猫を起こさないように
<span class="vcard">小鳥猊下</span>
小鳥猊下

パセンジャーズ


パセンジャーズ


途中まで「カウンセラーによるカウンセラーのカウンセリング」オチかと思ってたよ! この結末をミステリー的にフェアなものとして許容できるかは、貴君が信仰を持っているか否かにかかってくるのやもしれぬ。許容できれば、タイトルの意味が反転するエンディングは心地よいのだろうと思う。ともあれ、小生がアン・ハサウェイ萌えであることは表明しておかずばなるまい。

ウォッチメン


ウォッチメン


スリーハンドレッドの監督ということで、アメコミ・ヒーローの予備知識皆無の私が視聴した感想は、「バイオレンスジャック?」の一語に尽きましょう。ヒーローが実在した場合、世界はどのように救われるのかについて、たいへんシニカルですが可能性の高い結末が示されていました。でも、オジマンディアスの俳優が貧相なので一枚絵に耐えず、物語の終盤が画面的に辛かったです。あと、Dr.マンハッタンのペニスが割礼済みだった。

アフターウェディング


アフターウェディング


金持ち父さん、貧乏父さん。独特のカメラワークで最後まで退屈せずに見れた。にもかかわらず話の焦点が何なのかよくわからなかったのは、奥さんが出るたびにキルスティン・ダンストを想起した私の弱い心のせいかもしれない。

この自由な世界で


この自由な世界で


もしかすると資本主義は、選択されるべきではなかったのかもしれない。なぜなら、誰もこの過酷な思想の本質に耐えられないように思えるからだ。私たちはこの辺境で、いつまで夢の中に遊ぶことができるのだろう。

コミケットとわたくし

盆に帰るべき故郷もなく、ブヒブヒ言いながら苛烈な肉体労働で日銭を稼ぐわたくしを尻目にして、貴様らはどうせコミケットとか行ったりしてたんでしょう? ナントカさん、久しぶりッス!とか裏返った声で右手を後頭部に乗せながら発話してたんでしょう? これ、今度の新刊なんで!とかハスキーとは別種の形容を与えられがちな甲高い声で広告の裏へ身体に悪いインクでガリ版刷りの紙束を誇らしげに交換していたんでしょう? 精細に膣の内奥を描写できる貴様らは、むしろ労基署の方へ顔を向けながら与えられるコンビニの自給より少ない日当を得るわたくしを尻目に、非課税の不思議な五百円玉や千円札をたくさん手に入れたんでしょう? 親世代となった親業無自覚のおたく共が連れまわす着せ替え人形と同義の女児がその意味を理解せぬまま取らされる扇情的なポーズに貴様らはカメラを向けたんでしょう? 汗をぬぐうふりでよだれをぬぐいながら貴様らは、コミケット参加者の低年齢化には社会的な義憤を感じますよ、ナントカさん! 薄布で擬似的に二次元キャラの表皮を形成することで快楽を得るという、未だ名付けられぬ精神疾患の持ち主どもが鏡の前で練習してきた薄ら笑顔を張り付かせるのに、貴様らは舌なめずりしてたんでしょう? 若者の性風俗の乱れ、有名人の顔面を精細に描写した長方形の紙片と交換にきっと彼女らとは交歓におよぶことができるのでしょう? 馬鹿にしないで! わたし知ってるんだから、そのくらい! そして、あの有名な、身体に悪いインクでガリ版刷りした売れ残りの紙束を投げ込むことで火勢を強める最終日のとんど焼に蝟集して行われる、擬似的二次元キャラとの大乱交大会を貴様らは楽しんだのでしょう? 常人を倍する脂肪を運送した肉厚の貴様らは頭髪と入れ替わりに前進した額を脂でてらてらと光らせながら、常人を倍する速度で次々と性的絶頂に達したのでしょう? 夜明けの電車を悪臭で充満させながら先端をちり紙でぬぐうときの、社会性を逸脱した貴様らの笑顔はさぞかし素敵だったのでしょう? そして貴様らは、毎年この時期にコミケットに行かなかった旨を記述するわたくしは、さぞかしコミケットに行った貴様らをうらやましく思っていると思っているのでしょう? うらやましくなんかないもん! 全然行きたくなんかないもん! 純潔のほうが大切だもん! 来年もぜったいにわたしを誘っちゃダメ! ダメなんだからね!

チェ


チェ


「モーターサイクルダイアリーズ」「チェPart1」「チェPart2」「コマンダンテ」の順に見れば、すごく贅沢な感慨に浸ることができます。ぼくと君の世代に共通した、自己憐憫たっぷりの我が我が口調を反省したい気持ちになれますね。あと、賢明な諸氏においては改めて指摘するまでもないと思いますが、念のため。“生きながら萌えゲーに葬られ”の一節であるところの、「思えば高い代償であるが、おたく以外の人間による不断なるおたくの収奪を根絶したいと願う純粋な熱情によって、それは実現可能となるはずだ」は、氏に関する著作からのパロディです。え、気づいてなかったって? この、モンモウ教徒め!

ベンジャミン・バトン


ベンジャミン・バトン


原作未読の小生にとって目当てはケイト・ブランシェットでしたが、たいへん楽しみました。人生とはlearnとunlearnから出来ており、始まりと終わりを逆にしても成立するという構図がとても秀逸でした。ぼくもそろそろ人生を肯定するような更新をしたいです。

チェンジリング


チェンジリング


タイトルから逆算した先入観から、寓意的な話だと思ってました。国家に狂気を立証されることの恐怖もさることながら、わたくし初めてアンジェリーナ・ジョリーが役者なんだなと実感しました。

ぼくと君たちのすれ違い通信

 ぼくは反省をした。反省をしたので、みんなが読みたい更新をするべきだと思った。なので、時流におもねった卑屈な微笑を凹凸の激しい顔面へ貼り付けながら、上唇より前歯を十センチほどはみださせながら更新をしたのです。狂ったように笑いながら今回の更新を読み返し、これだけ時流におもねったのだからリンクとか張られてたいへんなことになったらどうしよう、とか食事中に期待へ胸と鼻腔とか膨らませて、家人にたいへん気味悪がられたりした一週間であったが、諸君もすでにオチは読めていると思うが、反応は全くなかった。むしろ、例によって更新の翌日には来場者とweb拍手ががくんと減った。いよいよ何を更新しても同じだという徒労感が募り、更新により欝が昂進する例の精神状態になり、更新の元ネタになったゲームへの没頭がますます深まったりした。ぼくはあんな更新をして君たちにまるでぼくは更新の元ネタになったゲームを嫌っているみたいな印象を与えたかもしれないが、それは素人考えとゆうものです。今回のやつがぼくはすごく好きなのだった。なぜかとゆうと、どこまでレベル上げしてもレベル上げが終わらない感とか、どこまでボスを倒してもまた強いボスが出てくる繰り返し感が最高だからです。大人になると現実の毎日の積み重ならない感ってちょっと絶望的でしょう。自分の子どもとか、外的なものさしがあると事情は変わってくると思いますが、昨日と今日の違いとか、一年前と今日の違いとか、ときどきすごくわからなくなる。だから、単調な繰り返しが積み重なって、するとレベルが積み重なって、そいでボスを倒すとか、宝が手に入るとか、具体的な形で報われるとゆう当たり前の希望のようなものを大人になっても体験できるところがすごい好きです。現実では最高レベルになった自分が雑魚を一蹴できなかったり、はるかに強いボスが次々と登場する無理ゲー感の中で、ただかろうじて死なないように毎日をしのぐだけだったりしませんか。ほいで、ネットでも更新するとホームページの文字数は確実に増えますが、文字数と経験値は違うのでレベルアップできない。すごい婦女子がぼくに欲情したメールを送信するとか、そうゆうステキはめったにありません。たぶんあらかじめ設定されているイベントの数が少ないのだと思った。だから、延々戦闘だけをして経験値をためてゆく終わらない感とのオーバーラップが、ぼくを今回の更新の元ネタのゲームへ駆りたてるのだ。すれ違い通信がすれ違いなのにすれ違わないのもなんかじんわりする。諸君のものすごい視線を合わせない感じに不安定な心情をやみくもにつらねたが、文字通りすれ違いのみの壊れたすれ違い通信であるところのここミクシィで、とりあえず次回にどんな更新が読みたいかなどの方向性をすれ違いざまぼくに示すと良いです。