猫を起こさないように
年: <span>2021年</span>
年: 2021年

雑文「ヴァナ・ディールの癒し」

 約束通り、連休中にFF11をぼちぼち再開した話するね。シンエヴァへのディスりも途中で入れるから、それが目的の人もガマンして読んでね。FF11熱が高まっているときは、それこそ早朝に畑をいじってドメイン参加してから出勤、帰宅後はオーメン詰みやウナギ漁を就寝前に粛々とこなしたり、それこそ毎日必ずログインする勢いなのね。そこから徐々に気持ちが冷めてくると、3日にいっぺんオーメンを1回消化するだけみたいになっていって、最後には心の中の熱いものがすっかり消えて、パタッとログインしなくなっちゃうわけ。このサイクルを数ヶ月から2年弱くらいの周期間隔で繰り返してたんだけど、最近では気持ちが冷めてても週に1度は必ずログインして、昏い森でする1時間ほどの複アカ範囲狩りでシステムから200〜300万ギルくらいのカネを引き出すことは続けてたの。それもこれも、2022年までのサービス継続こそ明言されたものの、FF11はそろそろ看取りの段階に入ってて、いつ病院から呼び出されてもおかしくない終末期の患者の家族みたいな気持ちになってるからなのよ。おちおち長めの旅行も行けないっていうか、他のゲーム(イコール・愛人)に浮気してるうちにサービス終了(イコール・正妻の死)されたら、後悔してもしきれないじゃない? 前回のGWから1年くらいそんな週イチのお見舞いを続けてたら、気がつけば首からかけたガマグチにけっこうな額のギルがたまってるわけ。

 本格的に復帰しようと思った直接のきっかけは何かと問われれば、ずっと私の居場所だったあの真冬の赤い砂浜が、シンエヴァでパリピが乳の大きい女とアオカンする常夏のウェイ系海の家に変えられてしまったことでした。虚構なるこの魂(小鳥猊下)の居場所を永久に失って途方にくれてしまい、同じくらい長いあいだ私を受け入れ続けてくれた北ロンフォールの森に体育座り(/sit)して、包みこむようなストリングスの音を聞きながらメソメソ泣いて(/cry)いたんです。そしたら、エルフのモヤッたナイトが目の前をチョコボで駆けていって、その後ろ姿を見た瞬間、「そうだ、ガマグチの小金でイージスを作ろう」と思い立ったわけなのです。アルマス、イドリス、カラドボルグと作ってきて、レリックに手を出さなかったのは、レベル75時代の記憶から、あれらの武具は真に選ばれた廃人だけが持つことを許されたスペシャルな神器であり、私のような仕事や家庭とオススメを両立できるぐらいのライトプレイヤーが手を出すなんて畏れ多いし、おこがましいと頑なに考えていたからです。前世はヒゲのナイトで、最初のアーティファクト防具をそろえたぐらいでFF11とはいったん縁遠くなってしまいましたが、ネコに転生(同世界転生!)してから青魔導師や暗黒騎士と一夜かぎりの火遊びをいくら繰り広げようと、我が心のジョブはいつまでもナイトであり続けているのです。シンエヴァでズタズタに引き裂かれた心を癒すには、同じくらい長く人生を伴走してくれているヴァナ・ディールでイージスを作る他に方法がないーー部外者の貴方から見て、たぶん少しも理路を感じないでしょうが、この考えは私の胸にストンと落ちました。

 倉庫の底に眠っていた、いつ入手したのかも思い出せないレリックシールドをひっぱりだすと、小金でパンパンになったガマグチを握りしめて、競売へと向かいます。お金が足りるかしらなんて、ひさしぶりにドキドキしながら必要な素材の値段を調べて、ビックリというか拍子抜けしました。かつて数億ギルは下らなかったイージス作成の要であるランペール金貨が、いまや1500万ギルくらいで買えてしまうのです。いや、重要なのは値段の下落ではありません。当時の希少性を伝えるために、長めの補足をしておきましょう。ランペール金貨というのは、オルデール銅貨10000枚との交換で手に入るアイテムです。この銅貨は、裏世界デュナミス(カッコイイ!)でしかドロップしません。かつての裏世界は入場パーティ数に制限があり、マフィアのボスみたいな廃人たちがシンジケートを組み、週末毎にどのパーティがどの順番で入場するかの談合を行なっていました。このシンジケートに入っていないパーティがウッカリ順番抜かしなどしようものなら、2ちゃんねると連動した陰湿な「晒し上げ」で村八分にされて、そのサーバーにはいられなくなってしまうほどでした。デュナミスに入場するためのアイテムは100万ギルぐらいして、基本的にそれを最大18人の参加者で頭割りするため、1回あたり5万ギル強を用意する必要がありました。便利なUIなんて二十年来ずっと未実装ですから、1対1のトレードでチマチマ参加費の集金が行われます。パンピーの集合時間は厳守でしたが、マフィアのボスの知り合いなら1時間以上遅れてもおとがめなしだったり、法ではなく人が治める混沌に満ちた鉄火場でした。入場までに集金と戦術確認とボスの友人の到着待ちを含めて軽く2時間、入場後は3時間30分をトイレにも立てず拘束される、文字通りの廃人コンテンツだったのです。制作側は、まともな社会人が6時間も中座不可のゲームをプレイできると思ってたんでしょうか(いや、レベル75時代は思ってたフシがありますねー、ナイスネイチャでーす)! シンジケートによる報酬分配の仕組みーーホームページ(!)を使うーーなども紹介したいのですが、もうすでに話が長くなってるので割愛しましょう。

 無事にデュナミスへ入ったら入ったで、PS2の処理能力では集団戦をまともに描画なんてできず、ラグラグのスローモーションの中、司令官の言うなりに3時間30分、尿意と便意に耐えつつ必死にいち兵卒を演じ続けます。そして終了後に、ドロップのしぶいオルデール銅貨をアライアンス(3パーティ18人)で山分けすることになるのですが、1回の攻略で銅貨2枚が手に入ると仮定しましょうか。毎日開催があり、それに毎回参加できたと仮定して、1年皆勤でも730枚にしかなりません。ランペール金貨が欲しければ、単純計算で15年はデュナミスに通わないといけない計算になります。現実的に考えれば、社会人は週末のみの参加となりましょうから、1ヶ月4週で8枚、1年48週で96枚、まあ盆暮れ正月は休みたいでしょうから、余裕をもって120年ほど見積もっておいていただければ、無事イージスが完成します。1枚で銅貨100枚相当の銀貨などもたまに(たまーに)ドロップするので、ロット運が極上に良ければ、じっさいはもう少し(20年くらい?)繰り上がるとは思います。

 いかがでしたか? かつてのFF11が持っていた途方も無さの片鱗はご理解いただけたでしょうか。「クラナんとか(クラーケンクラブ?)は人生」みたいな言葉がエロゲー界隈にありますが、それは100時間ほどのプレイで人生のイベントを走馬灯のように圧縮して体験できるくらいの意味でしょう。しかし、「FF11は人生」と言うとき、それは現実とまったく同じ縮尺の時間を、現実の生活をまるまる代償にして費やさないと強くなれないという意味なのです。FF14のための実験としてFF11にアイテムレベルを導入し、既存の武器防具すべてをゴミにした狼藉がどれだけひどく廃人プレイヤーを痛めつけるものだったか、ほんのわずかでもご想像いただけるでしょうか。その恨みの深さ、人為的なハイパーインフレによって人生の大半を捧げて集めてきたものがゴミになる瞬間を想像しただけで、マタンキがキュッと収縮する思いです。

 こういった感慨にふけりながらランペール金貨を落札し、他に必要なアイテムを順に集めていくと、まだ強化の余地は残しながらも、わずか半日ほどでイージスが手に入ってしまいました。18人が15年毎日、裏テルでいがみあいながらも、表面上はたがいに呼吸を合わせてプレイを続けないと手に入らなかった文字通りの神器が、いまや私のバッグにソッと収まっているのです。客観的にはどう見えているのかわかりませんが、もしシンエヴァ以外のことを語る気持ちが私によみがえったのだとしたら、それは他でもない、イージスを所有した事実により与えられた癒しのおかげです。

 少し脱線しますけど、レリック武具ってどれも人格を備えていて、前の持ち主がいるんですよね。のちに実装されたミシックやエンピには無い設定で、レリックの特別さをいっそう際立たせています。武具に人格がある作品といえばランス・シリーズを思い出すんですけど、どちらもアイデアの源流はマイケル・ムアコックのエルリック・サーガに違いありません。ファンタジーにおける最強の武器はどれか論争というのは、中二病罹患者にとって大好物かと思いますが、なに、やっぱりそれはエクスカリバーでしょうって? ラグナロクと2刀流で運用したい? シーッ! 興奮すんなよ、オタク! ご忠告さしあげますが、FF4に影響を受けたそんな恥ずかしい感性は、決して公言せずに大学ノートへしたためて、エロゲーを隠れミノに使った伝奇作品の元ネタにしたほうが賢明ですわよ? 思わぬ横ヤリに話がそれたが、最強の武器はストームブリンガー、これ一択、これしかない。エルリック・サーガ6巻の第4章6節はそれこそ全文暗記するほどーー「さらば、友よ! われは汝の千倍も邪悪であった!」ーー何度も読んで文体に影響を受けまくってるし、同巻表紙の天野喜孝氏によるエルリックの憂いに満ちた表情は、まるで彼の遺影のようにも見え、いまでも脳裏に焼きついています。はい、ファンタジーにおける最強武器はストームブリンガーということで、キュー・イー・ディー! 異論はありませんね? あたし、安心したわよおお!

 FF11に話を戻しますが、アルマス、イドリス、カラドボルグ、イージスと作ってきて、そのどれをもほとんどパーティで使用していない事実に気づいたときは、愕然とさせられました。この行動の特性ーー道場で武術を極めながら、いっさい試合には出ないーーは、私のテキストサイト運営にも色濃くあらわれており、最近ではもはや病名を伴う精神疾患なのではないかと疑いはじめています。

 しかしながら、FF11をプレイしていない人が勘違いをするといけないので念のため断っておくと、S級武具を複数所持しているのは、ぜんぜんすごいことなんかではないんです。私の強さはおそらく十年以上プレイしている人の2アカか3アカ目に登録された3番目か4番目の倉庫用キャラぐらいに過ぎません。霊界では測定できない強さの妖怪を便宜上、すべてS級とくくっているだけで、S級の強さはピンキリなのです(わかりにくい例えで、すいません)。FF11のプレイも二十年選手なので、シンエヴァと同じく無限に書ける感じは持ってますが、本当はパンピーだった自分ではなくて、シンジケートのボス側、つまり廃人サイドの人物によるこういう回想録が読みたいんですよ。でも、見回してもだれも書いてないなー。戦争体験みたいなもので、もうみんな死んじゃった(社会的に)か、トラウマで封印された忌まわしい記憶になっちゃってるのかなー。

 イージス強化かんりょーう(アフターグロウから目をそらしながら)。余ったカネでスヴレン装備一式、買ったった。しかも、「妬まれた」ほう。いまの自キャラを例えるなら、50万円の生地で仕立てたスーツを着せられたニートって感じ。しかも、就活はしない。それにしても、呪物はデフレで安くなったね。ぜんぶそろえて3000万ギルしないんだもんなー。え、なんでソロでしか活動しないのに、そんなバカな買い物をしたのかって? いいんだよ! オレにとってのイージスとスヴレンは、交通事故で両親を亡くした女子高生にとってのスーパーカブみたいなもんなんだよ! 守りの指輪をレンチで薬指へ締めつけてから、少し遠いカメラで自キャラを眺めて、自然と口元がニヤけるみたいな楽しみ方をしてんだよ! はー、スヴレン頭はネコミミみたいな形状で、ミスラとすっごくあうなー(ゆるんだタレ目で)。

ゲーム「FF11の思い出」その1
ゲーム「FF11の思い出」その2
ゲーム「FF11の思い出」その3
ゲーム「FF11の思い出」その4
ゲーム「FF11の思い出」その5
ゲーム「FF11の思い出」その6
ゲーム「FF11の思い出」その7
ゲーム「FF11の思い出」雑文集
雑文「私とカラドボルグ(FF11とはずがたり)」

アニメ「スーパーカブ(10話まで)」感想

 恩義のある絵師が紹介していたので、スーパーカブ1話を見る。語りすぎない丁寧で静かな演出に心いやされるのですが、鬱病患者にとっての精神的おかゆみたいだな、とも同時に思うわけです。現代のオタクたちは咀嚼力を失っていて、ここまで噛み砕かないと栄養として摂取できないのか、つまりは直面する現実に疲弊しきっているのかという印象を持ちました(シンエヴァは、患者へ意志確認をしない胃ろうでしたが……)。

 いま隆盛を極めている、この「初老男性が愛好するニッチな分野を女子高生の主人公が体験する」ジャンル(名称あるの?)ですけど、これ男子高生だったらやっぱりダメなんですかね? ダメだろうとは感じるんですけど、ダメな理由を言語化できません。そこで提案ですが、「初老女性の愛好するニッチな分野を男子高生の主人公が体験する」ジャンルってどうでしょうか。この世にすでに存在するのだとしたら、ぜひ作品名を教えてほしいです。さっきの命題を逆照射することで、解答にたどりつける気がするんですよね。

 あと、スーパーカブの主人公って加害側の交通遺児だと思うんですけど、「若おかみ」みたいにテーマとしての焦点化はせず、最後までこの設定とは距離をとって終わってほしいなと思っています。

 映画「若おかみは小学生!」感想

 スーパーカブ、続けて見てるけど、無味無臭の白がゆから、どんどん味付けが濃くなっていくなー。富士山をカブで「うおーッ!」とか言いながら登る話には、「いやいや、そうはならんやろ」と思わず失笑が漏れてしまったし、文化祭の手伝いをカブでする話での主人公のセリフは、完全に「団塊世代の独居老人がする、女子高生へのウエメセ説教」と化してました。梅干しトッピングとか中華味とかいらんから、1話の白がゆに戻してほしいなーと思いました。

 スーパーカブ、アマプラだから一週遅れぐらいで見てるけど、どんどんヘンなアニメになっていくなー。なんていうんだろう、料理ではなくバイクですべてを解決しようとする、狂気と説得力に欠けた「美味しんぼ」って感じ。パーツのためにあれだけ食費を切り詰めてるのに、一杯で五百円以上はするだろう高級豆のコーヒーをガンガン飲みだしたり、沢に落ちた女子高生が親でも警察でもなく友人に電話で助けを求めたり、スーパーカブという重力場で作品内のすべての事象が曲がっていく。原作もこんななの?

 アニメ「スーパーカブ(11話)」感想

雑文「ファミコン世代と『ループ』『転生』の病理について」

 きょうは”May fourth”だから、”May the force be with you.”とかけてスターウォーズの日らしいですけど、タイムラインではまったく見かけませんね。まあ、「最後のジェダイ」だけで過去の7作品をまとめてブッ壊しちゃったから、しょうがないよね。我々はこれを他山の石とするべきだったのに、シンエヴァのクソ野郎めが……いや、もう言うまい。小鳥猊下です。

 きのう放流したツイート群の一部が、少々バズっているようですね。文脈が切り取られて理解されるのはツイッターの常ですが、いちおう意図を補足しておきましょう。

 ループものと転生ものは、過去に失われた選択に対して自分は「もっとうまくやれたはず」で、「どこかに正解が存在するはず」だという人生を物語に見立てた希求であり、さらに言えば、唯一の主体である自分の「正しい入力」を待っている世界への希求なのですね。私たち初老オタクの正体とは、つまるところ毒親からゲームへと避難したピコピコ少年たちの末路であり、正しい入力には正しい反応を返してくれる(そして、間違った入力には正しい罰を与えてくれる)はじめての存在に育て直された人たちが我々なのです。昨日と同じ入力をしたのに今日は同じ反応が返ってこない毒親って、最初にして究極の他者であり、長じては別に珍しくもなんともない、世間にありきたりに転がっている不条理と同じ存在だとわかるわけじゃないですか。だから、そういった人々の願望をあずかって描写される「時間ループもの」や「異世界転生もの」って、どれだけガワを違えても根幹にあるのは幼少期に与えられたその恨みなので、都合の悪い他者ーー毒親と同じく、己の都合で悪役のようには視界から排除できないーーの存在しない、正しい入力があれば正解が導かれる8ビット的深度の世界にしかならないのでしょう。

 シンエヴァでいちばん笑った感想ーーアスカでオナニーしないことをシンジの「成長」と呼ぶーーは紹介しましたけど、いちばん感心した見解はなにかといえば、「大人には、充分に長く放置し忘却することで、問題の意味と枠組みを無化するという解決法がある」(必殺、イナーシャル・キャンセラー!)というものです。まあ、シンエヴァは無知で無謀で無邪気な無作為の結果うまれた大凡作なので、こういった高尚な人生訓を受けるには値しないと思いますが、この言葉は作品批評から切り離しても至言ですね。自分を嫌っている人物やこじれた状況へ、ワザワザつっこんでいって解決しようとする試みには、自分があくまで世界の主人公であり、必ず正解が存在することを信じる幼さを感じます。どこぞの戦国武将ではないですが、「相手が死ぬのを待つ」という戦略はじつに効果的で、それは世界の主人公であることを降りた「大人」にしかできないやり方でしょう。ループもの、転生ものが初老オタクを慰撫する物語でありながら、どこか未成熟で幼い印象をまとうのは、この世界理解の拙さに根があるのではないでしょうか。

 あと、オタクって基本的にロマンチストだから、虚構内や金銭の伴う多情の恋愛遍歴を経ながら、そのすべてを無意味にする運命のひとりが世界のどこかに存在しているはずだと、心の片隅で信じているんですよね。しかしそれは、ハヤオ翁あたりの個人的な妄念を集団幻覚としてインプリントされて(すごい人だ!)しまっているだけのことだと思うんです。つまるところ、ボーイ・ミーツ・ガールのフィクション構造がそうなっているだけで、現実には自分の心の形へフィットするようオーダーメイドされた異性なんて、どこにも存在しないのです(ひどいこと言って、すいません)。フィクションが苦手とするのは、表面的には動きの見えない長い時間の描写で、まったく別の形だったふたつが「互いを殺さない」という命題のためだけに、いがみあいながらも絡みあってひとつへと融合していく、気の遠くなるような時間を使ったプロセスこそが、現実での関係性に近いと思うんですよね。でもそんなのって正直しんどいから、「ひとめぼれ」や「運命の出会い」みたいに、パッと燃焼する瞬間を処方箋として虚構に求めてしまう心性が、ループや転生を作り出しているのだと思います。さて、いかがでしたか? 最後にここまでをまとめると、「時間ループもの」と「異世界転生もの」は痛みを和らげるためにファミコン世代の初老へと処方される終末期ケアのモルヒネであり、「実現しなかった可能性未来としての過去」という痛みを持たない青少年にとっては、中毒を引き起こす麻薬でしかないということを、このツイート群で証明させていただきました。みなさまのご参考になれば幸いです。

 ……とかふざけて書いてたら、ロシアで「異世界転生もの」が法律で禁止されたというニュースが流れてきました。理由は「輪廻転生の思想を植えつけ、現世よりも良い来世があると若者に信じさせるから」だそうで、極東のテキストサイト運営者の懸念が、社会主義国家のお墨付きをもらっちゃったなー。

 「オイオイ、だれだよ、異世界転生ものが青少年に悪影響があるなんて得意げに語っちゃってるの! オレじゃあないぜ? プーチンさ!」

 ほんと日本人って未来に生きてるよなー、ってこれ、未来に生きちゃダメだっていう、独裁者からのまごころあふれるメッセージですよね。セイズ・ザ・デイ!

雑文「人気作品に学ぶ『ループ』と『転生』の正体について」

 FGOの新イベントをチマチマ進めてる。たまった無償石で回して出なかった新キャラが呼符1枚で引けたり、10キャラ以上の新衣装がドバッとタダで配られたり、やっぱりFGOは気前がいいなあ、と思った。これがウマ娘なら、新衣装は別キャラ扱いで6万円天井のガチャに入りますからね。ウマ娘、キャラやストーリーやゲーム性の良さは認めますけど、みんなもっと集金システムのエゲツなさを指摘するべきだと思いますよ。んで話をFGOに戻すけど、今回のシナリオはファンガスの筆ですね、間違いない。これだけの数のキャラを登場させながら、キッチリそれぞれの外してはいけない特徴を芯でとらえてミートして、打率10割ですべてクリーンヒットにしていく手腕はさすがだと思いました。他のライターの方々は、ファンガスの提示した各キャラの魅力をしっかり読み込んで、少しでもこの技術に追いつけるよう学んでほしいところです。個人的には、今回の題材であるアイドルについて、特にグロス販売ーー偏差値の落差を平均でならして、下限との差で上限を浮かび上がらせる手法ーーになってからのアイドル・グループをどう楽しむべきなのかよくわかりません。なぜ、こんなにも執着して応援したがる人々がいるのかを理解できていないので、だれか競馬に例えて教えてもらえないでしょうか。

 え、本末転倒なことをまたネタでわざと言ってるんでしょうって? いやいや、ある概念をだれかに理解させるのに、そのだれかにとって親しい別の概念へと置き換えて説明するのって、すごく大事ですよ。きのうの午後、FF11やりながら(ここに至る話はまた後日)タイムライン眺めてたら、競馬の話が延々と流れてくるわけ。んで、テレビつけたら競馬やってて、順ぐりに出走する馬の紹介してんの。そしたら、ポニーかラバかみたいな明らかに他より小さい個体がいるのよ。ウマ娘に黒づくめでチンチクリンのキャラがいてすごい人気なんだけど、その小さな馬を見た瞬間に理由が理解できたの。筋骨隆々の恵体を有するサラブレッドを、種族さえ違って見えるこんな小兵が押さえて勝利するなら、それは確かに痛快なドラマだろうなって思えたの。

 何の話だっけ。そうそう、FGOのイベントにからめたアイドルの話から脱線したんだった。今回のイベント、テキストのすばらしさは両手離しで褒めながら、終盤のストーリー展開には「またループかよ」と少し失笑が漏れてしまったのは確かです。失笑しながらもお話は面白くなっていくので、つくづくこの時間ループというのはズルいギミックだなと、改めて考えさせられました。最近ではどこを見回しても、「時間ループもの」か「異世界転生もの」ばかりですが、この2つは「人生のやり直し」を希求しているという点で、基本的に同じカテゴリでくくっていいと思います。そして、これが流行る理由はズバリ、オタクの高齢化でしょう。二十代前半くらいまでは単線の人生をわき目もふらず驀進(バク、シンッ!)するのみですが、それ以降は生業や棲み処や配偶者や扶養者の有無と種類が否応な選択(しないことも含め)として分岐を為していき、引き返せない失われた可能性としての過去を、我々の背後へ膨大に作り出していく。選ばなかった選択肢への未練とか、人生をやり直すことへの欲望というのは、基本的に初老ーーいやいや、40歳くらいを指すのよ?ーーを迎えてから老年へとめがけて最大化していくもので、青少年にとって本来は無縁のものに違いありません。しかしながら、オタクのマスが初老を越えて市場がそのニーズに応えた結果、ループものと転生ものがあふれかえり、本来的にはまだその欲望を持たないはずの青少年に、あえて言いますが、いまやジャンルとして悪影響を与えるような広がり方をしています。終わったあと、通り過ぎたあと、そこに分岐や選択肢があったのだと遅れて気づくからこそ、我々は人生を前に進めることができるのであって、最初から分岐や選択肢の前に立っていることを意識させられては、永久にそこで立ち往生するしかありません。

 ループものの源流としては、J.P.ホーガン御大が挙げられるのかもしれませんが、本邦においては何よりエロゲー業界がその発祥でしょう。「デザイア」で提示された革新的アイデアを「YU-NO」が洗練したシステムと融合して可視化させ、その肉厚の油揚げを「まどマギ」がかっさらって魔法少女と悪魔合体した結果、爆発的に人口へと膾炙したのです。ファンには申し訳ないですが、エヴァ原理主義者の私としては、「まどマギ」がここまで時間ループの概念を一般化させなければ、シンエヴァはもっと臆面もなくベッタベタのループものとして終われたんじゃないかと、少し恨みに思っております。いつまでシンエヴァについて愚痴ってるんだって感じですけど、「これは虚構だ」って開き直るぐらいなら、初代プレステみたいな汚いCGや撮影所を見せるんじゃなくて、「逆境ナイン」(やっぱり友人は大切)や「グレンラガン」のように、9回裏100点差から逆転勝利するみたいな、銀河をフリスビーとして武器に使うみたいな、突き抜けたウソによるフィクションを描くべきだったと思うんです。どちらも、「オイオイ、そんなのありえねーだろ!」と両手を打ち鳴らしての大爆笑から、最後は大号泣の大団円ですからね。過去作の自己模倣でいうなら、マクロスよろしくブンダーが船尾方向から直立してギガ・初号機へと変形、天の川銀河をフィールドに巨大アヤナミと恒星をサッカーボールにして蹴りあうみたいな突き抜け方をしていたら、監督の抱えるエヴァを作るしんどさを含めて、受け入れる気持ちになれたと思います。恥をかきたくない自分クンがカッコつけて、パンツを脱ぐどころか奥さんにつけられた貞操帯を見せびらかすみたいな、リスクをとって決勝点をねらうのではなくガチガチに守りを固めて、失点を回避しながらドローをねらうサッカーみたいなことをエヴァでするから、ここまで非難(君だけ)されるんですよ。

 ループものの話に戻ると、「まどマギ」の最初の劇場版を家人と見たんですけど、途中までは眠たそうに頬づえついてたのが、主人公を助けるために少女が同じ時間を繰り返しているとわかった瞬間、目を見開いて身を乗り出しましたからね。2012年当時、ループものが一般層にとっていかに新しかったかが、このエピソードから理解していただけると思います。もっとも、「叛逆」については半ばアニメ自慢のキャラ萌え作品と化していたので、家人は途中から舟をこぎだして、ついには寝てしまいました。以前、「叛逆」の後をまともに語ろうと思えば、エヴァ旧劇でも不可能だった、デビルマンで言うところの「善と悪のアルマゲドン」を、説得力のあるシナリオとビジュアルで提示しなければならないと指摘したことがありました。先日発表された「廻天」は、あのエヴァでも手を出すことのできなかったこの命題へと挑むつもりなのでしょうか。「物語を続ける」ため、小手先の作劇に逃げず、本邦では誰も成功していないこの命題へと、敗北を恐れないで真正面から堂々とぶつかっていくことを期待します。

 でも、わざわざそんなしんどいとこに行く理由も義理もないので、安易なキャラ萌え学園ものへと回帰しちゃう予感も、ちょっとあるなー。

アニメ「ゴジラSP(6話まで)」感想

 あんまタイムラインでおもろいおもろいゆうてるから、「ゴジラSP」最新話まで見てしもたがな。クレバーなハードSFゆう感じで、たしかにメッチャおもろいねんけど、こっからは完結してから見たほうがええかなゆう気持ちもあんねん。もうこれトラウマやねんけど、シン・ゴジラの影響をモロに受けた「正解するカド」ゆうSFに見せかけた空想(クソ)アニメがあって、半分くらいまでしか見てへんのに「これ傑作やで!」ゆうて家人にススメてしもて、えらい赤ッ恥かいたことあるねん。死んどったトカゲをシン・ゴジラで復活さしたのんに影響受けとるだけの共通点やったらええねんけど、こっちも本職やのうて小説家がシナリオ書いてるいいますやんか。ほんのちょっとだけ、イヤな予感がしてんねんけど、あ、やっぱアカン。こわなってきてしもたから、もう続き見んのやめとくわ。「正解するカド」の最終回んときマジギレで画面にパンチしてもて、モニター1台ダメにしとるからな。ブラウン管のときやったらいけてんけど、薄型テレビはもろうてダメやね。「ゴジラSP」やけど、最終回が放映されてからタイムラインに流れてきた感想みて、どないするか決めるわ。

 せやけど、最近はみんな作品の悪口ゆわんね。はじめは盛り上がっとったくせに、「パタッと話題に上らなくなって」しもて、その作品がみんなにみかぎられたんがなんとなくわかんねん。モルカーとかそんな感じやったやん。風刺とかフェチがもっと見れるおもてたら、映画のパロディに終始しだして、なんやのんそれって感じで、キャラのかわいさ以外の話題がいっさい消えてもた。最近はみんな、おのれの気にくわんようになったら、ハナから無かったことにしよんねん。それ、悪口よりもよっぽどひどい仕打ちやと思わへん? 通夜での夜を徹した悪口って、故人への愛の表明やと思うねんけどなあ。ワイ、大阪で育って京都で学生生活おくっとうから、茶化しとイケずが身についてしもてるだけなんやろか。まあ、「ゴジラSP」がカドみたいに終わってもたら、ダンマリやのうてちゃんと悪口ゆうて、こら見たアカンでってフォロワーに伝えたってや。ワイとキミとの約束やで。

 アニメ「ゴジラSP(最終回)」感想

アニメ「宇宙戦艦ヤマト2202」&映画「ミッドナイト・スカイ」感想

 「はてブ」コメントへの回答を書いてるとき、netflixに続編が配信されていたことを思い出して、ヤマト2202をBGVに流したのね。なに、コレ? 「戦争はいけません。武器は悪いものです。どちらも人を殺しますからね。では、この前提で平和について議論しましょう」から始まる学級会っていうか、戦後の左翼的平和学習の悪い影響を最大限に受けた語り手って感じで、波動砲を使うか使わないかの話をグチグチグチグチ延々とやり続ける。それも、指揮官たる人間の思考や葛藤とは思えないーー「ボクちん、使わないってオネエタマと約束したんでちゅ!」ーー低劣な次元で。前作2199は高級割烹を思わせる、ギリギリまで薄くした演出と乾いた筆致が全編に貫かれていて、ラストは少しウェットでしたけど、個人的にはすごく評価が高かったんです。なんで、その正統な続編が傷んだ果実をベシャベシャのシロップで食わせるみたいになってんの? まあ、SNSの話題にも上がってこない理由だけはよくわかりました。オリジナルはたぶん何度目かの日曜朝の再放送を見ていたぐらいで、エースコックのワンタンメンのCMと記憶が同じレベルで紐づいてるくらいの薄い視聴しかしてないんですけど、コアなファンたちはこの仕上がりに納得してるの? 「呪い」どころか、感想さえ見かけないよ?

 そんで口直しをしたくなって、「そうだ、海外SFなら学芸会ではない、大人の世界への処し方を味わえるはずだ」とシンエヴァで被った精神的外傷から考え、予告編で気になっていたミッドナイト・スカイ(おじさんが少女を庇護する話なので)を視聴する。2時間あるんですけど、冒頭20分と最後の10分をつないで短編として見ても何の支障もない、むしろその方が小品として価値が高まるまである、全編の4分の3が余計なシーンの大駄作でした。コロナ禍における「配信映画」が、興収を気にしなくていいせいでこの程度の品質にとどまるとしたら、サブスク方式の映像提供サービスにはすべて滅んでほしいです。わたくし、這ってでも劇場へ行きますから!

アナザー呪詛「『シンエヴァ:呪』はてブ!コメント全レス祭り」

Day1 -2021.4.28-

いつまでも緞帳の裏に貧相な全裸でふるえているわけにもいかないので、20時になったら勇気を出して舞台へ飛び出そうと思います。南無八幡大菩薩、願わくは「はてブ」コメント173件への全レス祭り、やり遂げさせ給へ。

それでは、予告通り「:呪」につけられた「はてブ」コメント173件すべてにレスをつけていく! 古いものから時系列に回答していき、1問1分としても2時間強はかかる計算だ! もちろん、飛び入り質問も大歓迎である! おそらくこれがシンエヴァにまつわるnWo最後の祭りとなろう! 拡散しつつ関与せよ!

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/note.com/kotorigeika/n/nad89dd308a22

質問1:さっき観てきた。なんだか強引な「やりたかったこと集大成てんこ盛り」「伏線ありったけ回収」「庵野氏の自分語り」に寄った感が否めず、こういう気持ちになる向きにも同意。それにしてもなんちゅー記憶力で文章量(w
回答1:「やりたかったこと集大成」は同意できないかなー。夏休み最終日に手つかずの宿題(イコール、アニメ制作からの卒業)をやるときみたいな感じで、「味は考えずに、冷蔵庫に残ってる余りモノをぜんぶブチこんだ」ように見えました。

質問2:“仮に二人が破局を迎えるとしたら、次のエヴァが作られる土壌になるのは確実で、その内容も展開も完全に予想できます” 熱量いっぱいの文章の中で、個人的に一番パンチ力があるのはここだった。奥さんへの依存度心
回答2:ハッピーマニアの続編に昔の男とか不倫の調査みたいな話が出てきてて、本当にパンチアウトしないか心配になってきました。

質問3:シン・エヴァ見て怒ってる人、だいたいエヴァを完結されたことに怒ってるな
質問3:正確には、あのエヴァを「考えうる最悪の形で」完結されたことに怒っています。

質問4:こういう感想文を読むたびに、やっぱエヴァは終わらせないといけなかったんだなということがわかってくる。
回答4:マトモな物語は「終わらせる」のではなく、みずから「終わる」のですよ。この語法が、エヴァという作品の本質を表している気がします。

質問5:”「Qのミサトの態度を観客に納得させるためには、どう演出したらいいか?」の設問ありきで、回答はどれもこれも9年を費やしたあとづけの言い訳ばかり” 作品原理主義サイドからの感想
回答5:物語原理主義者と言ってほしいです。エヴァQを撤回する以外に、物語を正しく終わらせる方法は無かったことだけがわかりました。

質問6:すごい熱量。一気読みした。
回答6:ありがとうございます。私の込めた「熱量」を受け取れる感性と、あの長文を「一気読み」できる知性を持つ者だけが「呪い」を追体験できます。半分は貴方自身の手柄です。

質問7:そもそも呪われていなかったために「冷静に見たら娯楽作品としては駄作では?」という人も割といるような気がする。私も友人がエヴァにはまってたってだけで私自身はロボアニメとしか見てないしな…
回答7:まったくおっしゃる通り、ごもっとも。そういう方々は公開から二ヶ月が経とうとする現在、すっかりシンエヴァのことなんて頭の中に残っていないと思います。

質問8:ここまでひとつの作品を愛せるのはすごいな。
回答8:「愛の反対は無関心」と言いますが、公開から二ヶ月が経ったいま、絶賛派は己の言辞を恥じるようにシンエヴァを忘れたがっています。彼らは元よりエヴァを愛していなかったのです。エヴァを愛する自分を愛していたのです。

質問9:nWoやってらした小鳥猊下でらっしゃるのかな。あそこ閉じてしまったときには悲しかったので、なんだかうれしいぞ。そして変わらぬキレッキレっぷりに大歓喜。
回答9:その小鳥猊下です。エントリープラグに取り残された破のレイのように、20年以上インターネットに閉じ込められています。萌え画像が寄贈されたら復活する予定です。

質問10:ここまで細々と批判する気はないけど、『シンナウシカ』は10年早いし、ギャグでやるならもっとしっかり笑わせてくれとは思った(特に後半)。佳作と言われれば佳作かもしれんが、前半は良かったと思うよ。
回答10:ダブルエンディングを期待していたので、シンジがブンダーに戻るくらいまでは希望が残っていました。「シン・ナウシカ」の件ですけど、御大の著作物なら怒られるのが怖くて、ちゃんとするんじゃないですかね?

質問11:「本当につまらん女に育ったな戦場ヶ原。昔のお前は劇的ではなくとも最高ではあったぞ。今のお前は本当につまらん。贅肉に塗れ重くなったな」鑑賞後こんな気分になった。
回答11:何かの引用かと思いますが、よくわかりません。EOEとシンエヴァの比較という意味なら、とてもよくわかります。

質問12:あからさまなギャグですよねあれはw『プラグスーツを着たままの綾波がウロウロ歩いてるのは、ほとんどギャグにしか見えませんでした』熱のこもったレビュー。少なくともモヨコさんは、庵野秀明を25年生かした。すごい
回答12:愛によって生かされたこと自体は寿ぎたいのですが、生き延びてしまったシド・ヴィシャスやジャニス・ジョプリンが幸せに肥え太って、大衆に迎合する愚かなメッセージを発するようになっていくのを見せられている感じです。

質問13:#エヴァンゲリオン #シン・エヴァンゲリオン劇場版 「Q」で見捨てなかったファンも、あそこから強引に話を畳んだのも(たしかに後付け感はある)、それはそれですごいと思う。はじめて劇場で見る私が言うのもナンだが。
回答13:後付け感しかないんですよ。思い入れの深さと作品への評価が完全に反比例になる作りで、昔からのファンを自認しながら褒めている連中が本当に許せない。

質問14:旧世代エヴァ心情/プラグスーツのところは後半の特撮スタジオと真逆で、特撮モチーフをリアリティのある方に持ち込んだ着衣型のセット(舞台装置)に過ぎないと思う。結局ネルフ跡地でしか話は転換しないのだから。
回答14:擁護する方はこういうワケのわからん理屈を使いますねえ。まあ、序破とQシンの違いは「作品外からのメタな読み方を許すか許さない」かではあるんですけど。メタってのが90年代ぽいっていうか、もうダサくないですか?

質問15:この作品のコアはどこまでも私小説的なもので汎用的なプロダクトとして残すことと相性が悪すぎる。この20年のカジュアルな使い方で感覚が鈍麻していた。
回答15:パチンコ以降、カジュアルに使われるようになりましたね。キャラクターたちを集金装置としてカスカスになるまで搾り取るために使いながら、作品そのものはファンと他のクリエイターを無視して私物化する。最悪の水と油です。

質問16:エヴァのことは興味ないのでわからないけど、小鳥猊下ってあの小鳥猊下でいらっしゃる?懐かしさでいっぱいになった。
回答16:あの小鳥猊下です。みなさんに忘れられて、どこへも行けないまま、まだここにかろうじて生きています。

質問17:そういや今回、島本和彦の発言無いな。見に行ったはらしいけど、特にコメントはしてない。同人誌も出るか微妙なニュアンスだし
回答17:シン・ゴジラのときとは大違いですよね。シン・仮面ライダーのことでも深く傷ついているように見えるし、監督は友人をもう少し大切にしてあげてほしい。事前に話を通しておくとか、少し制作にからませてあげるとか。

質問18:読んだ。宗教性の相違はあるものの、言ってることはすごくわかる。オタクってめんどくさいですね
回答18:めんどくさいんですよ。英語で表現するところの「キャント・ヘルプ・ドゥイング」で、どうしようもないんです。主題歌の歌姫じゃないですけど、「イッツ・オートマティック」なんです。

質問19:シンエヴァの感想ってどうしてこう、ことごとく長いんだろうね。
回答19:思い入れのある側にとっては、完結までの時間の長さもあいまって、人生と骨がらみになってしまっているからです。

質問20:うわー、小鳥猊下だ! エントリの内容も文句なく面白いのだが、もう25年来見ている作品に対する、20年来読んでるネットの書き手の文章が読めること自体が幸福だった。
回答20:そう言っていただける方も少なくなりました。私はずっと変わらずにやってるつもりですが、テキストサイト的な文章というのがもう流行らないんでしょうねえ。テキストの評価が、「現実で有名」なことに直結する時代です。寂しい限りです。

質問21:熱量に圧倒されるし、妥当な部分もあるだけに、かなり刺さる批判だなぁ。Qの時より質の高い批評が増えている気がする。
回答21:批判でも批評でもなく、「呪い」です。Qは味のしないスッカスカのスイカ(JPNラップ)みたいなもんで、「クソまずい」「ぜんぶダメ」以外の感想を出しようがなかったですからね。

質問22:“批評家連中が旧エヴァと関連させて語りやすい要素をストーリー全体のそこここにまいてあって、「あ、これはあれとからめてこう語れる!」という喜びがきゃつらの好印象の正体”
回答22:あれからわざわざカネはらっていくつか見たり読んだりしましたけど、本当にこの指摘どおりの中身ばかりでした。

質問23:あの小鳥猊下?と思ったらほんとにあの小鳥猊下でびっくり。 観ながらこれ旧劇好きな人達は呪解されど激怒するのではと思い頭に浮かんだのがあの頃のテキストサイトの人達なので、やっぱりこうなるのかという感想。
回答23:すいません、あの小鳥猊下です。反応が予想の範囲内に収まって、申し訳ない。あの頃のテキストサイト運営者で、まだ生きている人たちは、もっとシンエヴァへの声を聞かせて下さい。

質問24:”「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の続きを見たかったと切望する生者”としてはわりと溜飲が下がる内容。”自己模倣に終始”というのは強く感じて、エヴァで何かを作るよりもう本当に終わらせたかったんだなと思った
回答24:「嫌気がさしていた」というのはすごく伝わってきました。でも、旧劇の赤い砂浜へ土足で踏み込んできたのだけは、心の底から許せないです。

質問25:愛情の反対は憎しみ。オタクは作品に恋をしていつしか相思相愛だと思い込む。愛して愛して愛した分憎しみも激しい。オタクは恋愛脳
回答25:憎しみの反対は愛情だけど、愛情の反対は無関心なのです。モラハラDV夫に尽くして尽くして愛して愛して、ようやく暴力も間遠になって平穏が訪れたのに、今度は夫がボケはじめて暴力が再開したのがQシンです。

質問26:こういう呪詛までもが書き手の人柄が丸見えになる長文になるのは、やはりすごい作品なんだな、アレは。
回答26:すごい作品だったんですよ、破までは。エヴァの根幹を作っていたハイパークリエイターたちが櫛の歯が欠けるようにいなくなり、最後には骨抜きのタコみたいになって、監督の感情をスミとして吐くだけの何かに堕してしまったのです。

質問27:”それを救済のメッセージとして伝えたいなら自分語りじゃなくて作品の内容で表現しなきゃダメ“そうね
回答27:ですよね。一流のスポーツ選手が無言の流麗なプレーで憧れさせるのではなく、ボディビルにハマった中年オヤジがポージングしながら「見ろ、この筋肉美! オマエはオレのようになれ!」と言われても、「キモイ」以外の感想は出てきません。

質問28:愛/一緒に観に行った若い人の感想気になる。「一方的に託されてウザい」みたいなこと言われんのかなあ(自分は若い時に思ってたので)。大人は勝手だよね、とは思った。
回答28:別のとこで書きましたけど、私の「ゴミ」というつぶやきに対して、「え、そこまで? 私はおもしろかったけど」の発言でした。シンエヴァは「だれにも託さずクシャクシャに丸めてゴミ箱に突っ込んで、そのまま遁走した」ような作品だと思います。

質問29:「破滅を目前にした人類の共闘」「エヴァ世界の拡充(GガンダムならぬGエヴァ!)」 …それだと納得できたの?まじで?
回答29:いや、これ監督自身の発言なんで。「だれか自分以外のクリエイターにエヴァでGガンダムみたいなのをやってほしい。まずはその土台を作っておきたい」と始めたのが新劇なんで。まあ、ご存じの通り大失敗しましたけど。

質問30:40代で新劇を始めた庵野は30代に作った自身の旧劇を越えられると思ってたんだろうな。実際にはそれはかなわず、60代の経営者として自分の尻を拭く、と。だせえな。
回答30:いや、別のとこで書きましたけど、古巣を出て新しいスタジオを立ち上げるのに、必ずヒットしてカネになるIPが必要だっただけですよ。私を含めたファンたちが「旧劇越えのアイデアが!」と色めきたったのは、本当に馬鹿みたいでした。

質問31:つまらない女、つまらない男、その呪いのために酒タバコ身分不相応な行動により自身のみならず周りも破壊していく古今東西の人間達へ。
回答31:うーん、けなされてんのかほめられてんのか、よくわからない。まあ、古今東西老若男女焼肉定食、みんな読んで。

質問32:映画館で二回目をみたくなるようなタイプではなかったね / 初VS13のしょぼいCGとか、4番艦が急に出てくるのとかギャグなのか。ギャグにしては、面白くないのだが……
回答32:すいません、自分の気がくるってるのかと思って、2回も見てしまいました。しょぼいCGはカラーのCG班の実力でしょうけど、4番艦はナディアのオマージュらしいです。あ、自作のコピーはオマージュって言わないんでしたね。

質問33:熱量が凄い。愛だなあ……。冒頭の簡潔な感想にほぼ同意する。んだけど、自分にはここまでの呪詛を吐けるだけの気持ちが既に無かったことに気づけた。どんな形でも終わってくれてありがとうという気持ちのが大きい。
回答33:たぶん、2回にわたる延期が無ければ、貴方と同じ感想で終わったような気がします。公開を待つ間に、ついつい二十年前を思い出しながら文章を書き始めてしまったことがよくなかった。まあ、それでバズったので怪我の功名……ではないか。

質問34:つまらん感想文だ。もう、おじさんおばさんなのだから過去がつまらなくなる事を喜び楽しめ。貴方と貴方のお子さんの関係性こそ大丈夫なんだろうな?
回答34:次はもっと面白く書けるよう努力します。家族については別人格なのでコメントしません。よく子どもの写真とかSNSにアップする人いますけど、正気かって思います。今回は怒りのあまりつい触れちゃいましたけど、本当は言及することすらアウトだと感じます。

質問35:庵野補完計画。庵野監督はパンツを脱ぎ過ぎたのか
回答35:いやー、今回は厚着でしたよ。贅肉の上に肉襦袢をまとい、その上からダッフルコート着てましたね。奥さんとの関係を前面に出すことで、かつての友人たちとの軋轢や、東日本大震災からの影響を完全に隠蔽しようとしてますからね。

質問36:こういう庵野の心情を一方的に邪推するオタクって『監督不行届』やガイナ騒動への声明読んでんの?昔はどうか知らないけど、庵野は悪意や自己弁明で物を作る人には思えない
回答36:当然、すべて読んだ上での記事です。よろしければ、他のエヴァに関する私の記事も読んでみて下さい。もしかすると悪意は言い過ぎたかもしれませんが、自己弁護と怯懦はたっぷり表現されていたように思います。

質問37:他の作品から色々借りてきて無理やりエヴァを終わらせたような映画だった。これが庵野だと言われたら確かにそうなのかもしれないけれど、見たいエヴァではなかったと言われればそう。
回答37:旧エヴァってSF要素と監督要素がせいぜい7:3ぐらいで、序破では9:1ぐらいに薄まり、新劇への意志が感じられました。それがQで突然4:6ぐらいに逆転して、シンではさらに悪化して1:9ぐらいで終わった印象です。

質問38:エンターテインメントとしての完結じゃなくて鬱病患者が理解あるパートナーに救われました!エンドならそりゃね。映画外の庵野監督の個人情報追ってないの?とかもはや映画単体での完結放棄してんじゃん。
回答38:そう読ませるように作ってあるのが「悪意」だと思ってたんですけど、NHKのドキュメンタリーを見てから「無邪気」ではないかと思うようになりました。愛されキャラとして、ファンに甘えて許してもらおうとしたのかもしれません。還暦のオヤジがですよ!

質問39:読みごたえあった
回答39:この長文に読みごたえを感じられた貴方の知性に感服です。

質問40:同意。つまんねー映画作ったよ庵野は。もう今の状態が続く限りまともに作品作りできないだろう。どーでもいい映画をネームバリューで売り上げるだけの装置になるんだろうし、シン・ウルトラマンが思いやられる。
回答40:シン・ウルトラマンは他社IPだし、原作への尊敬があるのでシン・ゴジラぐらいはやってくれると思います。けど、他社IPを私小説でブッ壊すツソ・ウノレトラマソをどこかで期待している自分がいます。

質問41:アニメーション制作が集団作業である以上、監督の「自分語り」に周りのスタッフを巻き込むなら、ある程度の完成度に到達させる責任も発生するんじゃないの?という視点もあって良さそうに思えてきました。
回答41:その視点への回答は、NHKのドキュメンタリーで与えられていましたね。追い込まれることでドーパミンが出て作品の質が上がった経験があるクリエイターは、いつまでもその手法に囚われてしまう典型例でした。日本の長編アニメは畢竟、どれも私小説でしかないのかもしれません。

質問42:小鳥猊下さんが活動継続してたことにまず驚いた。
回答42:商業とかに回収されてると思ってたでしょ? されてないんだなー、これが。同人誌は出したので、興味あったら声かけてね。

質問43:みんなの呪いを解くための最後の完結編って感じでまあ満足したけどなあ。まだエヴァの呪縛を受け続けたかった人もいるのか。
回答43:旧劇から受けたそれは確かに呪縛と呼べるものでしたけど、シンエヴァのは侮辱とか冒涜とか呼ぶべきものでしょうね。

質問44:TV版最終話放送終了後にniftyの会議室に書き込まれた長文を彷彿とさせる様式美。京アニ放火の後では露骨な表現もできなくなってるのが違いか。
回答44:最近、作品や作者にとって都合のよくないふるまいをするファンの言動を封殺する目的で、例の事件が使われ始めましたね。みんな、身体欠損のある父親のような無敵の殴り棒が欲しいんでしょうね。

質問45:『ナウシカの再アニメ化でクシャナ殿下のこのアクションだけを映像にしたいと宮崎御大に申し入れて、「オマエはそんなことだからダメなんだ!」と叱られたときから、1ミリも前進していない』ははは
回答45:(泣き虫サクラの母親が息子の両目に親指を突っ込むときの表情で)笑うなー!

質問46:モヨコ氏の「おおきなカブ」(と監督不行届)は一番良い副読本だったなあ。あれがあったからすんなり飲み込めた。映像面やギミックではあまり楽しめなかったけど、そのへんは序・破・Qがあったからいいやと。
回答46:これ言う人おおいけど、ワケがわからん。電車でおばあさんに席をゆずるクリエイターの作品は傑作になるんですか? 夫婦の初めての共同作業ですか?

質問47:最初のエヴァで話題になりすぎて、期待値が高まった所ある。同じ様に謎で引き付けてる名探偵コナンやワンピースはどう風呂敷を畳むか。今の庵野はラブ&ポップとシン・ゴジラは作れるが、世代を作る作品は厳しい。
回答47:「最初のエヴァ」ってどれを指してるの? コナンやワンピースは正直どうでもいいです。「世代を作る作品」は限られたクリエイターに生涯一度だけ訪れるスペシャルなのに、それを人為的に繰り返せると思ったことが間違いの始まりでしょう。

質問48: 最高。
回答48:イェア!

質問49:ひぐらしみたいなタイトルだ……解、祭、絆、粋、奉、煌、業……
回答49:ひぐらしってセミ? それとも四年にいちど目覚める警官?

質問50:いいね。奥さんがなくなってから作られるエヴァも嬉々として見に行くだろうな。自分はガイナックスの崩壊と重ね合わせて見てしまったから、純粋に作品としてはもう見れないな。
回答50:あんな還暦のフヌケ男じゃなくて、ガーゴイルが悪役のエヴァが見たかったなー。監督の人生を歴史年表みたいに傍らに置かないと読み解けない作品って、50年後にはどんな見方をされるんでしょうね。

小休止。再開は21時。声をかけてよい。

番外質問1:小鳥猊下、はてブなんて新興勢力との格の差を見せつけちゃってください
番外回答1:いま調べたら15周年なんですって。nWoは1999年1月開設の22周年なので、勝負にすらなりませんね。ちなみに「2ちゃんねる」とかいう新興勢力は1999年5月開設のようです。

番外質問2:これを知らないのはちょっと意外。
番外回答2:実物をショウ・アンド・テルされて、引用先がわかりました。知ってましたが、読んだことはありません。

質問51:どうして俺を置いて大人になっちゃったんだよ庵野!という呪詛
回答51:いやいや、誤読もいいとこ。どうしていつまでも、社長になった後もガキみたいなメンタリティでいられるんだよって呪詛。

質問52:「たった14年で家の内装があんなに古びて詫びた感じになるものなの?」農村なめんなよ
回答52:これはすいません。奈良の北部っていう中途半端な田舎に住んでいるものでして、ガチ僻地の知識がありませんでした。

質問53:筆者がどうかは知らないが、シンエヴァに怒ってる人の多くは「私たちを置き去って庵野は幸せになりやがって。」って言ってる気がしてる。
回答53:監督が幸せだろうが不幸だろうがどうでもよくて、Qでエヴァの根幹を作った人たちを怒らせて、シンに触らせないよう彼らをスクリーンアウトした結果、駄作になったことに失望してるんです。

質問54:まあCGについてだけは同意だな/「俺の旧劇に触るな」クソワロタw庵野のだぞw
回答54:かつての優秀なスタッフのものでもあります。作品を見て、心の中に生まれる風景は個人のものでしょう。それを二十年も経ってからグチャグチャに踏みにじりに来るって、ひどくないですか。

質問55:猊下の文章が読めるとは。ありがたやありがたや。「ここ、怖いところだと思うんですけど、監督からの一方的な恋慕を、作中のキャラに「好きだった」と言わせることでまるで両想いだったみたいに改竄してるんですね」
回答55:私の文章をありがたいと思ってくれる方がまだインターネットにいる事実にありがとうを言いたいです。twitterとnoteで細々やってるんで、また見に来てくださいな。

質問56:「ナウシカの再アニメ化でクシャナ殿下のこのアクションだけを映像にしたいと宮崎御大に申し入れ」ああ人間に興味ないゲンドウそのものw/ここのブコメ反応を分類したい
回答56:本当に人間ドラマに興味が無いんですよ。形が似てるからって、はまらない場所に無理やりピースをはめにいってる感じがすごくします。全レスつけながらコメントの分類してますけど、驚くほど私の記事に対する否定的な意見が少ないのですね。

質問57:ほぼ完全に同意。あんなクソつまんない、外連味もセンスオブワンダーもない駄作を、「終わらせた」一事をもって評価してるみんな、甘やかしすぎ/トップ※が意味解らん。日本語読めてなくない?
回答57:私も日本語読めてないって思いますが、「殺すぞ」って言葉が悪すぎたので、「ブチころがすぞ」に読みかえるようエラッタを出しました。センス・オブ・ワンダーは本当にゼロでしたね。あのエヴァなのに、ビックリしました。

質問58:熱心なエヴァファンほど考察癖がついている。本作はファンに対する皮肉が込められていて、結果庵野の思惑を勝手に考察して勝手に死んでくファンを含めてさらばエヴァンゲリオンが完成してるなと思う。面白い。
回答58:力量不足による凡作を、ファンに考察させるための伏線みたいに読みとる人がいるあたり、究極の入れ子細工だか合わせ鏡だかが完成している感じはあります。ひとりで爆死してくれればいいものを、抱きついてくるから……

質問59:凄すぎる!1文字1文字に込められた呪詛、怒り、どんな表情をして鑑賞したのか。超兄貴からみやむーにまでイマジネーションが膨らむ感情。まさにご自身で書かれている評論家そのもの。更にエヴァを見たくなりました。
回答59:過分な評価をありがとうございます。評論家と違うのは、商業ムラに所属していないので、干されることを恐れての忖度が絶無なところでしょうね。シンエヴァ、あのムラでは肯定か沈黙をしか選べない作品になってます。

質問60:シンエヴァの感想の重さはそのままその人がエヴァに寄せてきた思いの重さなのかなぁ、と思うとかした。
回答60:まったくおっしゃる通り。真冬の八甲田山を25年にわたって行軍してきて、指揮官の最後の命令が「自決せよ」ですからね。みんな素直にバタバタ自決していくのが、気味が悪いです。

質問61:長いエヴァの感想見るたびに、成仏したはずの90年代個人ホームページの魂が盆に帰ってきたような感覚になる
回答61:いや、ずっと仏間に座ってるだけで、死んでないです。いちどトイレに立ったら親族がいよいよ死んだかと勘違いして、号泣していたことはありました。

質問62:面白くなさを受け入れるのが大人になることなんだよというのが、あの映画のメッセージだったような気がするな。映画全編から、みんな、ごめんちゃい…って感じが伝わってくるからね
回答62:たしかに「このくらいのところでもうゆるして」みたいな上目遣いの哀願は感じました。でも、面白くなくした原因が明白なので、憤っているのです。私は監督の奥さんではないですし、これを受け入れるいかなる義理もありません。

質問63:自分は今でも「エヴァは旧劇で終わった」って思ってるよ。これは別物。エヴァはあの時にしかなかった奇跡。
回答63:まったく同感ですけど、新劇は旧劇と地続きであることを何の誤解もできないようゲンドウの台詞で明言しちゃいましたからね。これが非常に大きいです。

質問64:“回答はどれもこれも9年を費やしたあとづけの言い訳ばかりじゃないですか。”これならもっと早く出せたやろと言うのはそう/笑うところがあるのは全然いいだろ。ちゃんと笑え
回答64:笑うところというか、自分にとって大切な人が公衆の面前で笑いものにされているのを見ている気分になりました。ぼくはもう、だれとも笑えません。

質問65:今作に否定的な内容の作文の中で「死ね」だの「殺すぞ」だのが平気で出てくることにかなりショックを受ける。しかもこの記事は監督に届きますようにと締められている。あのな、クリエイターは血の通った人間だぞ。
回答65:観客も血の通った人間で、ときに虚構というのは人生そのものと同じ価値を持ちます。あなたの言葉の裏には「たかがフィクションごときで」という侮りを感じます。

質問66:見たので感想巡りをしてる。庵野監督の作家性を超えたメッセージや私情、心理を邪推できる内容として捉えた人もいるのかもしれないけど、しかしこれこそが旧エヴァから続く「エヴァらしさ」であるとも言えると思う。
回答66:「邪推」ではなく、言葉は存在しませんが、その対義語(聖推?)の状態です。作家性は執拗なアングルと特撮へのオマージュだけで、あとは加工されていない「私情、心理」の垂れ流しでしょう。

質問67:もうなんつーか自分が気持ちよくなるためだけの文章だな 腐せるところをできるだけ腐してるだけの文章 クリエイターはこういうのと対峙しないといけないのほんと大変だな
回答67:自分が気持ちよくなる以外の文章作法を知らないものでして。ファンと対峙しているクリエイターなら、こんな腐すところしかない結論は持ってこないでしょう。

質問68:ネチネチ感すごい。
回答68:これでもまだ全然たりなくて、アディショナル、リカリングと呪詛を吐き続けています。よろしければ、そちらもどうぞ。

質問69:始めた人には好きなように終わらせる権利もあるんじゃないかなあ。
回答69:正確に言えば「始めた人」じゃなくて、「乗っ取った人」なので。自分以外が構成したエヴァのクリエイティブに、もっと敬意を払って欲しかったです。

質問70:精神世界のアレは茶番なのであのクオリティでいいのではと思う。 メタ的に鑑賞した場合、監督はやっと落ち着いたんだなとホッとした。 感想が面白いぐらいバラバラでこれがエヴァの醍醐味なんだなと改めて思う
回答70:さっきも指摘しましたけど、「凡作であることが監督の意図」って、いくらもらって書いてるんですか? 親に捨てられたあの少年の行く末を見たかっただけで、還暦のオヤジの精神状態なんて正直どうでもいいです。

質問71:自分は彼氏いておしゃれして他にも推しがいるくせに自称最推しがデキ婚するとさようなら〇〇君最後にあなたのプロ意識について~みたいなお気持ち愚痴ブログを垂れ流す女子オタを連想した
回答71:そういうブログを読んだことがないので、ご指摘はいまいちピンと来ません。女子オタって言われたらそうかなー、まいっちゃうなー。あたし、キレイ?

質問72:エヴァに脳を深く侵食されすぎててシンエヴァでは呪いが解けなかった人の感想って感じ
回答72:逆に聞きたいのですが、シンエヴァって観客の呪いを解く意図で作られてました? 監督がエヴァから逃げたがってる気分だけはたっぷり描かれてましたけど。

 質問73:(ネタバレ)観た人が感じたであろう色々も記されているが、それはさておき呪詛だ
回答73:シロクマ先生、こんにちは! インターネットの生ける呪詛、小鳥猊下です! 以前、「生きながら萌えゲーに葬られ」へコメントつけてたって聞きましたけど、どんな内容だったんですか?

質問74:農村についてジブリが引き合いに出されるのは庵野と宮崎の関係などから正解だとは思うがあれはむしろ細田守的世界観に見えるんだ。キャラ造形も宮崎より細田っぽい。
回答74:あー、そうかも。羽虫や地虫や陰湿な人間関係が脱色された、オオカミと菅原文太(ブンター)と過ごすロハスな田舎暮らしって感じ。そしてエンディングは新海誠っぽいですよね。

質問75:「ロボットアニメなのに監督の私小説…続編や派生作品にだれも手を出せない」エヴァはガンダムになって欲しかったのに、昭和の泥臭い価値観を提示して終わってしまった糞、という呪詛。ご愁傷様と言うより他はない。
回答75:お悔やみをありがとうございます。別にガンダムにならなくてもよかったんですけど、Qの断絶を取り除いて、序破からの連続性と整合性のある物語を見たかっただけなんです。

質問76:シンを観てもなおこんな風になるのか。賛同も多いのね。(少なくともエヴァにおいては)今までの関係性から次に進まなければと感じそうなもんだけどね。ネタとしても自分は面白みを感じない。CGはまぁね・・・
回答76:「君は次に進め」ではなく、「オレは次に進む」というメッセージを物語としてではなく、説教として聞かされたことに反発を抱いています。逆に聞きますけど、この映画を見て次に進む気持ちになったの?

質問77:エヴァを終わらせてファンを解放するための映画だったのだから、これまでのエヴァを観たかった人には呪われても仕方ないのかもしれない。私は頑張ってまとめてくれてありがとう、と庵野総監督に言いたいですけれど。
回答77:そんな目的の映画だったの? SFを指向してると思ってた。なら、あのていたらくもしょうがないですね。最近、クリエイターにとって都合のいい観客を演じる人が増えた気がします。ほめてもらいたいの?

質問78:正直今後の人生で、もうエヴァについて考えなくていいことに最大の価値がある。
回答78:173件のコメントに全レスつけてるのを見てもらえばわかると思いますが、この2ヶ月というもの「考えなくていい」と真逆の状態にいます。いつまで続くのか、自分でも怖い。

質問79:あの頃の殺害予告出してた奴らもこのノリだったんだろうなと。言いたいこと分からなくはないが生身の人間に向ける言葉ではない。
回答79:「ノリ」と片付けられるのはシャクです。貴方の言葉を借りるなら、「生身のエヴァファンに向ける映画」ではなかったですね。あと、なんでそんな優等生なの? だれかに素行をほめてほしいの?

質問80:あんなに薄っぺらい映画、なかなかないよ。これをスタッフの誰も止めない、観客も褒めるって…。オトナオトナいう癖にやってる事は幼稚園のお遊戯。金と時間の分は満足させようという気概がないのが腹立つ。
回答80:「ありがとう」は言えても、「ごめんなさい」が言えない人物っていますよね。旧劇の立役者やQで離れた方々に「ごめんなさい、戻ってきて下さい」が言えていたらと思うと、残念でなりません。

質問81:筆者が厳しく指摘してる箇所がことごとく作り手側が明確にギャグとしてやってる(プラグスーツ田植えとか)しあえてダサくして無価値化を狙ってやってる(アナザーとかアディショナルとか)箇所ですれ違いを感じた
回答81:なぜギャグとしてやってるとわかるの? 25年間、コミカルとシリアスを明確に分けてきたのに、最終作で突然それを変えたってこと? 「力およばず凡作になった」だけで、制作側にはなんの意図も無いんじゃないの?

質問82:呪いは解けない。時代のコンテンツの呪いの聖杯は進撃の巨人が受け継いだ。エヴァから時代の聖杯は離れた。聖杯はこれからも世界中の人をインターネットを通して呪い続ける
回答82:もっとも多感な時期に体験したエンタメが聖典化するだけのことでしょう。それが君には「進撃の巨人」だったし、私には「エヴァンゲリオン」だった。人類共通の聖杯は存在しません。

質問83:これがエヴァで中二病になった人間の末路?
回答83:大学生だったんで、ちょっとズレるかな。末路ということなら、そう。

質問84:犬猫でさえ王子王女扱いなので子供が生まれた日にはうちの子の映画作るってのは監督不行届でも描いてたな。
回答84:子どもについては、そこからの悪意的な想像です。恋人も奥さんもペットも特撮も溺愛するタイプの人物なのに、自分のオリジナル作品だけには冷淡だというのが面白いですね。

質問85:気持ちを代弁してくれてありがとうという感じ 今までエヴァを見てきた時間を全て台無しにするような最低の映画だった
回答85:まったくです。個人的には旧劇を引き合いに出さなければ無視するぐらいで済んだんですけど、突如として旧劇に抱きついて自爆しやがったんで、「コノヤロー、ぜったい許さねえ!」って気持ちになりました。

質問86:こういう反応がもっと多いかと思ったけど、むしろ少ないってのが不思議(自分はここまでの熱量はなく、「ああ終わったんだなあ」という感慨深さの方が大きかったが)
回答86:「手心を加えて労うべし」という空気が最初に醸成されましたからね。いちばん深刻に怒ってるのはエヴァに感化されて活動を始めた商業作家のうち、一言もコメントしてない人たちだと思います。その心中を想像すると、怖くなってくる。

質問87:猊下ノートやってたのか。生きてただけで素晴らしい。いまこそあなたの日曜日には僕は行かないの出番ですよ。
回答87:私の生存を認知してなかったファンがいるのが寂しいですが、「日曜日には僕は行かない」ってリンク集ですよ? シンエヴァを憎む方々に相互リンクを申し込んで、キリ番ゲットしろってこと?

質問88:にくいねっ! 作品殺しは人殺しではないから罪は問われないらしい! 自身が呪いの記事書いても誰にも呪われないよいう自信が相当おありで!
回答88:「人を呪わば穴二つ」は理解しております。むしろ呪いの記事が届いての「呪詛返し」を切望しているのです。あと、作品が人を殺すことはあります。

質問89:自分としては始まった物語を終わらせるための儀式やったけど、終始監督の顔がチラついてたの辛かった。
回答89:私も葬儀だと思って参列したんですよ。そしたら焼香のとき、棺おけに横たわった監督がカッと目を見開いて、痰の混じった黄色いツバを吐きかけてきたもんだから、そっからはもう、つかみあいの殴りあいですよ。

質問90:俺は「終わらせてくれて良かった」的な感想を見る度に寂しい。前は別れまいと縋り付いたであろう者たちがありきたりの別れを歓迎する様が寂しい。疲れて遊園地の閉園時間にホッとするような大人たちが寂しい。
回答90:「歳を取って、衰えた」ことをだけ表現する作品に、己の寿命から逆算した安堵を次々と表明するファンたち。シンエヴァって、オタクの特別養護老人ホームですね。

質問91:後で読む
回答91:読んだ? どうだった?

質問92:ここまで思い入れがあるのすごいわ。とにかく終わって良かったねって感想しかない。
回答92:あのエヴァが、終わった事実だけをして「良かった」と言われるような、要介護の作品に成り下がったことが許せないです。

質問93:色々批判文読んだがどれもこれも自分の思い通りにならなかったからキレてるようにしか見えん。庵野氏もうんざりだろうな。
回答93:思い通りというか、これまでの伏線や物語の自走性からはたどり着かない結末なので、キレてます。シンQは作り手の沿わせたい筋書きでキャラの人格を無視する、典型的なイディオット・プロットだと思いますよ。

質問94:こういう人達の中でエヴァが死んだんなら本望なんじゃねかな
回答94:死ねなかったんですよ。だから困ってるんです。

質問95:トウジの父親じゃなく、ヒカリの父親では。/人間味を感じない文章。矛盾してこそヒトでは?
回答95:ヒカリでしたね。誤認も含めて、当時の感情の記録だと思うので、直してません。作品が矛盾したらアカンでしょ。

質問96:若いのに老人。そういう内容。昭和末期にいっぱいいた。
回答96:ちょっと意味がわかりませんね。うまいこと言った気になってる?

質問97:エヴァが完結させられたことじゃなくて、よりによって25年の集大成がこの出来かよって怒りでしょ。特に後半。
質問97:そうそう! 「ファンや作品のためではなく、自分のカネもうけのためにエヴァをリブートした」ことを事実として確定させる作品になっちゃいました。

質問98:呪詛はこのくらい強くないとね。
回答98:いま読み返すとリーダビリティと面白さに寄せてて、呪詛としてはまだ強くなる余地が残っているなと感じます。続きも読んでね!

質問99:トップコメントで思ったけど「色々あったけど完結したからとりあえずOK!」みたいな感想が少なからずあるんだよな…。シンには監督の作家としての良心を感じなかったのでそこで怒りを感じてる。
回答99:作家としての良心はゼロでしたね。エヴァQのせいでヤマトのリブートに関われなかったり、シンエヴァのせいでシン・ウルトラマンの撮影に関われなかたり、エヴァが邪魔で邪魔でしょうがなかったんでしょう。

質問100:猊下へ 高天原勃津矢や生きながら萌えゲーに葬れが人生に影響を与え、MMGFからの閉鎖を経験した下々の気持ちも想像していただきたく存じます。
回答100:私にここまでの関心を持ってくれて、ありがとう。しかしながら、20年以上を観客たちの沈黙にさらされ続けた私の孤独とやるせなさも、想像してみてほしいです。

小休止。再開は22時過ぎ。拡散してよい。

番外質問3:私小説的文脈の大変卑怯な点は具体さを欠いたまま視聴者のマスなパーソナルに寄せる/寄り添う事で作品の本質的な評価を見失う事
番外回答3:作品の客観的な評価じゃなくて、監督の私的な感情へ主観的に寄り添えるか反発するかが軸になっちゃってるんですよね。そして、かなり意図的にそう作ってある気がします。

番外質問4:きみの猊下が!
ということで、恐れ多くも小鳥猊下に微課金(a.k.a. Love)させていただきました
番外回答4:note記事への課金を確認したゼ! 諸君もこの姿勢を見習って、ウマ娘の虚無ガチャへ福沢諭吉を投入する前に、夏目漱石ぐらいを小鳥猊下へ課金するのが見返りの点でオススメだゼ!

番外質問5:小鳥猊下にrtされて気が動転している
番外回答5:動転するならカネをくれ!

番外質問6:作品全肯定視聴者は増えた気がするけど、そんな人も深夜のマジでこれどうすんだみたいなアニメは叩いてたりするので、権威への擦り寄りとか”分かってる自分”アピールに見えて、何を感じてどう思ったのかが先行してないので、信頼できない。好きか嫌いかで意見が合わなくていいから、生の感情をくれよ。
番外回答6:なんか、ポジショントークが増えましたよねー。特に業界に関わってる人は、シンエヴァは褒めなくちゃいけないっていうか、批判を封殺する雰囲気を感じます。個人的には、カズ・シマモトの呪いが聞きたいなー。

番外質問7:思い入れが強いわけではないけどEOEで良かったと感じていて、そのため新劇の序破は居心地悪く、Qが「そこまで面白くないけど、もっと精緻濃厚にEOEをやり直す準備だよね?期待してるよ」と構えてたら、空気投げレベルの肩透かしを食らった。小鳥猊下と逆方向にガッカリしていた
番外回答7:シンエヴァみたいのを出されてしまうと、EOEの結論で全然よかったですよね。この後の回答にも書いてますけど、新訳Zガンダムみたいに、ちょろっと結論を変えるくらいで良かったと思います。

質問101:25年もの間にエヴァに代わるアニメが無かったがためにここまでの熱量がくすぶり続けたかと思うと成仏出来るだけ幸せだよ、どんな形であれ。
回答101:熱量が伝わったことはうれしいけど、いやいや、ぜんぜん成仏してへんのよ。呪いが強すぎるあまり、この世を永久にさまよい続ける怨念と化してしもたのよ。つまり、怨念がおんねん。

質問102:かつては憧れたこともあったけど最近は見下してたオタク友達から久々にきた連絡が結婚式の案内状でキレてしまい目に映る全てがクソになったオタクみたいな文章だ
回答102:いや、かつて互いに衆道を極めた相手が家督を継ぐため見合い結婚した醜女を見て、「この花に捧げたのか」と心中で毒づくときの感じ。あるいは、街中で煙草をせがまれたルンペンに侮蔑の視線を向けたら、二十年前に憧れた生徒会長だった感じ。

質問103:見た。この映画のコピーは「やっぱり、コミュ障は氏ね。」が適切だと思う。
回答103:「コミュ障のオタクでも、結婚すれば世間に受け入れられた気分が味わえるよ!」じゃないかなあ。

質問104:さすがに途中で読むのやめた。長文だからじゃなく、門外漢の自分にも既に類型的な反応すぎて…
回答104:公開3日目まで、シンエヴァを否定する類型的な反応はひとつもありませんでした。あと門外漢なのに、なぜ専門職の文章を読もうと思ったの?

質問105:1割も理解できた気はしないけど、こういう熱い文章がタレ流れてくるのを読むだけで幸せになる。
回答105:「読書百遍意い自ら通ず」と申します。熱いことは伝わっているのなら、百回読んでもっと幸せになろうよ!

質問106:いい感じに完結したと思うけど、マニアには気に食わないんだろうな
回答106:いい加減に完結したと思うけど、シロウトにはわからないんだろうな

質問107:初号機vs13号機の戦闘について,ここまで感想が違うのか。私ですら(祥太氏ほどではないが)異常な手間をぶち込んだシーンだとわかったぞ。虚構の破壊と現実への侵食をテーマに執拗に絵が描かれていた。
回答107:うーん、ここは順番が逆だと思うんですよ。CG班が監督の満足するものを上げてこなかったから、彼らの技術でも可能な演出プランに途中で切り替え、結果として物語を閉じるのに旧劇を持ち出さざるをえなくなった。許さない。

質問108:プラグスーツ農作業はめちゃくちゃ今どきっぽい萌え要素(古い言葉だ)だと思うので、言っちゃ悪いけど庵野のほうがオタクとして先端を走っていて昔で止まってる人は止まったまま。もっとアニメを見なさい。
回答108:萌え要素なの? ヤマト2199劇場版の感想に、「この世界では、モデル体型を維持できなくなった四十路の女性は、全員宇宙葬形式で退艦させられるに違いない」と書いたら、メチャクチャからまれたことを思い出した。いい大人がアニメなんか見て、恥ずかしい!

質問109:きっとこのオタクは20年前から時が止まってるんだろうなあ。序破Qシンゴジを踏まえると感動的な流れなのにね。
回答109:エヴァの完結を見にきとんのに、なんでトカゲの映画を見なアカンねん。それ、フィクションの感動の仕方とちゃいまっせ。「はじめてのおつかい」を見るジジババみたいな情動失禁でっせ。

質問110:愛をどういう形で自分の中で完結させるかが人間としての器、って気がするよ。/ beautiful worldへの入り方すごく良くなかった!?
回答110:高い期待に無言でサラリと応えるのが大人としての器量って気がします。2時間35分の苦痛を、曲の入り方の数秒だけでチャラにできるの? 音楽関係の方?

質問111:Qをちゃんと見てないと、わりとスムーズに楽しかったよ。気持ちが入り過ぎると大変だねえ。
回答111:ワールドカップのときだけサッカー見るような人種ですね。旧劇序破Q百回見てからコメントして。

質問112:序くらいの頃から見始めた人らは「なんで俺ら急に説教されてんだろ」と思ったに違いない というかわしは思った
回答112:やっぱりそう思われます? 酒グセの悪い上司に飲み会の席でからまれてるみたいでしたよね。参考にならない特殊な人生訓を垂れ流されてる感じ。

質問113:“エヴァを愛して貴方の下に集まった人々を庇護するために、エヴァをガンダムと同じものにすることこそ、貴方の本当の「仕事」だったんです” そんなことをエヴァを愛した人が望むわけねーだろ…
回答113:見解の相違ですね。私はプロダクトとしてのエヴァを望んでましたよ。貴方がエヴァを愛してないだけじゃないの?

質問114:『エヴァに関しては自分でちらかしたのを自分でかたづけて、「えらいねー」と取り巻きの女性に頭をなでてほめてもらう得意顔の子どもがいるようにしか見えません』
回答114:この一文に、何を感じられたのでしょうか?

質問115:自分とは全く違うお気持ち表明だけどこういうの読むのも楽しい。
回答115:楽しんでいただけて何よりです。こういうコメントが正しい多様性の受容じゃないですかね。

質問116:子供の頃ナディアでガーゴイルに爆弾落とされ、ネモ「何とか耐えたがもう一発きたら危なかった」ガーゴイル「念の為もう一発落としとこう」で爆笑した自分としては、ヴンダー4号激突はギャグでもいいやと思います
回答116:ありましたね、そんなシーン。大真面目に演出をつけてるのにギャグにしか見えないのは、コピーのコピーのコピーになってるからでしょうね。

質問117:愛であり、言祝ぎであり呪いですね!共感出来ました!
回答117:そう、愛なんだよ! ニワカどもにはそれがわからねんだ。でも、言祝いでない。言祝いでないよ。

質問118:「見た目は大人、頭脳は子供」の人がこういう感想を述べるんだよな。とんでもない逆コナンくん発見機を監督は作ったと思う。
回答118:うまいこと言ったと思ってる? ジブン、正直スベッてるで。

質問119:映画「シンエヴァ」の締め方に怒っている人たちを見ると、映画「パトレイバー2」の締め方で、長年押井守に粘着しているパトファンと被って見える。特に「自分の好きだったカップリングを完全否定」された点とかね。
回答119:マモルさんの怒られは原作者から作品を奪って原作側を二次創作にしてしまう強烈な作風から発生しています。一方でシンエヴァは原作者による原作の二次創作化なので、ぜんぜん違うと思いました。お話さえしっかりしてれば、カップリングはどうでもいいです。

質問120:ストーリーや動機云々より、映画としての絵作りの最高潮が予告公開の部分で終わっちゃってたから後味微妙なんよな。Qと違って完成度が低いわけでもないので悪し様にも言いづらく。長いから印象が拡散しちゃうし。
回答120:予告編から想像していた内容以下のものを出されたガッカリ感は、確かにあると思いました。あと、完成度が低いから悪し様に言ってるわけですが、まあ、Qは思い付きの突貫工事でひどすぎましたからね。

質問121:本文読んでないし映画も見る予定なかったのに、ブコメ読んでたらなんか凄く見たくなってきた。ブコメおもしろいなあ
回答121:コメントだけ読むみたいな文化あるんですね。映画見て、本文読んで、また感想聞かせて下さい。

質問122:なんて他力本願な人なんだろう。これをよんだ率直な感想。作品はあなたに何も強要していない。自由なはずなのに、自分が感じたことを呪いと言って人のせいにしてばかり。
回答122:他人の作品に対して、自力で本願を達成する方法を教えて下さい。シンエヴァは、制作側の意図する感情と解釈への誘導が不自然なまでに強いと思います。聞きますけど、貴方は「自由」にこの作品を視聴できたんですか?

質問123:ここまで他人を掴んで離さない、「さよなら」と言っているのに離してくれないような人を産み出すようなコンテンツって、今後、出てくるんだろうか。観客側の要素も大きいだろうけど。
回答123:旧劇から二十年、人生と骨がらみにだれかと並走してきた作品は、もはや公共財みたいなものじゃないですか。地域に長年親しまれてきた緑地を、最後の権利者が「ここは更地にしてマンションにするから」と老人や子どもを追い出して、立ち入り禁止の黄色いテープを貼ったみたいな映画でした。

質問124:これだよな。この内容を監督も自分に叫び続けてたから今まで作れなかったんだろうけど、自分が生み出したキャラクターを幸せにする義務でも感じたのか。執着を捨てることが終着、それがエヴァンゲリオンレクイエム。
回答124:まあ、旧劇も含めて「すべて自分に言ってる」のだろうことはなんとなくわかります。アニメを捨てて、シン・ゴジラで評価を得た特撮に行くため、もともと執着の無いキャラクターを、虫のように順に潰していったとしか感じられませんでした。

質問125:ゲンドウの真情吐露が最たるものだけれど、ずっっっっっっと「説明して!」って思ってたいろんなことをちゃんと説明してくれたというだけでももうめちゃめちゃ感動してしまった。
回答125:ゲンドウの心情って、旧劇では同じ内容がソリッドな演出と短い台詞で充分に観客へ伝わっていました。全体的に、俳句とかギャグに解説文をつけるみたいな野暮ったさでした。感動できるのが意味不明です。

質問126:熱い感想。岡田斗司夫の感想が早く聞きたい
回答126:少しだけ動画を見ましたけど、「元ネタがすべてわかり、それを言語化できる」喜びは伝わってきましたね。

質問127:最後めちゃくちゃ「気持ち悪い」終わり方で、エヴァ変わってなかったんだなって感じたけどな。
回答127:ラスト30分がメチャクチャ気持ち悪いことには同意しますが、新劇を始めるにあたっての宣言から大幅に退行して、旧作の無難な自己模倣になったことが問題だと思います。

質問128:“現実の個人がどんな生活を送っているかとサイファイのセンス・オブ・ワンダーの間には何の連絡もないし、むしろ何か関係があったらダメなんだよ!” ??理解に苦しむ
回答128:読解力の無さとか頭が悪いことをなんでわざわざコメントで残すの? ? 理解に苦しむ。 

質問129:庵野語りが強すぎる感はあるが、その辺の忖度は褒めてる方のレビューでも割とそうなので、まぁ。
回答129:繰り返しますが、監督に言及しなくては解釈できない作りがQシンの問題点です。序破の段階では作品語りはあっても、監督語りなんて絶無でしたよ。

質問130:25年以上付き合ってきたのに庵野のこと何もわかってないのなといった感じ。旧劇と違って温かいメッセージしか感じなかったけど、人によってここまで感じ方が違うのかという驚き。ひどいCGとかもわざとだぞあれ
回答130:なぜSF作品を見るのに、赤の他人を理解しなきゃいけないの? 擁護派の人たちって、低クオリティのCGと物語をわざとって言いますねえ。でも、低クオリティであることは認めてるんだから、わけがわかりません。まあ、あれを温かいと思う感性なら、仕方ないか。

質問131:お焚き上げのようなものだったので浄化されてたまるかってなるのもわかるし供養され満足気に逝く様をみる寂しさもわかる、リアルタイムで追えたことに感謝
回答131:昔と比べてインターネットって、ヌルくなりましたね。クオリティが低いことは認めながら、感謝、感謝って、なんかの宗教なの?

質問132:エヴァだからこういう感想もあって当然。まあそのうちいつか誰かが、また違ったエヴァを作るだろう。作れば売れる作品を放っておくはずがない。
回答132:第弐話の初号機暴走や、「使徒、侵入」のシナリオや、旧劇の量産機戦を手がけた方に破の続きから作り直していただくことを切に希望しております。

質問133:何というか、こういうテキストサイト()的なノリの文章もたいがいダサくて時代遅れなんだよな クリエイターへのリスペクトの欠如を露悪的に書き散らすのが面白いみたいなの、正直もう見ててキツいっす
回答133:キャラクターの人格や物語の自走性、もっと言えば一時代を築いた「エヴァンゲリオン」へのレスペクトが絶無なのが正直もう見ててキツいっす。まとめブログのテンプレみたいのがいいの? いかがでしたか?

質問134:nWoだ。テキスト黎明期の呪詛師みたいなひとで、世の中への愛憎が煮詰まった蠱惑的な文章が好きだったし、こういう言説は畢竟自分語りでしかないということもここで知った。
回答134:何かへの呪詛は畢竟、自分語りに過ぎず、私小説にしかなりません。新劇の志とは、そのもどかしさを別の何かへ昇華していく道程でした。それが最後の最後で退行して、「幼年期の終わり」ではなく「幼児がえり」になってしまった。

質問135:旧劇から何も変わってない人間は叩いてるイメージ
回答135:シンを前向きだと思える単細胞が褒めてるイメージ

「ツイート送信の1日の制限回数を越えています」とのこと。また、想定していた時間をオーバーしていますので、残念ですが続きはまた明日。

Day2 -2021.4.29-

例のドキュメンタリーの長尺版が本日20時から放映のようなので、「はてブ」全レス再開は19時とします。

では、全レス再開します。えーっと、どこからだっけ?

質問136:それでもBlu-rayかDVDとか出たら買うしテレビ放映も見逃さないし、配信もチェックする人なんだろう。
回答136:そうね、それはそうかもしれない。エヴァを思春期の終わりに体験したことは、ヒヨコの刷り込みに近いと思います。

質問137:創作者の現実と直接的に結びつけ過ぎだし、その上での批判としては言葉が強すぎる。一方で指摘内容には概ね頷ける。褒める感想にも同意できるけど、こういう心情も並行して感じてたんだよな。「わざと」だとしても。
回答137:個人的には、リーダビリティと面白さを追求してしまったので、まだ弱いと感じています。繰り返しますが、創作者の現実と結びつけるように作ってあるからですよ。

質問138:きっとこの人の中では何周も回って結果こういう攻撃的な文章になったのだろう。90年代のオタクのテンション。まさにエヴァの呪い。
回答138:回ってなかったし、終わってたんですけど、2回の延期でエヴァの思い出を書き始めたら、己のテキストで自家中毒みたいになっちゃった。

質問139:綺麗に終わってよかった派だけど、雑な面は多々あったのでわからないでもない。こういう人に対しては死ねゴミと思ってもらうことでサヨナラしてもらおうという意図があってのあれだと思ってます。
回答139:また、「わざとつたなく作ってる」ことを主張する方ですか。NHKのドキュメンタリーで、それは否定されてると思うんですけどねえ。エヴァをエヴァたらしめていた方々の離脱が、こうなった主因(手淫)でしょう。

質問140:いい歳こいたおじさんおばさんが、たかがアニメに20年近く執着して呪いだなんだとニチャニチャやってんのは本当にキツい、もう大人にはならなくていいからせめて人間になれよ
回答140:「人間に育ててもらえなかった」人々への救済がSFの真髄だと信じているし、旧劇の赤い砂浜は私にとっての聖域でした。健やかに成長できた貴方がうらやましいです。

質問141:やっぱりどう考えてもQが余計だったわけで、破のあとに旧劇ベースでソフトランディングするのが良かったように思う。
回答141:新訳Zガンダムを見たことが新劇のきっかけらしいので、たぶん初期の構想はそんな感じでしょうね。最後に発狂しないカミーユを見て、「壊れないシンジ」ルートを描く気だったと思います。

質問142:面白かった。記事を読んでいくにつれて 、「あれ、この人山本一郎かな?」と思うほどに彼の文体に似ていた。しかし山本一郎氏はエヴァにはそこまで思い入れはないはず。
回答142:山本一郎ってだれやねん。調べてみたら、私と同じくらい古くからネットにいる有名人なんですね。文体が似てるっていう指摘は気になるなあ。私の文章の源流は翻訳小説と栗本薫です。

質問143:Qで裏切られたと思い込んだままに、新作にかこつけて庵野をこき下ろしたいだけって感じだな、大御所を引き合いにだせば庵野も言い返せないだろう的な打算やら、特にガンダムのくだりは取って付けたような批判
回答143:だから、ガンダムの下りは本人の発言ですってば。私物化された作品とキャラ(特にシンジ)が不憫でならず、死者の代弁をしているつもりです。貴方はQでの変節はまったく気にならなかったの?

質問144:なんか語り口まで25年前に戻ってる人が多くない?ずいぶん罪深い作品だな、やっぱり。
回答144:私は20年間ずっと、この語り口でした。罪深いのは作品というよりは、監督でしょう。

質問145:実生活で溜まった負のエネルギーをネットに吐き出すタイプの人だ
回答145:「私」という我を殺して社会生活を送っているため、「私」を出したいエネルギーが溜まっているのはそうかも。「負」かどうかは、各自ご判断ください。

質問146:勝手に自己投影して、勝手に呪ってて笑う。周り見渡してみなよ
回答146:自己投影できる作品強度が無かったことを呪ってるんですよ。見渡しましたが、ハプスブルク家みたいなコピペの感想とまとめサイトしか見当たりません。

質問147:あまりにも傷つけまくってて途中までしか読めなかった。嫌いになったから呪いの言葉を述べるの、アイドルが脱退卒業する時に一部のファンがアンチになる瞬間と同じに見えるから庵野はアイドルなのかもしれん。
回答147:どんどんL結界密度(笑)が濃くなるな! 途中で読めなくなるほど、共感能力が高いのはいいことだと思います。私のアイドルはシンジであって、監督ではありません。

質問148:こいつはこの文章を書いて何を埋葬したのかな。
回答148:ちがうよ、生きたまま埋葬されたので、大雨の深夜に墓穴から這い出してきたんだよ。

質問149:ぽかぽかしました(テキストで殴るスタイル)
回答149:ポカァ、ポカァ!(右頬を殴られたら左頬を差し出すタイプ)

質問150:よくも憶測でこんなにモノがかける。自己陶酔して喜んでるのは自分だろ。
回答150:自己陶酔は長文を書くときの常なので、そう。事実無根の憶測は意外なほど少ないと思います。

質問151:こういうのも含めてエヴァだと思ってるので読めてよかったです。
回答151:ありがとう。貴方の声が聞けてよかったです。

質問152:頭悪いなー
回答152:オマエモナー

質問153:なんか事件起こしそうで怖い。
回答153:むしろ言語化できないヤツが事件起こすと思うんですけど。事件により過去の文章を読んでもらえるようになるという妄想はあります。

質問154:もちろん庵野秀明はジオウ劇場版を見たと思われるが、その上で彼はソウゴではなくクォーツァーになり、醜いエヴァを均して整地する方を選んだ訳だ。なれば均されぬ凸凹を愛していた人は当然怒るか
回答154:比喩がぜんッぜんわかんないんだけど、かつてのエヴァは美しかったですよ。それが腹の出た飽食のオヤジになっちゃったことを嘆いているだけ。

質問155:エヴァの呪縛
回答155:古い鯖に当たったときのような、深刻な蟻走感

質問156:庵野大好きかよ
回答156:旧劇が大好きだったんだよ!

質問157:「何も終わっちゃいません!何もです!エヴァは続いている!俺にとっちゃ今でも!」 これがエヴァに呪縛された魂。庵野が解き放つ事を願ってシンエヴァを送り出し、それでもなお捕らわれたままの存在
回答157:その小芝居、いる? 解き放つことを願ってないと思いますよ。シン・仮面ライダーが迫ってるから「終わらせることを最優先」にしただけ。

質問158:しらんがな
回答158:せやな、せやせや

質問159:今作ならではの新しいものが何一つなかったのには同意。真面目に終わらせた感慨はあるけど映像作品としてのマジックは起きなかったなー
回答159:9年もあったのに人為的に〆切がキツイ状態を作り出して、「神様が降りてこない」結果、旧劇の模倣に手を出したのが内幕なんでしょうね。

質問160:アニメ監督は奉仕活動じゃないからね。そこまで明確に自分の見たかったエヴァ像があったのなら自分で同人書いて昇華するのもありかもしれない。エヴァに依存せずに健康的にエヴァを愛し続けられそうな気がする。
回答160:どうにも原理主義者なので、オリジナルをしか本物と認められないんです。聖書やコーランが改訂できないのと同じ。リアルイベントとか二次創作とか、必要性をまったく感じられない。

質問161:で、考察厨はこの先どうなるの?
回答161:考察厨は鉄道マニアと同じメンタリティなので、廃線になった鉄道と同じ楽しみ方をすると思います。

質問162:憑き物が落ちなかったお方の感想。
回答162:落ちてた憑き物を拾い上げて、また覆いかぶせてきたんです。

質問163:こういうロクに批評の作法も知らない自己愛感情開陳オタクくんには辟易する
回答163:批評の作法って何? ただのテキストで、感想ですよ。お行儀のいいインターネットには辟易する。クリエイターに褒めてもらいたいの?

質問164:エヴァの規模で散らかしたものを自分で片付けたら普通に偉いし褒められていいだろ。スターウォーズ9批判ならともかく8批判を前提にしてQとシンをそれになぞらえるのもセンスない
回答164:9批判に8の前提が必要ないって、さてはアナタ、「最後のジェダイ」傑作派ですね? だとすれば、私から貴方にお話することは何もありませんし、皆さまにもそれでご納得いただけるかと思います。

質問165:逆だろ。エヴァとしてはこれ以上ないゴールだけど映画としてのレベルは低い。長くてダレるしCGのクオリティは序から変わってないし。
回答165:まあ、同意できないこともありませんが、旧劇からの原理主義者にとっては、「これ以下は存在しないゴール」でした。

質問166: いいなぁ、いいなぁ。これだよ、これ
回答166:よい目利きをなさる。そう、「これ」でしょう。しかし、「これ」の良さが分かる方々も最近では少なくなりました。

質問167: 庵野監督はもうエヴァンゲリオンという題材では才能を発揮できる人ではないわけで、そんなのシンゴジラを観てればわかるはずだけど、尚それでも期待されてしまうのが庵野監督でありエヴァなんだなあと思いました。
回答167:ならエヴァQなんか作るなよ、新訳Zガンダムぐらいの再編集リメイクで、シンジが量産機からアスカを助けて終われよ、って思いました。

質問168:後で読む
回答168:そろそろ読んだ? どう思った?

質問169:たとえ昭和的手段がわざとだとしても、あれだけもったいぶった最終回でオタク排除くらいしか示せなかった監督の手腕はアレだよねという感想。簡単じゃんそんなの。
回答169:示されたのはオタク排除じゃなくて、キャラクターの人格ロボトミーによる作品破壊じゃないですかね。あと、なにが簡単なの?

質問170:土に根をおろし、風とともに生きよう。種とともに冬を越え、鳥とともに春を歌おう。どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんの可哀想なロボットを操っても、土から離れては生きられないのよ
回答170:ラピュタだっけ? 結論を考えてから作らないのと、特定の結論にたどりつくためには最初からのビルドアップが必要だと理解していないから、まともに畳めないんでしょう。

質問171:色んな意味でこの文章を書くのは自分には無理だなーと思わせられたでゲソ。ブコメの色んな意見読める機会になったことには感謝してるでゲソ。
回答171:お褒めいただき光栄エヴァ。コメントも玉石混交なので気をつけるエヴァ。

質問172:思い入れが強すぎるけど、指摘は割と良いとこ突いてる。
回答172:オマエ、ウエメセ、マザファッカ、ファイア。オレラ、シタウチ、ムカチャッカ、ファイア。

質問173:私怨による呪詛によって、当たってるところもある批判の価値を減じさせているのがクレバーじゃない感想。落ち着け。冷静じゃないから関係ない文脈すら見出して変な方向に論が行くんだよ。
回答173:あ、「最後のジェダイ」がスターウォーズ最高傑作と言ってらっしゃる方ですね。だとすれば、私から貴方にお話することは何もありませんし、皆さまにもそれでご納得いただけるかと思います。

質問174:薩川、磯、貞本らの努力の上にあった旧版に泥かけたのが腹立つしそれをエヴァは私小説だから、とか言って酷い出来の脚本,演出にも目を瞑って考察という名の忖度している連中もむかつく最後のシャッターとか酷すぎ
回答174:コメント増えとるがな! エヴァという稀代のSFの、本当の核になる部分を作った人たちへの「感謝」が完全に欠落していますよね。カヲル君の声優もシャッターについては批判的な見解を述べていたように思います。

質問175:「概ねその通りだな…」という感想です。親子のエヴァCG対決は「あかん」と思った時点で旧劇の量産機まわり担当した人らに頼むか、でなきゃ白組にでも外注すべきでしたよね。あの場面の失笑というか、落胆たるや。
回答175:肯定派の方々には、ミサトの部屋やシンジの中学校で戦う初号機を見た瞬間の気持ちを教えてほしいです。「これが見たかった!」って思ったの? 1996年2月7日を最後に、25年間いちども活躍したことがない初号機が、エヴァのイコンみたいに扱われているのは滑稽としか言いようがありません。

質問176:最後の救済?シーン、シャッターガラガラとか情緒もへったくれもないし旧劇を彷彿とさせるのもまじ最悪,救ってやれると思ってんの?庵野秀明による補完計画である本作に対する感想はこれしかない「気持ち悪い」
回答176:旧劇の「気持ち悪い」みたいな、強い感情を惹起する要素がどこにもありませんでしたね。縁側で猫を抱く、かつてドンファンだった老人が回想する、堕胎させた恋人のいない、都合よく改竄された離乳食・イコール・老人食みたいな褪色した記憶になってました。

「はてブ」コメント全レス、おしまい! 例のドキュメンタリーの長尺版が終わるまではいますので、気軽にお声かけ下さい。

あれ、コメントの数が合わないな。見落としてる?

質問177:シンエヴァには不満が多かったけど、こういう言葉を見つけるきっかけになったという意味では観てよかった。今の時代に自分もこんなにエヴァのことを考えたり今更旧作DVDを買ったりする気になるとは思わなかった。
回答177:見落としてました。ご指摘の点は確かにそうですが、本来的には無用の感情を空費させられている虚しさは否めません。エヴァは旧作がすべてでしたね。2007年以降の十余年は、まったく無駄な時間だったことがシンエヴァで確定しました。残念です。

「友情にヒビが入ろうと」

漫画「スーパーホース列伝 優駿たちの蹄跡」感想

 無制限焚書(Kindle Unlimited)でプロレススーパースター列伝の競走馬バージョンみたいな漫画を見かけたので、サクッとディー・エルする。プルルーン(いななき)! そうそう、これこれ、こういうのが読みたかったんですよ! この漫画では、レースでスポットライトが当たる競走馬やジョッキーやエンピツを耳にはさんだ赤ら顔のオッチャンだけではなく、その裏側にいる零細牧場の経営者や馬主や厩務員の人間ドラマが丹念に描かれているのです。一頭一頭の馬がこれだけの人々の想いを乗せて走っている事実を知ることができ、いまの気持ちは感動の一語に尽きます。競走馬という存在は、3年間のレース生活を安直に女子高生へとなぞらえられるずっと前から、人々の想いによって擬人化されてきた存在だったのですね。各レースに出走しているのは、地方の貧しい牧場から一発逆転の期待を込めて送り出された人の精髄としての馬であり、大きなレースでは同世代の数千頭から純粋に能力で選ばれた十数頭がガチンコの叩きあいをして、どの馬も勝たせてやりたい背景を持つ中で否応に勝者と敗者が生まれてしまう。いやー、ドラマですねえ! 競馬って、ドラマだったんですねえ。わたし、全然わかってませんでした。もっと早く教えてよ、もう! また、最近では地方の牧場がどんどん消えてて、競走馬の生産自体が大会社の寡占状態に近くなって、ブリードでかけあわせる血の多様性も減っていって、優秀な馬どうしが潰しあわないように、会社がどのレースに出走させるかコントロールしてて、みたいな寂しい話も見かけました。私がゲームとして体験し、漫画として読んだ競馬は、地方と都会の構図、持たざる者の富める者への挑戦、そして血の多様性が生み出す、競馬史上もっとも熱く輝いていた時代の話だったことがわかりました。例えば、都会の巨大ショッピングモールの商売を地方のいち小売店が叩き潰すのを見るような快感が、そこにはあったのだろうと想像します。それがいまや、日々のニュースは貧しさばかりを強調し、その裏にいる富める者たちの姿は徹底的に隠蔽され、持たざる者たちは勝負をすらさせてもらえない。そして何より、杭につながれた馬が無力感を学習し、やがてロープを外されても杭から離れようとはしないように、私たちは自分が勝者になることは絶対に無いと、心のどこかで信じてしまっているから。プルルーン……(いななき)

 あと、職場でエンピツを耳にはさむクセのある人物がいて、いい人なんだけどなんかずっと生理的な嫌悪感があって、この気持ちなんなんだろうなー、どっから来てんだろうなーと考えてたら、馬券売り場の赤ら顔のオッチャンだった。

ゲーム「ウマ娘プリティーダービー」感想

 話題のウマ娘を少しプレイ。「パワプロ」と「ときメモ」と「ダビスタ」と「デレステ」を4身悪魔合体して、ふつうは合体事故で外道になるのに、たまたま上位悪魔ができて「コンゴトモヨロシク……」って感じ。

 あと、ウマ娘を本腰いれてプレイしようと育成方法を検索するも、互いの情報を無限にコピーしあったような、ハプスブルク家の末裔みたいな精薄ゲーム攻略サイトばかり出てきて、心底ゲンナリする。2ちゃんねるの方が確かな情報が手に入るって、最近のインターネットはどうなっとんねん。

 あとウマ娘、エフジーオーとは比較にすらならない額ですが、こないだちょろっと課金してみたんです。あのねー、このガチャの手触りねー、すごいヤバいわー。エフジーオーは「ガチャの結果へコミットしている気分」を味わえるし、刃の錆びついたシュレッダーがヂギヂギいいながら万札を粉々にしてくのを、ほぞを嚙みながら見ることだけはできるでしょー。でもねー、ウマ娘のガチャはねー、福沢諭吉先生がとつぜん人体発火して、パッと強い光に網膜を焼かれたかと思ったら、一瞬のうちに灰も残さず虚空へと消えてしまう感じなのよねー。これ、課金してる人ヤバいよ。

 ウマ娘、チーム15枠をB+で埋めて、いよいよ因子継承ループを理解しないと上にはいけない段階になってきた。こうなると「なんでゲームで勉強しなきゃいけねえんだ」というメンドくささが勝ってきて、育成にからむ運の要素も気になりだした。

 通勤時にnoteで自分が過去に書いた文章を読んでるってキモい話したことあるけど、最近はウマ娘の影響で、ときどき箸休め(私の文章はドぎついので)に競走馬のwiki読んでる。これがまー、すごい面白い。書いている人の思い入れと熱量が伝わってくるし、ところどころに引用されるジョッキーとか馬主とか、関係者の言葉に目頭が熱くなることもしばしば。これまで数々の無機物や非人間を擬人化してきた本邦のギーク産業ですが、これほどそれに適した題材が残されていたのかと驚くことしきりです。結局、人間は人間の営為にこそ感動するし、たいていの人間は「けものフレンドリー」ではないので、擬人化されることで人馬のドラマが噛み砕かれて、とても受容しやすくなったのが大ヒットの理由ではないでしょうか。

 さて、いい人ふうに書いてきましたけど、もともとが人非人なので、最近はルーケミア・スイマーのアーティフィシャル感動を押し売られるのに、いい加減ウンザリしてるーー当該の人物が画面に出た瞬間、「ゲーッ!」と叫んでテレビを消すーーということを付け加えて、ここまでを台無しにしておきますね。

 あと個人的な競馬への印象は、阿佐田哲也と西原理恵子の著作から出来上がっていて、大金を賭ける側の汚濁と破滅、つまりギャンブルの負の側面に強い焦点がありました。しかし、家族の生活費を握りしめ、酒にごりした視線を向けるその先には、「速くて、純粋で、きれいなもの」があったという事実は、私の人生において大げさではなく、ひさしぶりのパラダイムシフトとなりました。以前、「きれいはきたない、きたないはきれい」を描くときのSFが大好きだという話をしたことがありましたが、今回はそれに近い感情を抱いています。ギラギラした賭博要素を脱臭し、キラキラしたアイドル要素とすりかえたのは、このジャンルをより広い層に届けるための発明だなあと思いました。ただ、ガチャに数万円を突っ込んで爆死することと、娘の結婚資金をテッパン・レースに突っ込んで紙屑にすることは、本質的には同義であるはずなのに、前者はどこか自慢げなツイートになり、後者はワンカップの酒の中に涙として消えるのはなぜでしょうか。両者の違いは何かを考えて、その結論が「扶養家族がいるかどうか」へ帰着するのを見るとき、なかなかに暗澹たる気分にさせられます。

 きょうまた新しいキャラが追加されたようですけど、繰り返しますがウマ娘のガチャは本当に、本当にヤバい。競走馬のwikiを読んだら、史実では非業の死を遂げたキャラたちを育てたいと思うじゃないですか。でも、まったくもって引ける気がしない。肌感覚として、FGOでの1,000円がウマ娘では10,000円くらいのレートになってる。ガチャを引くたび、使徒(福沢諭吉)が触手(ゴミピース)を残して、跡形もなく形象崩壊(流行らなかった)する感触を味わいます。おまけにちゃんと育成したいなら、キャラだけじゃなくサポートも引いてSSRを5枚重ねましょうって、おまわりさーん! もうこれ、ガチで通報レベルの違法賭博ですよ!

 ウマ娘がゴールデンウィークにかこつけて、大量に石をバラまいてるみたいですけど、どんなにひどいガチャであるかを無課金者にも体験させる結果となり、逆効果だと思うんです。このガチャ、少なくとも私は引けば引くほど恐怖心が増していき、ぜったいに課金はしないとの決意を新たにさせられます。FGOのガチャは多くとも1万円くらいで目当てを引ける感じで、ついついそれが呼び水になって金額が増えることもなくはないですが、基本的に控えめな客引きであり、良心を感じます。じっさい4年目くらいからは復刻も多く、新キャラもたまった無料石でほぼ引けるので、課金ゼロが長く続いています。いっぽうウマ娘の場合、「運よく安くすむ」なんてことはまず期待できない。「まあ、まず天井までカネ入れてよ。6万円くらいで引かせるからさ。天井のないガチャより、よっぽど良心的でしょ? サポートガチャ? ああ、あれはオプションだから。とりま配布でいけるし、無視していいよ。引きたいなら止めないけど」と陽キャの兄ちゃんに笑顔で客引きされてる感じがすごく怖い。「6万円が天井だから良心的」ってセリフ、それちょっと録音して親戚に聞いてもらった方がいいですよ。ただでさえPS5本体や売買春によるリアル・ファックよりイッパツの値が張るのに、かてて加えて開発期間3年を費やした多くのキャラたちが列を成して待機してて、これから数年にわたって間断なく次から次へとガチャに投入されていくんですよ! 対人要素もユルいし、ガチでプレイする理由なんてどこにもないでしょ? まだウマ娘に課金してる方々は、いいかげん目を覚ましてください! 「ゴルシウィーク(笑)」なんてヘラッてる場合じゃないですよ!

 「ウマ娘の育成は、麻雀である」という言葉を見つけて、薄暗い部屋で青白い無表情にモニターの明滅を照り返させながら、「うまいこと言うなー、ウマだけに」などとひとりごち、思わず頬をヒクヒク痙攣させてしまいました。麻雀って、どの牌を切るかの有効性が状況に応じて常に変化していて、つど「この瞬間は」どれが最適かを判断し続けていくゲームで、ウマ娘のトレーニング選択も言われてみれば、まさにそんな感じです。もっとも因子継承という要素があるので、より正確に表現すれば、「ウマ娘の育成は役満を上がったあと、チンチロでシゴロを出さないと点棒がもらえない麻雀である」と言えましょう。

 え、きょうまた新しいウマ娘が追加されたの? もしかして、お姉さま、そのお顔は! 「ロクマンエンガテンジョウダカラ、スゴクリョウシンテキ」って、目のハイライトが消えてるじゃないの! これから毎月、サービスが続く限りキャラが追加されていくのよ! お姉さま、6万円じゃ済まないの、かっこ6万円ぷらすサポガチャ代かっことじ、かける12ヶ月かけるアプリ継続年数なのよ! ライス、腎臓2個しかないのよ!

 ウマ娘、課金要素のエゲツなさに加えて、もうひとつ気になっていることがあって、それは因子継承のしぶさです。ステータスのひとつを3段階のレベルで次のキャラに引き継ぐシステムなんですけど、最高ランクの「星3」がぜんッぜん出ない。競馬の血統をシステム化してるんだから、現実と同じくハズレはあるでしょうけど、親馬のもっとも秀でた能力が引き継がれる可能性がいちばん高いと思うじゃないですか。じっさいのところは、育成終了時に5つあるステータスから「完全にランダムで」ーーサービス開始後のある時点で高いステータスほど「選ばれにくい」調整がされたような気はしていますーー1つが選ばれ、選ばれた1つの数値が「もし充分に高ければ」1割くらいの確率で星3がつくようになってて、こないだも言いましたけど「麻雀の役満とチンチロのシゴロ」を同時に達成できないと、戦力がある程度そろった時点からは、育成が完全に無駄になるんです。いちばん育てやすいバクシンオーのスピードSSを50体くらい産出しましたけど、スピード星3は私のアプリではゼロでした。イベント短縮のレース全スキップでも1回の育成に20分くらいかかりますから、プロ厩務員たちの嘲笑が聞こえてくるようですが、17時間前後の試行ぐらいではまったくお話にならない世界なのです。なぜこんな仕組みになっているかと言えば、「ゲームが陳腐化するまでの時間をできるだけ長く稼ぐため」に他なりません。そして、ステータス星3厳選が終わったら、次は取得スキル厳選の育成にステージが移るのです。当初は毎日マジメにスタミナをすべて消費していましたが、戦力が整ったある時点からは、だいたい20分4回で80分を無為な育成に注ぐのが苦痛になってきました。このへんがウマ娘を続けるかどうかの分水嶺だったと思いますが、スタミナあふれを無視して気が向いたら半荘1回やるぐらいの感じに姿勢を変えたら、ずいぶんと気が楽になりました。

 「課金要素がエゲツない」のと「育成要素がとてもしぶい」の2点を除けば本当によくできたアプリですが、入れこみ過ぎるとカネと時間の双方で簡単に人生の破滅までゴールできてしまう闇をはらんでいるのも、また事実でしょう。そして、人気アプリゲーが宿命として抱える「際限のないインフレ」に、過去のどの手法で対応するのかも、まだ見えてきていません。私は長く楽しむため、あまり「掛かり気味」にならないよう細々と追いかけようと思っています。

 1万円いれて出なかったら、あと5万円いれないと1万円いれたのがムダになるから、1万円いれられない。わかるー。小鳥猊下であるッ!

 タウルス杯グレード決勝Bグループ2位くらいのアカウントがネチネチ文句つけてますが、賞品でもらった無償石でちょうど1500個になったので、キャラガチャ回したんですね(はー、無償石が天井ぶん貯まるまでガチャしない人もおるんやねー。お母ちゃん、都会ってこわいです)。そしたら大爆発してSSRが3枚でたんですけど、ぜんぶ持ってるウマ娘でした。消費者庁さーん、ピックアップって書いてありますけど、新たにキャラ追加しただけで確率かえてないですよ、これ! レース機能24時間メンテの侘び無償石がたったの150個(FGOでいうと3個)だったり、だんだん運営の「結婚する気のないサイコパスなジゴロ」の側面が隠れなくなってきたので、ぜったいに課金しません(土のついた通帳を胸元に抱きしめながら)。

 「ウマ娘の対人レースは、トレカの環境メタゲーム」というツイートを見かけて、「はー、かしこい人は本質をひとことでつくなー」と思わず感心してしまいました。え、小鳥猊下もそうだって? ええい、みなまで言うな、台無しになる(台無し)! かつてマジック・ザ・ギャザリングにハマって箱買いとかしてた時期もありましたけど、メタゲームを行うための最低限の前提は「現環境の使用カードをすべて、コモン・アンコモン・レア4枚ずつそろえていること」なんですよね。当たり前すぎて、この前提を満たすまでに必要な金額がいくらになるかなんて話題にすらのぼらない(くるってますね)。ウマ娘の対人戦が、MTGのようなトレカと同じ現環境の分析バトルになるとすれば、実装されているSSRサポカはすべて引いた上で5枚重ねてレベルMAX、実装キャラもすべて引いた上で才能と覚醒レベルMAXがメタゲームのための前提となります(くるってますね)。ここまで書いて、ウマ娘がアプリゲーの宿命であるインフレにどう対応するかが見えてきました。それはズバリ、新たなスキルを間断なく追加していき、対人環境を常に変化・流動させることでしょう。現時点ではグレードリーグの賞品も大したことないので、みんな自分の戦略を公開して穏やかに談笑してますが、Aグループ1位の賞品が限定サポカとか限定ウマ娘になってくる(充分に予想の範囲内)とクリティカルな情報はオープンなネットから姿を消して、結果次第では血を見る大炎上になるでしょうね。これ、制作会社にとってオイシイのは、新スキルの実装にほぼリソースが必要ないことです。SSRサポカの追加は1枚絵の発注とわずかのテキストで済みますし、既存キャラの衣装違いは同モデル・同ストーリーで少しだけガワとスキルを変えてガチャに入ることがすでにわかっています。つまり、3年間をかけて作った確かな土台があるので、この先は少ない制作リソースでユーザーから無限にカネを吸い上げることのできるシステムがすでに構築されているのです。なんだったかのトレカを作ってる会社の社員が、「まるで現金を刷っているみたいだった」と発言してるのを読んだことがありますが、ウマ娘の大ヒットはまさに社内に造幣局ができたような感覚なのでしょうね。細かいことを言うと、ガチャ天井までの必要課金額を示す「育成ウマ娘交換Pt」が、ピックアップ期間終了と同時にしょうもないクローバーに交換されてしまうのも、銭ゲバ感が非常に強くてイヤなところです。これが期限の無い累積だったら、FGOぐらいは課金したかも……いや、ぜったいに課金しません。

 ウマ娘、ガワだけ変えた2Pカラーみたいなキャラがまた追加されましたね。苦難の3年間を終えて、いよいよ開発は我々ユーザーから少ない労力で大量のカネをまきあげる、収奪の秋を迎えたようです。このアプリは本当に、本当によくできています。それは認めざるをえません。実在の競走馬の特徴をみごとにつかまえて擬人化した魅力的なキャラクター、ユーザー側の工夫と運の要素が絶妙にからみあった育成要素、そして良く練られたトレーディング・カードゲームのようなメタ戦略を可能にする対人戦。しかしながら、これらすべてを十全に体験するためには、膨大な時間と大量のカネが前提として必要になることを覚悟しなければなりません。月額1万円くらいの課金で楽しもうなどと考えているなら、そのカネは制作会社への応援や養分になりこそすれ、貴方の人生にとってはまったくの無駄、シュレッダーにかけたり火をつけて靴を探したりするのと同じレベルで無駄になると考えましょう。もし貴方が真剣にプリティダービーの舞台で戦おうと思うなら、月額10万円、年間で120万円を準備ーーこれは最低ラインで、多ければ多いほどいいですーーした上で、他のゲームはすべてスマホから削除、プレステ5とPCもハンマーで破壊し、もし可能なら仕事も辞めて下さい。私は大マジメで言っています。これを読んで冗談だと思うなら、ハナからこのアプリには近づかないほうがいいですね。

 おっ、またウマ娘に天井まで入れたんかいな。6万円ゆうたらな、人生は買われへんけど、人ひとりの1ヶ月分の寿命とおんなじみたいなもんや。独りだちしてから死ぬまで60年とか考えてみ。いのちの700分の1ぐらいを我がでえぐってほっとんのと同じなんやで、ええのんか? そうか、ええのんか……

漫画「チ。」感想

 前のめりの若書きだと思うし、漫画家としての技術の向上もこれからだろう。しかし、作品に込められたメッセージと、何より強いパッションに、大きく心を動かされた。個人的な事情として、昼間は文系の官僚的ブルシット・ジョブ、夜間はカネにならないテキスト書きに従事しており、理系の仕事に対してどこか劣等感と、たぶん夢想的な憧れがある。つまり、究極的に個の生命は重要ではなく、総体の一部となって一個の知を集団で積み上げ、やがて永遠につながることができるという夢想。かたや、文系の仕事はどうしようもなく生命に、個の寿命に制約されている。私が生み出している(ように思える)何かも、私が生きている限りは流動するが、私が死ねばその瞬間にすべては氷のように固定化して、二度と変化することはない。聖書にもあるように、人類は2つの永遠を持っている。生命の継続の永遠と、知恵の継続の永遠と。かつての預言者たちのようではなく、現代において言葉を紡ぐ者たちは、どちらの永遠にも居場所がない。”The words of the prophets are written on the subway walls, and tenement halls.”の時代には、まだ言葉に価値が残っていた。それは肉筆で刻まれ、読む者も限られただろうから。インターネットのおかげで、書き手を離れて無限にコピーされていく言葉は、いまや無価値であることを越えて、有害でさえある地点にまで来てしまった。ゆえに文系の私にとって、かつてよりいっそう理系の「知。」はまばゆく輝いている。

 ここからは余談ながら、最終的にあの異端審問官が「チ。」を引き継いで極刑に処されれば、もっともきれいに物語が閉じると思うんですけど、勝手に先の展開を予想するのは悪いクセですね。シンエヴァで懲りました。