猫を起こさないように
FF11
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ゲーム「FF11の思い出」その6

ゲーム「FF11の思い出」その1
ゲーム「FF11の思い出」その2
ゲーム「FF11の思い出」その3
ゲーム「FF11の思い出」その4
ゲーム「FF11の思い出」その5

 みんなイヤがってるみたいだから、FF11の話、手短にするね。復帰から一ヶ月半が過ぎて、ログインしてドメイン行ったら即ログアウトみたいな、プレイオンラインの表示時間のほうがむしろ長いような日々になってて、これ5年前と同じで、いよいよ引退へのカウントダウンが始まってんの。んで、もう心残りの無いようにしようって、やったことのないバストゥーク出身のガルカでたぶん最後の、「最初から」プレイを始めたのね。バストゥークのストーリーって他の二国と違って、「産業革命後における労働者階級の形成および被差別部落の誕生」みたいなファンタジーとはほど遠い内容で、特にガルカでプレイしてると鬱々としてくんの。そういえば直近のアップデートで、業者対策のためにエミネンスとかのポイント交換へ週あたりの上限が設けられたのね。どんな騒ぎになってるか興味半分でネ・ジツをのぞいたら、複アカの業者がエスカ・ジ・タからいなくなった話してて、「あいつら、本当にガルカ好きだよな(笑)」とかいつもみたくウエメセ(上から目線の略称)でバカにしてんのよ。わたしそれ見て、すっごく悲しくなったわけ。じっさい、ギル販売業者と思われるキャラのガルカ率はとてもとても高い(FF11語)んだけど、なぜかっていうとゲーム内のガルカはヴァナ・ディールにおける被差別民だからなの。いまRMT(リアル・マネー・トレードの略称)のサイトを検索してみたら、1億ギルが8〜9千円ぐらいで販売されてんだけど、複アカを駆使して最大限効率を高めたところで、本邦に住んでるだれかにとってはコンビニバイト以下にしかならなくて、時給で考えてもとうてい割にあう金額になってないわけ。つまりこれが意味するのは、ギル販売は円でもドルでもない通貨の国の住人が、先進国のバックドアからカネをかすめとるためにやってるんだろうなってことなの。貧しい彼らにとってガルカは虐げられる側の象徴で、RMTという行為自体に先進諸国に対する一種の反逆や、義賊的行為としてのメッセージが込められているように思えるのね。そうやって18年が経過して、ガルカという存在はいまやゲーム内の設定を越えて、現実世界の南北問題(経済の搾取構造)とさえリンクしていると考えると、バランスの悪い体躯に短すぎる爬虫類の尻尾とか、歩幅が大きいからタルタルとくらべるとスローモーションにしか見えない移動の様子とか、かつては欠点にしか思えなかったものが、とてもとても味わい深く感じられてきて、自分のキャラの広い背中を眺めているだけで、なんだか涙が出てきちゃった。流行り言葉にのっかれば、ガルカ・ライブズ・マターって感じ? 涙が出たといえば、最近のFF11のオトモはベター・コール・ソウル(ブレイキング・バッドのスピンオフ作品)なんだけど、弁護士で白人の主人公が自分の味方だと思っていた実の兄から「サモア大みたいな三流私立のオンライン教育で取った弁護士資格なんか認められると思うのか。おまえは俺と対等じゃない」みたいな罵りーーしかも兄はその思いをずっと弟に隠してて、問いつめたら感情とともに思わず、といった感じで吐き出された本心なのーーを受ける場面があって、「ヒュムなのに、同じヒュムどうしなのに!」って、ヴァナ・ディールと感情が混線して、号泣しちゃった。天は人の上に人を作らないけど、人が人の下に人を作ろうとする。

 『(ガルカ詩人の歌声で)たかいたかいヤシのき、おおきなおおきなヤシのみ、サモアのしま、たのしいしまよ』

ゲーム「FF11の思い出」その7
ゲーム「FF11の思い出」雑文集
雑文「私とカラドボルグ(FF11とはずがたり)」

ゲーム「FF11の思い出」その5

ゲーム「FF11の思い出」その1
ゲーム「FF11の思い出」その2
ゲーム「FF11の思い出」その3
ゲーム「FF11の思い出」その4

 よーうの、とぅばーさをー、きぃさくたぁーめぇーにー、ぎーんの、つうーぎをー、ふううのだー(シャンデュシニュのエフェクト)。あーさにー、なーれーばー、きえーうわーたーしー。ラ、ラ、ラ・テーヌ、ラ・テーヌのほしー。

 この18年で1万人くらいのプレイヤーが思いついて口にしなかっただろうネタを、令和の御代に臆面もなくエス・エヌ・エスへ投下するこの蛮勇! てか、オメーの滑舌、チャチャルンみてーだな(どき)! かつて廃人にあこがれた、いちプレイヤーであるッ!

 FF11って、いまだに一ヶ月に一回バージョンアップがあんの。でもメジャーな更新はもうしないよって2016年に宣言されててサイゼリヤの間違い探しぐらいしか変わらないんだけど、一ヶ月ですっかり底をついたアンバスのポインヨ報酬品が補充されるのよ。過激化したデモ隊の襲撃ですべての棚がカラになった食料品店に、食材を満載したトラックが横付けしてくるイメージで、暴徒たちはまだ店内に残ってエモノをベロでなめまわしてんの。元から悪いミスラと善から悪に染まったタルタル(出典:Wizardry)でかかれーっつって、トラックの運転席から降りかかってる首無し騎士と四足獣にモヤモヤした鉄パイプと貧相な棒でなぐりかかんだけど、なんか機関銃みたいな明らかに過剰防衛の反撃で6000くらいダメージくらってミンチにされて、デーン・デ・デーンとか死の音楽が流れんの。ダメージを受けると立ち上がっちまうんだナア、いつだってスタンド・アンド・ファイトとか言いながら、ちぎれかけた長いベロで何度も何度もデュラハン(ジャック兄さん)とウマ(渋川先生)にいどみかかんだけど、いっこ勝てないわけ。んで、先月までのオーク(末堂)は賭場の胴元が上客をコロす前にわざと大勝させて逃げられなくするためのワナだってわかったの。かーっ、すっかりだまされたわー、今月2キャラとも課金しちまったわー、アンバスでポインヨかせげないならもうやることぜんぜんねーわー、カネはもったいないけどいよいよ引退かー?なんて花の慶次の主馬様みたいなアザ(ウマに蹴られたので)をつけたミスラとタルタルのふたりで四畳半にねそべって親指で互いの鼻の穴おっぴろげてたら、ネ・ジツ方面の湿ったゲジゲジどもが、マリグナス装備は最強に強まっていてソロでも取れるしディ・モールト・ベネ(JOJO語)とかささやきあっているのが耳に入っちゃうわけ。しょーがねーなー、べつにあんたに言われたからじゃないんだからねっ!とかツンデレごっこしながら、北サンドリアにヘブン状態のビジュアルでワープして、当該のバトルフィールドに入るためのファントムクォーツを交換しようとしたら、どうしてかリストにないわけ。おっかしーなー、初期不良のオススメつかまされたかー?とか言いながらポプテピピックみたいに四角社を心の中で爆破していたら、なんかアルタナミッションをクリアしていないことに気づくわけ。なのにストーリーはなんとなく覚えてて、なんでかなー、ゲーム動画見る趣味はねーしなーっつって四畳半をぐるぐる半時計回りにまわって過去へと遡行してたら、それが75時代のヒゲナイトの記憶だって気づいたの。かーっ、転生前のヒュムの記憶を思い出したミスラってかー、ぼく地球(ぼくたま)みたいでオレかっけーなーとか言いながら2周目無双(主にレベルが理由)のアルタナミッションが始まるんだけど、過去の地形をデザイン(現存在)したヤツは最大限ひかえめに言ってもブッ殺してやりたいDEATH(英語)。現代の地形を熟知していればいるほど迷うようになっていて、まるで北斗神拳継承者は北斗七星の動きをなぞるのではないかってゆう、まったく根拠の感じられない仮説に基づいて石柱を立てたらめっちゃぶつかってくれてラッキーみたいな感じ(この例え何度目だ)で、あちこちおつかいしなけりゃならないもんだから、もう終始イッライラさせられんの。マウントありでもこのムカつきなんだから敵にからまれまくりながら徒歩で移動するしかなかった75時代に、ただプレイヤーの足止めだけに特化したこの仕様にゴーを出すジャッジ感覚はキチガイじみてて逆にすげーわ。これがアドゥリンまで行くと、ケイザックなんか風来のシレンを3Dにしたみたいで冒険感もクソもなくなって、怒りもわかない乾いた笑いしか出なくなってくるんだけど。でもハーフエルフーーおっと御時世的に政治的に正しく言いなおすでござるーーダブルエルフ(ノット・ピース)設定のリリゼットが表情から仕草から言動からめちゃくちゃかわいくて、いつのまにか我々の旅は推しウーマンーーおっと政治的に正しく言いなおすのでござった御時世的にーー推し月経のある人間ことリリゼットたんの追っかけとなって過去ヴァナを巡るストーカー・チック(症状)な全国ツアーと化したのであった。三国クエストとミッションと地形(地形)が複雑にからみあって(特に地形)て、ぜんッぜんストーリーは進まないんだけどネ☆(ウインクしながらピースサインを目の横に当てるポーズ)。

 話かわるけど、いまのオススメってニ・チャンそっくりになってて、二十年近くいすわってる牢名主みたいのがゴロゴロしてて、既得権益のカタマリみたいになってんの。半年ロムってろならぬ半年ソロってろが当たり前の世界で、ふつうゲームなんて1、2週間ほど遊んだり遊ばなかったりでクリアできるようなもんだけど、18年物のオススメはその発酵ぶりから質量が莫大になってて、アオりではなく言葉通り半年毎日ログインして遊ばないとわかってこないことも多いわけ。オススメって究極のところ装備集めゲーなんだけど、牢名主どもは自分の装備を賛美する新規は欲しいけど、自分を脅かす強さは手に入れさせたくないのね。きゃつらはまずアビセアのレベルキャップ解放でなんかピンクの寝巻きみたいのに過去装備群を半壊させられ、次にアドゥリンのアイ・エル装備で過去装備群を全壊させられてんの。そのファースト・インパクト(大質量隕石による恐竜の絶滅)とセカンド・インパクト(大質量隕石をよそおった使徒による人類の半壊)を生き残ったきゃつらは深海魚のような猜疑心のカタマリで、いつだってまた膨大な時間の投入によって築き上げた己の地位が失われないかビクビクしてんのよ。だから無償で新人を助けることをひどく嫌っているわけ。きゃつらの名言のひとつに「せっかく新人を助けても、半年もたたずにいなくなる」ってのがあんだけど、不死の者と定命の者がすれちがう感じがすごくよくあらわれてるファンタジックで味わい深い言葉よね。エルフにとっての100年は人間のスケールで言えば半年にも満たない時間である、みたいな。ゲームには定年による引退はないから、たぶんサ終(サービス終了の略称)まで既得権益に我利我利でしがみつき続ける感じで、それが新規参入を嫌う典型的な先細りの業界と同じ構造になってんのよ。業界の衰退が権益の消滅とイコールだとわかってても、近視眼的な月経の無い人間(男女とも)にはその気づきを行動に移すことは難しいのね。最近いちばんショックだったのはイーストちゃんがおれもあと30年ぐらいで死ぬから世界を変えることは正直どうでもよくなってきたみたいな発言をしてたことなんだけど、その感じはどれだけ否定したところで自分にも出てきてて、オススメをプレイしていてときどきたまらなくイヤになるのは、そういった寿命に由来する逃げきりの諦念みたいなのをかいま見る瞬間なのね。でもまだアカウントを停止せずにいるのは、そしてだれが読むでもないテキストをこうやって書き残しているのは、今回ここを離れたら次にヴァナ・ディールへ気持ちが向いたとき、もう戻る場所はないんだろうなっていう確信めいた予感があるからなの。翌年にはダムの底へ沈むことが決まっている村の盛夏を、最後にそぞろ歩く年老いた住人のうちのひとりが、たぶんわたしなんだと思う。

ゲーム「FF11の思い出」その6
ゲーム「FF11の思い出」その7
ゲーム「FF11の思い出」雑文集
雑文「私とカラドボルグ(FF11とはずがたり)」

ゲーム「FF11の思い出」その4

ゲーム「FF11の思い出」その1
ゲーム「FF11の思い出」その2
ゲーム「FF11の思い出」その3

 複・アカ(垢)作って、廃人スワンプ(沼)につま先だけちょいとつけた話の続きするね! ファースト・ジョブのレベル99まではキラキラした目で世界中を巡りながら、ヴァナ・ディールの星唄と複数のミッションを並行して進めてストーリーや世界観もタンノウして、すごい楽しかったのね。結局、旧エリアだけでカンストまで上げきった形なんだけど、いまのオススメってそっから先は武器・防具に設定されたレベルの平均がキャラの強さになる仕組みなのね。経験値カンストしてからたまってたポインヨでエミネンス装備とかゆうのを交換したら、ステータス全般がガガッと底上げされてとつぜん2倍ほど強くなんの、死にかけた戦闘民族がマメ食ったみたいに。んで、モーグリみたいにくるくるまわりながら、あざとかわつよい装備をうっとりとながめてたら、メインキャラのミスラが悪い顔して背後に立ってて、おまえもそろそろ経験しとかなアカン、なあに、枕に顔うずめてたらすぐに終わるさかいになっつって、アンバスとかゆうイケナイ遊びに誘ってくるわけ。そんでミスラが長いベロ出しながらオークどもをなます切りしてるかたわらで枕に顔をうめてブルブルふるえてたら、何もしてないのに半日ほどでネバネバしたポインヨがタップリとたまってんの。言われるままに交換した景品を薄暗い窓口に持ってったら、いつのまにか準最終装備がひとそろいカバンに入ってて、何の脈絡もなくまた2倍ほど強くなんの。いっこめのアカウントはエミネンス装備からアホみたいに時間かけてジリジリと装備を更新してくんだけど、にこめのアカウントではその膨大な労力をあっちゅーまにショートカットできるってわけ。もちろんマグロみたいに寝ころがってるだけなので、戦闘や魔法や床上手のスキルはいっさい身についてないから、低偏差値のガッコウから推薦でワセダ入ったセイガクみたいな状態なんだけど、事情を知らない周囲からは違いなんかわかんないわけ。2キャラいれば単純に報酬とかポインヨを1回につき倍もらえるし、世に複・アカ業者のタネはつきまじって気持ちにさせられたわ。んで、そのアンバス三店方式(ポイント入手、チケット取得、アイテム交換)でゲットした準最終装備をさらに更新していこうとすると、72時間キングベヒんもスにはりつくより毎日すこしだけーーすこしだけど必ず毎日ーーログインするのが最適解になんの。リアルの時間と社会性を生贄に捧げれば捧げるほど強くなれたあの頃の、侮蔑と嫉妬と尊敬の入り混じった廃人たちへの玄妙きわまる感情はもう遠い過去の話になってて、いまはあんな破天荒のキチガイどもじゃなくて、真面目なサラリーマン・タイプの冒険者たちが淡々と先頭集団を走ってんの。ゲームなのにエクセルとかでいろいろキチンと管理して、リアルでも間違いなく仕事できるのが伝わってくる連中なわけよ。パーティでの動きが悪くても昔みたいに名指しで面罵されたあげくネットにさらされることもなくなって、たがいに裏テルぐらいはしてるかもしれないけど、ただ次からはブラックリストで回覧されて参加を断られるようになるだけ。ほんと、現実のサラリーマン社会とソックリで胸くそ悪くなってきたんで話もどすけど、ログインしてポインヨもらって庭いじりして、ゴブ箱は45日しばり(業者のせい)で開けられず、メインキャラの引率でドメインいってアンバスいってオーメンいけない……みたいにルーチンで順にこなしてくと30分~1時間ぐらいでヒマになんのよね。なんじゃこりゃー、複アカにしてもやることぜんぜん変わっとらんやないかーい、いよいよもう引退なのかー?なんて西日さす四畳半でタルタルとふたり寝そべりながらオッ立てた中指で鼻ほじってたら、窓(windows)から薄暗いエスカ・ジ・タの空がのぞいているのが目に入ったわけ。説明しとくと、最終ミッションで導入されたエリアで、ぶっちゃけここだけでレベル99まで上げられちゃうお手軽でチョベリグ(超・ベリー・グッドの略称)なスポットなの。もうやることねーし、世界観をゆったり楽しむより効率最優先のセカセカしたゲジゲジどものジメジメのすみかで、タルタルのデコスケ野郎の別ジョブ上げて、ケアルタンクなデジョン肉奴隷にでも調教すっか!よーし、お父さん一度も恩恵を受けたことのない(ぼっちなので)パワーレベリングしちゃうぞー!なーんてはりきりながら、二人は一路クフィム島へと向かったのだった。目からハイライトの消えたタルタルのセクハラ野郎が顔面をケツにつっこむ勢いで密着尾行(/follow)してくる中で、時空のワレメちゃんにグリグリ太いのをねじこんだら、そこがもうエスカ・ジ・タなわけ。陰気な音楽の流れ続ける灰色の世界なんだけど、あらゆるレベル帯の敵がせまいエリアに三密(身密、口密、意密)状態になっててリポップもはやくて、レベル上げには最適なのね。5年ほど前、見ようみまねでサブダックションの範囲狩りにトライして、ドラゴンは倒せたけどヘンな鳥みたいのが倒せなくて床ペロ(死を卑小化するファミコン世代の妄語)して以来の来訪で、1,800日前の反省をふまえてあらかじめやり方を調べたら、なにサブダックションなんか使ってんだよ、テネブラルクラッシュ一択だろうがよ、このミスラのソロリティ野郎とかぬかすので、あまりワタクシを怒らせないほうがよろしいですわよって巻き毛ですごんだら黙った。んで、(たしかこうだったな……)とか転生前の勇者時代の最強ワザの出し方をさぐるみたいに手順をふんでくわけ。ぜんぶ黒目になった低レベルのチビスケを離れた場所に立たせて、魔法攻撃用の装備にクネクネ・チカチカ着替えて、金剛身とオカルテーションかけて、軽くジョグしながら敵にからまれて大リンクつくって、あるていど集まったら夢想花で眠らせて、最後にテネブラルクラッシュ……(だったか?)。そしたら、レトロなエヘクトとともに数十匹の敵へ10,000を優に超えるダメージがそれぞれ通って、瞬時にビャーッとログが流れてレベルアップのファンファーレが多重に聞こえるぐらいタルタルのパラサイト野郎のレベルが一気に上がったの。窓(windows)の外から両手を前に交差するミスラの詠唱フォロースルーをながめながらアタマに浮かんだのは「あれ、またオレなんかやっちゃいました?」ではなく、グラップラー刃牙でジャックハンマーのドーピングを手伝った博士が見開きでアタマを拳銃でうちぬいて自殺する場面の「ジャック……君は強くなりすぎた」ってセリフ。でもなんで死んだのか感情の動きがよくわかんないよね、あれ。んで、ミスラがもの憂げにタバコ吸いながら「比丘たちよ、意思が業である、と私は説く」とか言ってログアウトしていって、残されたタルタルが敵にからまれてプリケツさらす(死を戯画化する漫画的ビジュアルを強調した表現)の。そしたらレベルダウンの文字が画面に表示されて、アイスボーンの約束の地のレベルダウンに感じた既視感の正体はこれだったのかー、などと思わぬ疑問が氷解したのが全国の女子高生のみなさんに送る今週のビックリ・ドッキリ・クライマックス。

ゲーム「FF11の思い出」その5
ゲーム「FF11の思い出」その6
ゲーム「FF11の思い出」その7
ゲーム「FF11の思い出」雑文集
雑文「私とカラドボルグ(FF11とはずがたり)」

ゲーム「FF11の思い出」その3

ゲーム「FF11の思い出」その1
ゲーム「FF11の思い出」その2

/shout トレインー! 逃げてー!
(真昼の陽光に白く輝く砂丘の向こうから、砂埃をあげながら怒涛の勢いで長文が迫ってくる)

 またFF11の話するね! ツッタイーじゃ反応ぜんぜんないけど、ノトーだとけっこう見られてるみたいなのでその下書きと思って、この世の95%はまともなのに残りの5%にあえてフォーカスする貴様らへ向けてわたしの熱いほとばしりを垂れ流すね! 最近のFF11はスマホゲーみたくログインボーナスを導入してて、毎日もらえるポインヨとかをためていくとソロでも最終に近い武器とか防具をもらえたりすんの。まあ、それでも下手すると半年単位のログインを求められんだけど、75時代の一日30時間HNM(ハイレベル・ノートリアスモンスターの略称)ポップ待ちという矛盾ッ!よりずいぶんマシな仕組みになったと言えるよね。だから、ログインしてポインヨもらって庭いじりして、ゴブ箱ポインヨであけてSPキーであけて、ドメインいってアンバスいってオデシーいかない……みたいにルーチンで順にこなしてくと30分~1時間ぐらいでヒマになんのよね、ホラ、ぼっちだから、おれ。FF11熱は高まってんのにあんまやることねーなー、とか言いながら小指で鼻ほじってたら、四畳半のすみでホコリかぶってるパソコンが目に入ったのね。そういやウインドーズ(Windose)?セブンが使えなくなるっつって、去年テン入りを買わされてパソコン一台あまってたんだったわ、よっしゃ、新キャラ作って10年ぐらいやろうと思ってた複アカ(垢)・プレイすっか、わーい、これでおれも所持アカウントのプレイ日数を足すと新生児が小学生になるぐらいの時間が経過していた廃人どもの仲間入りだーっつって、意気揚々とセブン入りのパソコンにオススメをインストールすんだけど、いざログインする段になったら、口のはしからヨダレたらしてペットボトルに排尿するような未来を幻視してすっかりブルッちまって、とりあえずフリートライアルでカンベンしてやっか!あとから有料アカウントへの切り替えもできるんですねすごい、それほどでもないっつってキャラメイク始めるわけよ。そしたらさ、まず名前がぜんぜん通らない。説明しとくと、オススメはキャラ名がそのままキャラIDになってて、同じサーバー内には同じ名前が存在できない仕組みになってんの。18年物の臭いたつオススメは休眠キャラも含めて有名どころ(KURAUDOなんて絶対にとれない。たぶん同名のアカウントは高額で闇取引されてる)はほとんど使われていて、名前を考えて順に通らないか試していくだけで半日ぐらいかかって、さすがオススメ思わぬところで貴重な時間を盗んでいくわーなんてボヤきながら、なんとかホビット族をキャラ登録までこぎつけるわけよ。視点が低いから酔うっていう理由でタルタル使ったことなかったから薄目のロンパリでおそるおそる歩き出すんだけど、この18年(こわ)のあいだに数々の3DゲームとPSVRによってわたしの三半規管はギンギンにきたえられてたことがわかるわけ。わーい、どれだけ地面スレスレをカメラがなめてもシラフのままだーっつって、そのままはだかで野外へとびだしてって同じサイズのウサギに胴まわしげりくらって床ペロ(死をエンタメ化するスラング)するわけよ。やっぱはだかはユニフォームじゃないかーっつって、ケツをプリプリしながらタルタルのあざとかわいい装備を身につけて、レベル上げしながら本国ミッションを進めてくの。新しい土地へエリチェンするたびに拡張版?のミッションが次々と始まってたいそう混乱させられるんだけど、さすがに本筋のストーリーはすごい面白いわけ。あと固有名詞がばつ牛ン(タイプミス、抜群の意)にすばらしくって、特にシャクラミとかフェ・インとか初期のネーミングはトールキン・レベルの世界構築だなって思うわけよ。余談だけど後期になるほどくすんできて、ケイザックとかモリマーとかぜんぜんあかんやん、どうしたんってなる。ちなみに直前までの文章を強制的に名詞化する「〜ってなる」「〜ってなった」語法が死ぬほど嫌いで、いま人生ではじめて使ってみてサブイボが止まらなくなり、こんなぞんざいな日本語を使うと思われたら私の名誉に関わるので、あくまでネタでやってることを文脈無視して注記せねばってなった。おまえにこのくらいのワクワク名詞ぢからがあれば十年前の同人誌ももっと売れたのにのう、なんてコ・ノムさんばりにボヤきながら、三日ほどの気楽なソロプレイだけでレベル40くらい(昔はギスギス・パーティプレイだけで三ヶ月以上かかった)になって、ラスボスのジュノ大公(バレ)に魔晶石を奪ってこいっつわれて獣人の本拠地をみっつ順にまわるんだけど、そのうちのひとつベドーに向かうことにしたのね。カメ人間のたくさんいるとこで、地上が段差で上下に分かれてて地下もあって、おまけに呪いの石まであちこちに置いてあんの。下調べの段階で、けっこうややこしいなー、すごい迷いそうだなー、腐ってもオススメだからなー、やっぱ5時間くらいみといたほうがいいのかなー、家人も実家に帰しとくかー?なんてビビッてたら、いざ現地に到着するとなんか景色を覚えてる。記憶のまま地図も見ずに歩いてったら、目的地の大伽藍の手前まですんなりたどりついちゃったの。おっかしーなー、なんでかなーって考えてたら、近くのカメの名前見たとたん、まるで現実みたいにパーッと記憶がよみがえってきてビックリした。このエメラルド・クダフってのをたおすと、再ポップのときに抽選でノートリアスモンスターが出ることがあんの。たしか、ガブー・アンバンキッシュトみたいな名前だったかな。もう15年以上(こわ)前だと思うけど、そのときはネコの青魔じゃなくてヒゲのナイトだったんだけど、ぐうぜん通りかかってそいつをソロで倒したら、バルキリーマスクってのを落としたわけ。オークションハウスで売ったら40万ギルぐらいになって、これがおれの金策だっつって数週間?数ヶ月?ぐらいベドーにこもってた時期があったことを思い出したんだわ。あの頃はみんなギッスギスしてて、まさに生き馬の目を抜くヴァナ・ディールって感じで、だれも金策の手段を他人に教えたりなんかしないの。有名どころのノートリアスモンスターにはアイドルの出待ちよろしく、つねに何人かが24時間体制で張りついているのに、このガブーのところには奇跡的に誰もいなかったの。それからベドーに通うようになって、それこそ現地ログアウト現地ログインする勢いでさ、バルキリーマスクのドロップ率は正直よくなかったけど、自分しか知らない金策ができたのがうれしかったのね。ところがある日、シナ(China)だか北米だかのプレイヤーがこつぜんと現れて、ガブーんとこに張りつくようになったのよ。たぶん、競売の履歴から名前で検索して、場所を割り出したんじゃないかと思う。そっからはポップの瞬間、どっちが早くタッチして赤ネームにできるかという熾烈な奪いあいがはじまるわけ。いまはぜんぶ南半球の発展途上国の、英語も日本語もわからない複アカの業者ばっかで風情もなにもないけど、あの頃は一人ひとりちゃんと中の人がいたのよね。とってもとられてもカタコトの英語でののしりあってさ、ファックオフ・サノバビッチ、ピスオフ・ユー・マザーファッカーみたいに。そのくせ戦闘が終わったら「出たか」「いや、出ない」「そうか、次のが持ってるな」みたいなやりとりして。そいつのキャラ名も忘れてて、いま生きてんのかもわからないけど、良きライバルっつーか、敵の将軍こそが味方の文官よりもこの前線でいちばん自分の考えていることを理解している、みたいな奇妙な連帯感があったなー。いないとホッとすると同時に心配したり、いるとムカつくと同時に安心したりさ。

 うへ、なつかしさと喪失感に涙がこぼれそうになってきたのであわてて話かえるけど、今回の再プレイでよかったのは、限界突破クエストがすごい面白いのがわかったことかな。新キャラはレベル50以降、5刻みでクエスト受けてキャップを外さないとレベルが上がらなくなる仕組みなのね。いったんキャップ外すとジョブ変えても適用されて、レベル99になれば旧エリアはどこ歩いても格下の敵ばっかになって、ワープ開通による移動の大幅緩和(昔は1時間半かけて歩いていったあの狩場にも5秒で到着、イメージはスター・トレックの転送。飛空挺の待ち時間で釣りしたりとかはもうだれもしてない)もあいまって、気分はパックツアーで行く海外の有名観光地巡りなわけ。でも、限界突破クエストには当時のバランスが残ってて、自分よりもかなり格上のモンスターばかりいる獣人本拠地に潜入させられたりするわけ。姿や足音を消す魔法を使ってヒリヒリしながら獣人たちの横をすり抜けていくんだけど、ときどき魔法を見破るヤツもいて、いったん見つかると周囲の獣人がいっせいに襲いかかってきて、あっというまに殺されちゃう。この緊張感を例えるなら、夜のヨハネスブルクで一杯ひっかけてこいと命じられた日本人バックパッカー(大学生)って感じ。そういう状況もあいまって、当時は奥修道とか大伽藍とか祭壇の間とかに行くのは本当に怖かったし、ある種の神秘性さえ湛えた場所になっていたように思う。アイテムレベル119の装備で全身を固めて、敵集団の大リンクのド真ん中に無傷でボッ立ちしたまま、「お前アルマスでボコるわ・・」とか言いながらカメの王を一瞬でカカッとなで切りにするオレツエエ・プレイでは体験できないものへひさしぶりに触れることができて、うれしかったなー。天外2のこと何度も引き合いに出すけど、ゲームという作りごとに実在感をまとわせるのは、グラフィックの精細さがどうこうじゃなくて、数値をいかにデザインするかに尽きると痛感させられたね。

 え、フリートライアルはレベル50までで限界突破クエストはありませんよ、だって? ハハハ、そこに気づいてしまったか。じつはフリートライアルでレベル50まで上げて、エフジーオーのテキストにはアホみたいに課金してるくせに、ザルカバードとかオンゾゾのネーミングというハイ・クリエイティブに一銭も入れてないのぜったいおかしーわってなって、結局2コめのダウンロード版を買ったのね。オススメをプレイするには、プレイオンラインIDとプレイオンラインパスワードとスクエア・エニックスIDとスクエア・エニックスパスワードとワンタイムパスワードとプロダクトキーの6つを遺漏なく準備した上で、それぞれ16桁くらいあんだけどOと0の違いなどをしっかり判別しながら1コも間違えず入力する必要があるのね、だいたい100文字ぐらい。なに言ってんのかわかんないと思うけど。んで、フリートライアルのプレイオンラインIDとプロダクトキーをひもづけようとすんだけど、うまくいかないの。1時間くらいいろいろ試すんだけど、ぜんぜんダメ。使ってるIDが違うのか、組み合わせが違うのか、そもそも入力ミスなのか、原因も特定できないわけ。そしたら入力ウィンドウの欄外にちっさい字でなんかユーではじまるIDがあれば入れろとか書いてある。これかーっつって、メールで送られてきたユーからはじまる文字列入れたら、フリートライアルと関係ないまっさらのプレイオンラインIDとプロダクトキーがひもづいちゃったわけ。気づいたときには時すでに時間切れ、いかりや長介あたまがパー状態で、また7千円払うか30時間ぐらい捨ててイチからやり直すかの二択を迫られることになってるわけ。時給計算したらもう一回7千円払うのがはるかにいいに決まってんだけど、アラブの石油王もスーパーの買い物で生野菜の10円差に悩むみたいな状態になって、四畳半を何周もぐるぐる回ってから、イチからやりなおすことに決めたわけ。んで、気を取りなおしてキャラメイク始めたら、フリートライアルで半日かけて決めた名前が他ならぬ自分に押さえられてて通らないっていう。いやー、このオススメ、もうほんとうにだれにもオススメできないわ。

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ゲーム「FF11の思い出」その2

ゲーム「FF11の思い出」その1

 んで、こないだのFF11の悲惨な話の続きするね。たぶん1年ぐらいかけて貯めた億単位のギルとアイテムがぜんぶ無駄になって、完全に虚脱したシンジ君状態で、目標のオークをセンターに入れてシャンデュシニュ、とかつぶやきながらアンバスケードってコンテンツの第1章を薄暗い部屋でひたすらリピってたわけ、過去ジャグナーとマウラ往復しながら。湿ったところが大好きな節足動物どもが「ヌフフ、今月もヌルカポォでござるな」とか言いながらHimechanといっしょに3分でとてむず回して、あっというまに交換品を底までさらっていなくなるかたわらで、いつまでもジトーッとふつうを20分かけてソロってるわけよ、死んだ目で。んで、数日かけてようやくいくばくかのポイントが貯まって、何と交換するかなーって両手をスリスリしながら景品を眺めてたら、以前はなかった武器チケットってのがならんでるわけ。んで、どんなものがもらえるか調べてみるじゃん。そしたら、もらえる片手剣の最終強化先がごっついわけ。まえ右手にアルマス持ってる話したけど、左手は鈍色(にびいろ)うんこソードなのね。そういえば、ティソーナ作るかーってアトルガン行ったら、「お客様の役職ではちょっと……」っつって慇懃に追い返されて、そんじゃーセクエンス作るかーっつってパーティ参加希望だしたら「青魔導士の方の席はちょっと……」っつって職業差別されたの思い出したわ。話もどすけど、ハハハ、でもそうは言ってもオススメのことだから強化に一年ぐらいはかかるんでしょ?リフトなんとかが9,999つぐらいいるんですよねえ?なんて半笑いで後頭部に片手を当ててたずねたら、アンバスのポイントが三万くらいあったら強化素材をぜんぶ交換できますよっておっしゃるわけよ。え、マジでっつって三度見ぐらいすんだけど、ちょうど手元のポイントでぜんぶアイテムとれちゃうの、マジで。んで、トッコソードもらってナゲットとかオーブで強化していくわけ。4段階目まであっさり手に入って、やったー、これでジケジケした庭のはっぱの裏のナメクジどもと同格だー、なにがティソーナや、セクエンスなんかいらんかったんや!とか言いながらカジャソードとマターをタルタルのデコスケ野郎に、さんをつけろよ!なんてアキラごっこしながらグリグリ押しつけんだけど、何回やっても受け取ってくんないの。あれかー、マンション住みの職あり陽キャどもが上半身正装・下半身陰毛まる出しでオンライン会議やってて、全体の回線が重くなってんのかーっつって調べるけど、ド田舎の荒野のロサンゼルスの掘ッ立て小屋なので、陽キャどもの影響はまったくない。んで、用語辞典みたらパルスアームズってのをマターといっしょにトレードしろよ、このミスラのデコスケ野郎って書いてある。イヤな予感しかしなくなって薄目のロンパリでググッたら、ヴォイドウォッチの敵が落とすって書いてあんの、パルスアームズ。ヴォイドウォッチ! オレは思わず胸をなでおろしたね。FF11で1、2を争うほどつまんないハズレコンテンツなんだけど、ヘヴィメタル集めるために空島まで進めてたの思い出したの、すっげえつまんねえクソコンテンツなんだけど、ヘヴィメタル集めるために仕方なく。んで、アイエロっつーノートリアスモンスターが片手剣のパルスアームズ落とすってわかって、空島へどうやって行くかおもいだすために四畳半の部屋をぐるぐるまわって、よっしゃ思い出したっつって、どういう仕組みかわからんけど本に話しかけてワープするわけ、なに言ってんのかわかんないと思うけど本に200ギルわたして。んで、ラピュタは本当にあったんだ、なんてパズーごっこしながら地面から噴き出てるエネルギーみたいなのにヴォイドストーンを投げ込むわけ。そしたら、デビルマンのシレーヌのパクりみたいなデザインのモンスターが出てきて、内心ソロれるかドッキドキなんだけど、2分ぐらいシャンシャンしてたらあっさりたおせるわけ。あ、ちなみにシャンシャンってのはアイドルマスターシンデレラガールズのプレイ音じゃなくって、シャンデュシニュシャンデュシニュ光連携の略称のことね。んで、地面に出てきた宝箱パカーってあけたら、ゴミみたいなアイテムばかりで装備品がいっさいないの。おっかしいなーこのハコ不良品かーっつって調べたら、エフェメロンのドロップ率は極めて低い(キリッ、みたいなことが書いてある。知ってたわー、オススメだもんなー、知ってたわーっつって、でもヴォイドストーンは5年間でアホみたいにたまってるし、「?ぶき」を求めて玄室を周回しまくることで貴重な少年期をドブに捨てたボクの苦痛への耐性(タンポポのせみたいな単純作業の繰り返しへの)をナメるな!っつって、アイエロマラソンが爆誕するわけよ、日曜の昼さがりに。ぜんぜん関係ないけど、クッソつまんないポケモン映画シリーズの唯一の功績って、日本人の語彙に「爆誕」を追加したことだよね、ぜんぜん話ちがうけど。んで、最初こそマジメに画面見てシャンシャンしてんだけど、べつにそこまでやらなくてもオートアタックとフェイスだけでも倒せるのがわかってくるわけ。んで、海外ドラマ見たりしながら(ブレイキング・バッドの履修完了はこのおかげ)シャン……シャン……ぐらいの感じで倒し続けるんだけど、これがもうぜんぜん出ない。その日は5時間ねばって成果ゼロ。空島でひさしぶりに寝落ちみたいなログアウトして、また次の休みにシャン…………シャン…………ぐらいのテンションで再開するんだけど、体感(笑)で「?ぶき」の百万倍ぐらいで出ない。初期のMMORPGが人生の時間を吸引していくすさまじいバキュームぢからを体験しながら、「しまった、アンブラルマロウの方を換金するのが正解だったか……オレってつくづくオンラインに不向きな日本人だな、むぐむぐ」なんっつって休日にひとり孤独のグルメごっこしたのが最近の私的FF11クライマックス。じつはいまもやってるけど、まだ出ない。もはや、シャン………………シャン………………ぐらいのテンションで、ジジイのコイトスみたいな棒振りぐあい。  

ゲーム「FF11の思い出」その3
ゲーム「FF11の思い出」その4
ゲーム「FF11の思い出」その5
ゲーム「FF11の思い出」その6
ゲーム「FF11の思い出」その7
ゲーム「FF11の思い出」雑文集
雑文「私とカラドボルグ(FF11とはずがたり)」

ゲーム「FF11の思い出」その1

 歴戦王ネロミェールにあんまりムカついて、ただの余暇にこれ以上コントローラーを破壊させまいと、FF11のアカウントを5年ぶりくらいに復活させたんだよね。ウィンダス所属のネコなんだけど、闇王たおしたところでミッション終わってて、よし、まずはこの続きやるかーって感じで手をつけたわけ。そしたらさ、初手から依頼者のアジドマルジドが見つからない。鼻の院のNPCに片っ端から話しかけて、ようやく従者?みたいなのに呼んでもらう仕組みだってわかったわけ。んで、言われるままに西ホルトト遺跡へ行ってイベント見て、おわったーつって、鼻の院に戻ってNPCに話しかけてもミッションが終わらないわけ。調べてみると、満月の泉ってのに行かないといけないらしいの。んで、西サルタバルタから別の魔法塔に入ったら、段差があって先に進むことができない。調べてみたら東サルタバルタから行けってんで、テクテク歩いて移動すんの。サルタバルタの音楽は、なんてーの、あつ森みたいな癒し系で、ロンフォールには負けるけど、ちょっとじんわりしながら魔法塔に到着して、ダンジョンへ入るわけ。ザッザッザッザッつって。からんでくる敵をサブダク(つゆだくのイントネーション)で蹴散らしながら奥へ進んだら、魔封門ってーの? 白黒赤の3魔導士が中の人ありで3ヶ所のタイルに乗らないと開かない門があるわけ。オイオイ、休日のピーク時に600人しかいない過疎・マッカレル(鯖)でだれが3人もPC集められんだよー、なんていいながら調べたら、一人でも開門できる札が用意されてるみたい。そんで引き返して、天の塔のクピピのとこへ向かうわけよ、テクテク歩いて。そしたらさ、何回話しかけても札くんねーの。調べたら、おみやげにロランベリーをトレードしろって書いてあんの。ロランベリーつったら、確かウィンダスの特産じゃん、らっくしょーとか言いながら調理ギルドへ向かうじゃん。そしたら、販売してねーの。競売もカッソカソ(カッスカスのイントネーション)で出品されてない。調べたら、ジュノ港の免税店に売ってるっていうからデジョンして買って、クリスタルでクピピんとこワープしてトレードして、ようやく魔封門を開ける札?をゲットするわけよ。んで、また東サルタバルタをテクテク歩いてダンジョンを歩いて魔封門を開いて、壁なんだけど通過できるみたいなギミックに気づかず結構な時間をウロウロしてからトロイメライ水路に入って、満月の泉を目指すわけ。そしたら、下水部分と通路部分の上下に道が分かれてて、まったく地図通りに進めないの。ほうほうのていで満月の泉にたどりついたら、なんか1分くらいのイベントでアジドマルジドがつかまって、ちゃーちゃららちゃーちゃららちゃっちゃちゃー、って効果音が流れて、あれ、これでおしまい?みたいな。ここまででさ、3時間かかってんの。いやー、ひさしぶりにオススメのオススメらしさを体験してうれしかったけど、シロウトさんにはまったくオススメできないゲームだわ、これ。  

 んで、こっからは余談だけど、これまたひさしぶりにネ・ジツ(ソ・ジヤのイントネーション)を見てみたら、初心者復帰を支援するスレッドなのにグツグツに煮詰まってて、「風水士はイドリスを持っていることが当たり前なのでわざわざ持ってないことを断ったりしない」とか書いてある。イドリスってのは、一年間毎日ログインしてようやく手に入るような武器なのね。このカキコ(パピコのイントネーション)見た瞬間に、石を裏返したら地虫がたくさん這いでてきたのを見たときみたいな生理的嫌悪にゾーッとして、リアルでワーッと叫んでブラウザの閉じるボタンを連打してしまった。同じくらい最悪な気分になったのは、博多弁を話す少女キャラが性的な姿でタイムラインにたくさん流れてくるので、金銀ぶりぐらいにポケモンの最新作を買って、オーッ、スゲーッ、オープンワールドじゃん、ポケモンの進化スッゲー、みたいな気持ちでついうっかりニ・チャンを見てみたら、交わされているやりとりが外国語なみ(ほとんどピジン英語レベル)にグッツグツに煮詰まってて、リアルでウワーッって叫んでブラウザの閉じるボタンを連打したとき以来のことだった。でも、いちばんゾッとしたのは、復活したキャラがなんかモヤモヤしてんなーと思ってカバン開いたら、まったく覚えのないアルマスの完成品(一年ぐらい毎日ログインして3時間ぐらいプレイしないと手に入らない)が入ってたことです。もしかしたら、ひどい抑鬱状態だったのかな、5年前のわたし……こわい、こわいよう。

 んでさ、前回の話の続きだけど、ミッションはもういいやっつって、そっからヒマにあかせて、復活したキャラのアイテム整理とかはじめたわけ。そしたらなんか、高純度ベヤルドをやたらたくさん持ってんの。なんでかなーって思ってたら、倉庫の底のほうからホコリまみれのノダルワンドが見つかったわけ。こないだ言ってたイドリスってすごいつよい人権棒の強化する前のヤツで、これ取るのにも200日ぐらいかかんのよ。そういえば高純度ベヤルドってノダルワンドの強化素材だったわって気づいて、サイフにもなんか5千万ギル?6千万ギル?くらいパンパンに入って(こわ)て、なんで最後まで強化してないのかなーってふしぎで、なのに頭にモヤがかかったみたいに理由が思い出せないわけ。よーし、材料と資金はタップリあるし、連休中にイドリス完成させちゃうぞー、わーい、これでわたしもあの石の下のジメジメした汚らしいクソ虫たちの仲間入りだーっつって、オークションハウスとなんかよくわからんドーの門とかモーの門とか往復してノダルワンドをきたえてったわけ。そんで、うおー、あと一段階でイドリス完成だぜー、これでおれもあの地中で陽も浴びない腐ったゲジゲジどもと同レベルのクズの一員だー、このままシーの門へゴーっつって、最後の強化に必要なユグの完全結晶ってのを競売で探すんだけど、売ってないわけ。出品がないんじゃなくて、項目そのものがない。調べたら、メナスインスペクターってのでボスぜんぶたおしたらポイントで交換できるよって書いてある。あー、はいはい、前はこれでめんどくさくなってやめたのねー、でもこんな昔のコンテンツ、アイテムレベルも上がってるし、アルマスもなぜかある(こわ)し、あたしひとりでお茶の子さいさいよ!なーんてエヴァのアスカごっこしてもりあがってたんだけど、なんかボスがいるとこ?をクリックしまくってんのにぜんぜん入れないの。調べたら、中の人がいるキャラが3人いないと入れないって書いてある。おまえらホンマ、中の人が3り必要なん好っきゃなー、どうせまた魔封門の札みたいなアイテムがあんねんやろ(笑)?って調べたら、これがないの。ほんとうにない。そんでベソかきながら「メナスインスペクターてつだってくれませんかー?」とかって何回かシャウトすんだけど、600人からいるヌメヌメのゲジゲジども、まるでツイッターみたいに全員ぼくの発言をガン無視。同じ色のリンクシェルつけた6人組がドラクエみたいな縦列イモムシウォークでアオるみたいに目の前を通りすぎていくのがムカついた。億相当の素材とギルがぜんぶきれーにムダになって、顔からサーッと血の気が引くのがわかるぐらいの、完全な詰み状態。ここにきてイドリスが未完成なままの理由を、ようやく霧が晴れたみたいに思い出したってわけ。同じ理由で二度引退するバカがあるかっつって脳内の範馬勇次郎が吠えたのが、今年のゴールデン・ウィークのクライマックス。そのまま「ク・ク・ク、ギャヒーッ!」って藤子不二雄Aのマンガみたくさけんで椅子ごと後ろにひっくりかえって、デュエルシャポーのロットに負けた赤魔道士ばりにそのまま失神したわけ。んで、目が覚めたら床についたほおが冷たくなってて日は変わってて、連休も終わってたって話。

 オヨヨ、貴様ら昨日以来ぜんぜん反応ないけど、もしかしてだれもFF11履修してないわけ? もしかしてこのツッタイー、またブッこわれてんの? それともアジドマルジドは鼻の院じゃなくて口の院のオサ(族長)!族長(オサ)!だっつって、激おこぷんぷん丸なの? なんやねん! あんま暗いツイートばっかやと時世的にいかんなーっつってユカイな感じで狂騒的におっぴろげてんのにフォロワー減りまくるって、なんやねん! あれか、高等ユーミン(小さい頃ばかりでなく、大人になってもまだ神様がすぐ隣にいる)の俺様のインペリアル・ライフをねたんどるんかいな!

ゲーム「FF11の思い出」その2
ゲーム「FF11の思い出」その3
ゲーム「FF11の思い出」その4
ゲーム「FF11の思い出」その5
ゲーム「FF11の思い出」その6
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ゲーム「FF11の思い出」雑文集
雑文「私とカラドボルグ(FF11とはずがたり)」