猫を起こさないように
<span class="vcard">小鳥猊下</span>
小鳥猊下

吉原炎上

 「おら~しんのすけだど~」
 「あら、進之介さま。どちらへ?」
 「おら~しんのすけだど~」
 「吉原って、なんですの?」
 「ぞぉうさんぞぉうさん」
 「あの。私は良くは知らないのですが、吉原ってそういうことをなさる場所でしょ?」
 「ぞぉうさんぞぉうさん」
 「よかった。菊乃は進之介さまがそんなことをなさる方ではないと信じていましたわ」
 「おら~しんのすけだど~おら~しんのすけだど~」
 「あの。もしお暇だったらでよろしいんですが、今日は菊乃におつきあい願えませんか?」
 「おら~しんのすけだど~」
 「よかった。断られたらどうしようかと思ってました」
 「おら~しんのすけだど~」
 「おら~しんのすけだど~おら~しんのすけだど~」
 「くすっ。進之介さまったら冗談ばっかり」
 「おら~しんのすけだど~」
 「あら、雨。進之介さま、雨宿りして参りませんこと?」
 「おら~しんのすけだど~」
 「弱りましたわね。止みそうにありませんわ」
 「おおおおら~しんのすけだど~」
 「あっ。進之介さま何を。いけませんわ、こんなところで。いゃん」
 「ぞぉうさんぞぉうさん」
 「あら、ちっちゃくって可愛い」
 「ぞぉうさんぞぉうさん」
 「いけませんわいけませんわ。こんなふしだらな。ああ、ああ」
 「おおおおら~しんのすけだど~」
 「痛ッ。そこじゃございません進之介さま。もう一つ下ですわ」
 「おおおおら~しんのすけだど~」
 「痛ッ。進之介さま行き過ぎですわ。もう一つ上です」
 「おおおおら~しんのすけだど~」
 「ああ、そこですわ。進之介さま進之介さま」
 「おおおおら~しんのすけだど~おおおおら~しんのすけだど~」
 「ああ、進之介さま。菊乃は、菊乃は嬉しゅうございます」
 「おおおおらおらおらおら~しんのすけです、いやもとい、しんのすけだど~しんのすけだど~」
 「進之介さま…菊乃は、もう…」
 「おおお、ごほっごほっ、しししんのすけです、しんのすけ。おおおおら~しんのすけです。すいません、しんのすけで。しんのすけししし」
 「ああッ!…しんの…すけ…さま…」
 「ふふ、しかし存外につまらぬものだな、菊乃」
 と、最後に進之介さまが見事にカットアップされた琥珀色の蛇の肌のようにぬめる筋肉から、白い湯気とそり残しの脇毛をちらちらさせながら、小杉十郎太の声で言ったということです。

蘭学事始

 「(和綴じの本を片手に、うろうろと読み上げる)『十代前半の少女の身体を見るともうとたんにフルヘッヘンド』、『単三乾電池を直腸に挿入するとフルヘッヘンド』、『用例:二十年来の古女房に毎夜せまられますが、最近ちっともフルヘッヘンドしません』。ううむ、フルヘッヘンドとはいったい何のことなんだろうね、前野くん」
 「(アゴに手を当てて)とんとわかりませんな。こういうときは、例文どおりに実際やってみるのが一番かと思いますが」
 「実証的見地、ってヤツだな」
 「思い出しました。そういえば、私の家の裏手にいつも手鞠で遊んでいる女の子がいます」
 「(一瞬、チカリと両目を光らせて)その娘は、決して他の何者でもない実証的見地から確認するのだが、間違いなく十代前半なんだろうね。ここを間違っては、どうにもならんよ、前野くん」」
 「(前歯を見せつつもみ手して)もちろんでゲスよ、ダンナ。」
 「(小鼻をふくらませつつ、わざとゆっくり立ち上がりながら)よし、よし。それではさっそく参ろうか。我が国の学問の黎明は近いぞ」

 「(竹垣越しにのぞきこんで))ほら、あの娘です、杉田先生」
 「(竹垣越しにのぞきこんで)そうか。確かに十代前半のようであるな。ほれ、ざっとむしろに巻いて拉致してきてくれたまえ」
 「(自分を指さして)わ、私がですか?」
 「(眉を厳しく寄せながら)私は本当のところ、このようなことはまったく望んではいないのだがね。それもこれも、すべて学問の進歩のためだ。仕方の無いことなんだよ(左右に首を振る)」
 「許せよ、娘(こだまする絹を裂くような悲鳴)」

 「(薄暗い土蔵の中、床にくずおれてむせびなく幼女に向かって)……これ、いつまでも泣いておるのでない。そなたは偉大な学問の進歩に貢献したのだぞ。(腰帯をしめなおしながら、向き直って)先生、わかりましたか」
 「(腰掛けて、放心したようにキセルを吸い付けながら)いンや。(大きく伸びをして)なんだかやることやったら、とたんにめんどくさくなっちまったな。(肩をゴキゴキ鳴らして)もう明日にしようや」
 「私もです。(眉根を寄せて)この微妙な罪悪感を含んだ疲労感が、フルヘッヘンドの正体なんでしょうか。フルヘッヘンドとはつまり、背徳感のことを指すのでしょうか」
 「(あくびして)知らねえよ。あとのこと、よろしく」

 「(和綴じの本を寝転がって読みながら)しかし、この”乾電池”ってのは、いったいなんだろうね、前野くん」
 「(眉根を寄せて)”電”という言葉から察するに、エレキテルのことではないでしょうか」
 「(こめかみをひくつかせながら起きあがり)それは、もちろんおれも考えてたところだよ。先日長崎から届いた嗜好品の中にエレキテルを出す箱とかいうのがあったな、確か」
 「ええ。必要かと思いまして、ここに(背後から電極のついた木箱を取り出す)」
 「手際がいいね。(電極を両手に取る)それじゃさっそく尻を出したまえ、前野くん」
 「(自分を指さして)えっ。また私ですか」
 「(眉を厳しく寄せながら)私は本当のところ、このようなことはまったく望んではいないのだがね。それもこれも、すべて学問の進歩のためだ。仕方の無いことなんだよ(左右に首を振る)」
 「わかりました。そこまでおっしゃられるのなら、この不肖前野良沢めが(頬を赤らめながら、着物の前をはだける)」
 「うわ、汚ねえな。(鼻をつまんで)ちゃんと洗ってンのかよ。おい、ふんどし取らねえと挿入できないだろうが」
 「私としたことが、これは失礼つかまつった。(尻を突き出しつつ、赤らんだ頬を両手で押さえて)いや、しかしなんですな。どきどきしますな。言うなれば、そう、初心なたおやめの気持ちですな」
 「気味の悪ィこと言ってんじゃねえよ。そりゃ!(肛門に電極を突っ込む)」
 「あひィ(髪の毛を逆立て、骨を見せながら明滅する)」

 「(腰掛けてキセルを吸いつけながら)どうだい、前野くん」
 「(畳に爪を立てて上半身を起こそうとしながら)こ、腰が砕けて立てません。目もかすんできました。フルヘッヘンドとは、もしや腎虚のことではないでしょうか」
 「(あくびして)いや、今日はもういいや。おやすみ。(行きかけて振り返り)ちゃんと汚れた畳かえてといてくれな、明日までに」

 「どうしました、杉田さん」
 「(あぐらをかき、頬杖をついて)いや、な。最近女房とこう、なんだ、うまくいってねえのよ」
 「(気の抜けた表情で)はぁ。それはまた、なんと申しましょうか」
 「夜の生活のほうが、な。わかるだろ、女房のたるんだ裸を見てもいっこうに、こう、な」
 「(勢いこんで詰め寄り)杉田さん!」
 「(後ろ向きにひっくり返って)うわ、なんだよ。いきなり大声出しやがって」
 「フルヘッヘンドとは、もしや”勃起する”という意味なのではないでしょうか!」
 「(手を打ち)おお! しかし待てよ。(和綴じの本を引っぱり出して)ここに、『顔面の中央部にフルヘッヘンドするのが、鼻である』と書いてあるんだが、その解釈だとおかしくならねえか?」
 「(考え込んで)私は二三度オランダ人を見たことがありますが、その鼻はずいぶんと長くてごつごつしているのです。もしや彼らのあれは鼻ではなく生殖器なのではないでしょうか。だとすれば平仄があいませんか」
 「それだ! 今日は冴えてるじゃんかよ、おい(前野の背中をどやす)」
 と、いうような学問の黎明を経て、”鼻が大きい=生殖器が大きい”の俗説が生まれたということです。

ドラ江さん

 「ドラ江さ~ん、助けてよ~」
 「なんや、騒がしいの。いまワシは、久遠の絆のプレイに大忙しなんや」
 「助けてよ、ドラ江さん! イデオロギーが崩壊してどの価値観も間違いじゃないんだ。いったい何を信じたらいいのかわからないんだ。曖昧な現実が不安なんだ。もしかしたら、みんなぼくより優れているかもしれないんだ。いつものように決めうってよ。言葉で現実を虚構化して、ぼくを安心させてよ!」
 「おまえまたそんなこと言うとるんかいな。繊細さをウリにする時代はもう終わったという話やで。これから求められるのはスーパーマッチョや。新井英樹の漫画みたく生きてみんかい。まァ、ええわ。ほな、いくで。一回しか言わへんから、よぉ聞けや。『ああっ女神さま』『守って!守護月天』 この二つを読んでるヤツは、まさに人間のクズや。間違いなくおまえより立場が低い。こりゃもう、無条件で見下してええ。恋緒みなとの漫画に共感するヤツも同様や。さ、どや。これで少しは楽になったやろ」
 「ありがとう、ドラ江さん! 気持ちが楽になったよ! 他人と自分の位置が明確に把握できるようになったよ! さあ、さっそく本屋に行って確かめようよ!」
 「待て待て、ワシもかいな。ワシは忙しいって言って、ちょぉ待てや」
 「いたよ、いた、ドラ江さん! 守護月天を全巻まとめ買いしてるよ! あっちではアフタヌーンを立ち読みしている……ビンゴォ、女神さまだ! クズだよ、ここはクズどもの見本市だ! 低脳どもめ、白痴どもめ、けけっ、けけけけけっ」
 「よかったの」
 「お客様、たいへん申し訳在りませんが、店内での喫煙は禁じられておりますので」
 「ああ、こりゃすまんこって」
 「ねえ、ドラ江さん」
 「なんや。もう気がすんだか。帰ろや」
 「ラブひな読んでるヤツがいたんだけど」
 「いちいち確認しに来な。クズや」
 「よかった、やっぱりそうなんだ。あっ、見てよ! 恋緒みなとの単行本を購入しているよ! この世はやっぱりどうしようもないクズばっかりなんだね! 低脳どもめ、白痴どもめ。けけっ、けけけけけっ」
 「――でもな、のび太。一番どうしようもないのはたぶんおまえ自身なんやで――」
 「あいつ、あれでうっかりインターネット始めたり、ホームページ作ったりするんだぜ。いったいその薄ら笑顔で何を期待してんだろうね、現実でうまくいかないヤツは、ネットでだって受け入れられるわけないじゃんよ。場所を変えりゃいいと思ってんだ。自分を客体化できないところに原因があるって、少しも理解できてないんだぜ。けけっ、けけけけけっ」

世界はぼくらの手の外に

  『ああっ。やめてえや。うちそんなんとちゃう…うち、そんな女とちゃう…ああ…やめて…うち、うち…ほんまは、あんたの…欲し…ねん…』という具合に目的語を曖昧にすることで、全国六千万の婦女の中に存在する動物的エロスをいたずらにかきたててみる小鳥さんですよ、わんばんこ。という具合にすでに使い古されたコトバをさりげなく日記に含ませることで、全国六千万の婦女の子宮に至急に郷愁にも似た哀切な恋愛感情をいたずらにかきたててみる小鳥さんでも同時にあるんですよ、みゃぁお。『いやぁん、猫。かわいぃぃ』という具合に動物と子供を出しておけば視聴率はとれるんですよ的に人間存在を軽視してはすにかまえて世の中を見ることで生きることを楽にしている、本当はとても寂しい、本当は現実がその自分の浅薄な人間理解を裏切ってくれることを初心な乙女の純情さでもって期待している、しかしいつだってその浅薄さを裏切らない公式どうりの反応が確実に返ってくるだけ、日常に世界への憎悪と絶望をしんしんとつのらせていくテレビ関係者のように、動物の鳴き声を日記に織り込むことで全国六千万の婦女の中に潜む獣的な自己再生産欲求をかきたてて、『どうです、お嬢さんいっしょに夜明けのコーヒーでも』と小鳥さんですよ。
 結局誰も、本当の意味では、ぼくに気がつかなかったのだろう。

ドラ江さん

 「ドラ江さ~ん、助けてよ~」
 「なんや、どないしたんや」
 「世界との関係性を失って自己の立脚点を相対化できないんだ。どこへも確定しないように思える曖昧な日々の現実が不安なんだ。ぼくを楽にしてよ、ドラ江さん! いつものように決めうって生きることを楽にしてよ!」
 「なんや、またかいな。まァ、しゃあないの。そのためにワシはここにおるんやからな」
 「ドラ江さん! やっぱりドラ江さんはぼくのたったひとりの重要な存在だよ!」
 「昔っからおまえそればっかりやんけ。ホンマにそう思っとるんかいな。ええわ、ええわ。ほな、いくで。一回しか言わへんからよぉ聞けや。まず文章の語尾に(爆)(笑)(逝)(泣)や顔文字をつけるやつは、根本的に日本語力の欠如したアホや。(苦笑)と来るやつ、もうこれは白痴や。無条件で見下してええ。こいつらは、間違いなくおまえ以下や」
 「ああ、ありがとう、ドラ江さん! これでネットでの生活が楽になったよ! 優か劣かの安易な二元論により、現実への対処のやり方がはるかに簡略化されたよ! ぼくの苦悩が和らいでいくよ!」
 「さよか。役に立てて嬉しいわ。なんや、早速パソ通かいな」
 「けけけっ、こいつ(苦笑)って書いてるよ。どうしようもない低脳め。こっちは(微笑)だってさ。女性週刊誌かって~の。ちんこ噛んで死ね」
 「――でもな、のび太。一番どうしようもないのはたぶんおまえ自身なんやで――」
 「『うわぁ、びっくりした(^^;』だってさ。文章書く時点で冷静になるってえの。わざとらしく驚いた演技しやがって、この大根役者め、大学生の素人アングラ演劇め、水呑み百姓め。電線のない田舎にでも引きこもって、しこしこ畑耕してろってんだ。けけ、けけけけけっ」

降臨

 小鳥さんは言いました。「今日という日付をもって世界は私という存在の持つ妄想とエロティシズムによって虚構化されます」
 どんな夢見る少年もどんな理想を抱いた革命家もみんな最後には現実にたどりつきます。ここから先はありません。ここが世界の最果てです。ピーターパンはラッシュアワーの電車に揺られながら眉をしかめ、『このオッサン口臭たまらんな。うしろの高校生はアホみたく騒ぐし、ガキは泣くし。どいつもこいつもクズばっかりや。少なくともこの車両の中では俺が一番上等な、価値のある人間やな』と、口の端をゆがめながらくたびれたスーツ姿で根拠の無い優越に満たされ、ウェンディは自分の三歳になる息子が泣きわめき、必死で彼女の袖をひっぱるのに気づこうともしないまま手の中のワンカップをすすり、「このままでいいのかしら。わたしはもっとちがう何者かであるべきよ。少なくともこんなのはちがう」と苦悩を眉間に浮かばせて幾度も幾度もつぶやいて、陽が落ちて息子がぐったりと動かなくなり、夜風が身を切る冷たさで周囲を切り裂いても、公園のベンチから一歩も動こうとしません。そうして敗北感に満ちたホモセクシャルで無職の私はと言えば、徹夜明けの便器に腰掛け大便をひりだす朝の作業の中で、ヨイトマケを連呼しつつ襲いくる熊のような大男に背後より青痣の浮くくらい抱きすくめられ、その発酵した体臭をすぐそばに感じるという甘い夢想をふくらませつつ、中学時代の卒業アルバムの集合写真の右上の中空に一人いるような人間に特有の不気味な半眼と半笑いで、墜ちていく退廃に羞恥と快楽のうめきをあげ、官能に身を震わせながら失禁するところをついうっかり家人に発見されてしまい、
 「お、おかん。これは違うんや」
 「何を違うことがあるんや。あんたのせいで私は田舎にも帰られへん。友だちにも会えへん。『おたくの息子さんどうしてはります、今年大学卒業でしたやろ』って聞かれたときの私の消え入りそうな恥ずかしさとくちおしさがおまえにわかるんか。『はぁ、無職です、昼間ずっと寝てます、夜中はパソコンいじりながらときどき便所で失禁してますわ』言えいうんか。おまえのようなんはおらんほうがマシや。死んでもうた言うほうがまだかっこがつくわ。死ね、死ね、おまえなんぞ死んでしまえ。今すぐ死んでしまえ。ああ、ああ」
 「おかん、泣かんとってえや。まじめになるから。就職もするから。おかん、ほんま泣かんとってえや」
 「もうええんや。死ね。今すぐ死んでください。それが私の望みです、それが孝行いうものです。なんで死んでくれへんのや。なんで朝起きたらいつもおまえがおるんや。おまえがやるこというたら、うちらが必死で働いた金を便所でうんこにしとるだけやないか。うあぁぁぁぁ死んでくれぇぇぇぇ」
 と、現代の家族ではまれな心の底からの包み隠しない会話をほがらかにかわすこともまったくしばしばです。
 この割に合わない人生の埋め合わせをするために、私は私を取り巻くくすんだ現実世界を、日記によって虚構化することをここへ高らかに宣言します。誰にも見返られない、誰にとっても重要でない私の実存は虚構によりたちまちのうちに、
 「小鳥くん、君はバーボンが好きだったね」
 「ええ」
 「これがなんだかわかるかい」
 「とうもろこしです」
 「バーボンの原料さ。君のアヌスにぴったりフィットすると思って持ってきたんだ」
 「ああ、何をするんです、部長。ああ、ああ」
 「いつもの凛々しい君はいったいどこへ行ったんだ。快楽をむさぼるだらしなくゆがんだその顔」
 「ああ、部長」
 「ふふ、君の唾液はバーボンの味がするよ」
 「ああ、それ以上は堪忍、堪忍どすえ、姫奴どすえぇぇ」
 と、果てる京都出身のヤングエグゼクティブへと昇華され、革命されます。私は惨めな現実を変えてくれるかもしれない美しい虚構の気高い存在をただ信じるのです。嘘です。人間の脳髄から言語を介して発信された時点で、それはすでにつくりごとだということを忘れてはいけません。現実とは、瞬間瞬間改変不可能になってゆく過去の蓄積に過ぎないのです。
 現実は結局、変わらなかった。