猫を起こさないように
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雑文「2024年のnWoテキストまとめ」

 雑文「2023年のnWoテキストまとめ」

 昨年の慈愛からスタートしたnote記事による年度のふりかえりを、今年も行っていこうと思います。いま記事を数えたら、52個ありました。1週間に1記事ほどをアップしてきた計算になります。では、2024年をダラダラとふりかえっていきましょう。各記事の紹介に付記する星マークの5段階評価は、作品ではなく自分のテキストに向けたものです。

凡例:★★★★★(5点・最高)
   ★☆☆☆☆(1点・最低)

No.01:アニメ「16bitセンセーション」感想(最終話まで) ★★★☆☆
 エロゲー業界に対する複雑な気持ちはいまもどこかあって、もし人生の分岐として選択していたら生き残れなかったと冷静にわかるがゆえの、羨望に近い嫉妬です。

No.02:ゲーム「バルダーズゲート3(1章)」感想 ★★★★☆
 結局、2章の終盤あたりで放りだして、クリアにはいたっていません。主にシステム部分へ「西洋人の精神構造の、鼻フック的な異形さ」を見ることができます。

No.03:アニメ「スナック・バス江(1話)」感想 ★★★☆☆
 「ラーメン屋で麺をすすりながら、雑誌で片手間に読む」ぐらいだった好きの温度感が、どうしてエスエヌエスでは、是も非も強火の狂熱になっちゃうんでしょうね。

No.04:アニメ「ぽんの道」感想(あるいは、麻雀とはずがたり) ★★★★★
 麻雀なる遊戯への想いについて、小鳥猊下がネット生活25年でほとんど初めて語ったという意味で、貴重なテキスト。界隈の客層は、依然として悪いと思いますよ。

No.05:ゲーム「鉄拳8」感想 ★★★★★
 格闘ゲームへの想いについて、小鳥猊下がネット生活25年でほとんど初めて語ったという意味で、貴重なテキスト。彼/彼女はあの時間を、理科系の勉強にあてるべきでした。

No.06:ゲーム「崩壊スターレイル・第3章前半」感想 ★★★★☆
 三体とならび称すべき傑作SFなのに、イマイチあつかいが悪いのは、もしかしてゲーム分野を下に見てます? 油断すると理系への恨み節が混入するのは、悪いクセです。

No.07:映画「ナポレオン」感想 ★★★☆☆
 小鳥猊下の流麗なテキストを読ませたいのに、あつかう題材のマイナーさで伝播にキャップがかかってしまった好例。「なんで妊娠しねえんだよ、チャクショーッ!」

No.08:ゲーム「風来のシレン6」感想 ★★★★★
 正直、SFC版シレンにあてる時間を勉強に使っておればとの後悔もなくはないですが、美しい思い出は残りました。「とぐろ島の真髄」は、まだクリアできていません。

No.09:ゲーム「ファイナルファンタジー7リバース」感想(開始20時間) ★★★★★
 FF7Rebirth感想4部作・その1。下半期に登場する、赤の他人の若造が作ったDQ3Rに比して、老獪なクリエイター本人が持てるすべてを注いだ、愛あるリメイク。

No.10:雑文「ドラゴンボールとはずがたり」 ★★★☆☆
 あまりに有名すぎて逆に言及しにくい作品であり、「Z」以降の世界的な客層の悪さも、それに拍車をかけました。ここで恩人を公言している人物は、ヤマグチノボル氏です。

 あけましておめでとうございます。
 今年も、よろしくおねがいします。
 慈愛は、大閑散継続中です。何卒。

No.11:漫画「ブルージャイアント・エクスプローラー9巻」感想 ★★★★☆
 創作者が創作物に謝罪するような作品を見るのは、もしかすると初めてかもしれません。ちなみに、創作者が創作物に言い訳をする作品は、呪術廻戦の最終巻です。

No.12:ゲーム「ファイナルファンタジー7リバース」感想(ゴールドソーサー到着) ★★★★★
  FF7Rebirth感想4部作・その2。前作に引き続き、「夜の街関連」の表現がじつにすばらしく、クリエイターの人生および性癖と骨がらみになった、名リメイク。

No.13:雑文「続・ドラゴンボールとはずがたり」 ★★★★☆
 ある世代の構成員が現役か現世から退場することによって、マジョリティの価値観が大きくシフトするのを見てきましたが、そこに陰謀論的な主体が存在しないのは恐ろしいです。

No.14:雑文「猫を起こさないように(nWo)・復活のテキストサイト」 ★★★☆☆
 復活したんですけど、反響は絶無でした。昔なじみで現世の権威となったキミとかキミとかが、裏アカ以外で言及するだけで、バズる素地はあると思うんですけどねえ。

No.15:ゲーム「ファイナルファンタジー7リバース」感想(コスモキャニオン到着) ★★★★☆
 FF7Rebirth感想4部作・その3。雇われ人として、クリエイター人生の黄昏をむかえただれかが歌いあげるエレジーのような、しっとりとした味わい深いリメイク。

No.16:アニメ「バーンブレイバーン」感想 ★★★☆☆
 ものすごい速度でバズって、ものすごい速度で消費しつくされた印象です。ループものとして出来がよかったとは言えませんが、もう少し創作物を大切にあつかってほしい。

No.17:ゲーム「ファイナルファンタジー7リバース」感想(初回クリア) ★★★☆☆
 FF7Rebirth感想4部作・その4。源氏シリーズを収集して、ギルガメッシュを倒すところまでプレイしました。リメイク3には、一抹の不安を抱きながらも期待しています。

No.18:雑文「政治的アべンチュリン礼賛(近況報告2024.4.20)」 ★★☆☆☆
 「春の鬱による生真面目さ」が、にじみでているテキスト。説教したい気分の中年からは、距離を置きましょう。ここでファンを公言している人物は、デスポカ氏です。

No.19:映画「オッペンハイマー」感想 ★★★★★
 「創作者のカルマ」みたいな悲壮感にガンギまって気持ちよくなっているの、すずめの戸締りと同じですよねー。「メディアの責任」なる言葉からもただよう臭みですよねー。

No.20:映画「アステロイド・シティ」感想 ★★★☆☆
 中途半端にファッションでさわりにきたあげく、メルトダウン事故を起こすぐらいなら、テーマ性なんていらないんじゃないの? ケトゥ族がどうあつかったって、軽妙洒脱にはならんよ。

No.21:ゲーム「ステラーブレイド」感想 ★★★★★
 どれだけ聖人君子のふるまいをする御仁でも、女体からの性的なアトラクションは退けられないことを痛感しました。カルメン伊藤氏によるイイネが印象に残っています。

No.22:雑文「SHINEVA, STARRAIL and FGO(近況報告2024.5.20)」 ★★★★☆
 シンエヴァについては、存在しない周囲の期待にしゃべらされてしまっている感があり、自重せねばとは思っています。あらためて、2024年のファンガスは大車輪の活躍でしたねー。

No.23:アニメ「ウマ娘プリティーダービー・新時代の扉」感想 ★★★★★
 ウマ娘界隈とは、個人的にかなり温度差ができてしまっているので、フェアな感想とはとても言えません。のちに語ることとなる「ポコチン着脱問題」は、強く感じました。

No.24:映画「マッドマックス・フュリオサ」感想 ★★★★☆
 興行収入にしか興味のない、作品の出来なんて二の次な剛腕プロデューサーと矜持をかけて行う、血を吹くような激突の火花が、いまの映画界には足りていない気がします。

No.25:書籍「麻雀漫画50年史」感想 ★★★☆☆
 「男性が創作物を評価するとき、脳髄からポコチンを外せるか?」は、オタク界隈に古くからある命題でしょう。この記事で多くを敵に回したような気がしていますが、とてもいい本です。

No.26:雑文「中年が終わって、パーティが始まる」 ★★☆☆☆
 昭和のドぎつい家名ベースな価値観を擁護したい気分がムラッとわいて、つい挑発的に書いてしまいました。シロクマ先生の類似本の感想を書こうとして、止めました。

No.27:アニメ「ルックバック」感想 ★★★★☆
 原作漫画には、「SNSを通じたクリエイター業の神格化」が煮つまった末の作品という印象を持ちました。永遠のワナビーたる小鳥猊下が抱く感想としては、穏当なほうでしょう。

No.28:ゲーム「エルデンリングDLC:シャドウ・オブ・ザ・エルドツリー」感想 ★★★☆☆
 テレホーダイは遠くなり、ネットへの常時接続が当たり前の時代、触れる時期によってゲーム体験がまったく変わってしまうのは、良し悪しだと思いますね。

No.29:雑文「FUNGUS, HOYOBA and FGO(近況報告2024.7.25)」 ★★★★☆
 近年のFGOはバイオレンスジャック化しており、過去作キャラの登用が頻回となってきた印象ですが、第3部からファンガスがディレクションから離れる可能性はあると思います。

No.30:漫画「ハイキュー!!」感想 ★★★★☆
 読んでいない有名漫画が無数にあるのですが、人間のベースがミーハーなので、オリンピックに影響された結果です。結果、「正しく終われなかった物語」カテゴリに入りました。

No.31:ドラマ「地面師たち」感想 ★★★★★
 古い慣習によるキャップさえ外せば、本邦の脚本・演出・撮影・俳優は、ここまでできるのだという、ある種の希望となった作品で、ピエール瀧の生存確認にも最適です。

No.32:映画「ザリガニの鳴くところ」感想 ★★★★★
 エロゲーを愛好する男性が抱える「認知の歪み」について、女性サイドからミラーリングした内容になっています。頭文字Fに対する批判の橋頭堡を得たい向きは、ぜひ視聴を。

No.33:ゲーム「黒神話:悟空」感想 ★★★★★
 第2回の最終ボスがたおせず、投げだしました。ストーリーの先は気になりますが、自キャラ強化よりアクションの習熟に強い力点があるゲームを遊びきる体力は、もうないです。

No.34:映画「ドント・ルック・アップ」感想 ★★★★★
 この時期に神テキストが連発されているのは、仕事の進捗や精神の状態がよかったせいでしょうか。「題材のマイナーさが、記事の拡散にキャップをかける」典型例になっています。

No.35:ゲーム「原神5章・ナタ編」感想(少しFGO) ★★★☆☆
 原神のプレイ歴も3年に近づきつつありますが、成功も失敗もすべて次の改善につなげていく、「生成のダイナミクス」を強く感じます。現代ゲームの最高峰のひとつと言えるでしょう。

No.36:映画「きみの色」感想 ★★☆☆☆
 まず考えをザッと出力したあと、3日ぐらいかけて徐々にテキストを修正していくのですが、この記事は書いた当日にほぼそのままアップしており、塩気のききすぎた中身になっています。反省しています。

No.37:漫画「呪術廻戦」感想(27巻まで) ★★★★☆
 本作の両面宿儺にせよ、キメツの鬼舞辻無惨にせよ、「強大な能力を持ちながら、達成すべき目標は不明瞭、または不在である」という、悪の魅力を欠いたラスボスが増えてきていませんかねえ。

No.38:ゲーム「FGO奏章III:アーキタイプ・インセプション」感想 ★★★★★
 ファンガスへのよく書けたラブレター・2通目。いまを生きる市井の感情をここまで見事に物語へと落としこめるなら、小鳥猊下はこんなnote記事の群れを書いてはいないでしょう。

No.39:映画「ボーはおそれている」感想 ★★★★☆
 すべてを親子のトラウマに紐づけたいアリ・アスターと、すべてはそれと関係ないともがき苦しむホアキン・フェニックス、監督の意図が俳優の演技を原色ペンキで塗りつぶした駄作。

No.40:雑文「シン・ヤマト(仮)制作発表に寄せて」 ★★★☆☆
 すべての事象に「こうあるべき」を持つ、やっかいなオタクが権力を掌握してしまったゆえの悲(喜)劇。けれど、人の死をダシにおもしろテキストを書いてはいけませんね。

No.41:ゲーム「原神5章4幕・燃ゆる運命の虹光」感想 ★★★☆☆
 新マップ導入の順番やイベントのクオリティなど、5章は制作進行の乱れを感じることが多かったのですが、5幕におけるドラマツルギーの大爆発ですべて帳消しにしました。詳細は、また。

No.42:映画「ジョーカー2:フォリ・ア・ドゥ」感想 ★★★★★
 この年始に、初見の家人たちと2度目の視聴をする機会があったのですが、画面の縦横比率が変わる妄想ミュージカルでのホアキンのムンムンな色気に比して、ガガの演技はスッカスカだなーと思いました。

No.43:映画「室井慎次・敗れざる者」感想 ★★★★☆
 地面師たちの対極にある、本邦の悪い慣習の煮こごりみたいな作品。かつてのキャラ愛にすべてをのみこんで、血涙のエールを送ったファンたちのことが、一瞬でも脳裏をよぎらなかったのでしょうか?

No.44:ゲーム「ロマンシング・サガ2:リベンジ・オブ・ザ・セブン」感想 ★★★★☆
 最近の記事でも言及しましたが、Switchのロースペックさに引きずられる形で、本作のグラフィックは非常にショボいと感じます。大手がインディーズ以下って、どうなの。

No.45:雑文「Update of Romancing S…TARRAIL」(近況報告2024.11.7) ★★★★☆
 2周して、最高難度のロマンシングに挑戦する手前までハマッたのに、後述するうんこリメイクへの怒りに気勢をそがれてしまいました。いつか再び、「リベンジ」したいです。

No.46:ゲーム「ドラクエ3リメイク」感想 ★★★★☆
 おのれの魂と不可分に癒着した3への偏愛を、いまさら再確認することになるとは、想像だにしていませんでした。そして、このテキストを書いているときは、まだどこか期待する気持ちが残っていたのです。

No.47:雑文「THE ODORU and DQ3 LEGEND ALREADY DIED」(近況報告2024.11.28) ★★★★★
 ファンの存在を完全に無視した踊る最新作と、恐怖を感じるほどずっと下げ止まらない3リメイクへの評価。2つの記事に分ければよかったと後悔しております。

No.48:雑文「そしてPC版へ…(DQ3R哀歌)」 ★★★★☆
 新年を迎え、mod界隈が冷えきっているばかりか、いまだバージョンアップさえ行われないまま放置されており、かつてのレジェンドへのひどい仕打ちに、泥酔しながらオイオイと声をあげて泣いています。

No.49:雑文「STARRAIL, DQ3R and FGO」(近況報告2024.12.13) ★★★☆☆
 女神転生とFateシリーズの関連って、みんな気づいてて黙ってるの? 筒井康隆と小鳥猊下の関連を、優しさから指摘しないようなもの? よく訓練されたフォロワーシップなの?

No.50:漫画「推しの子16巻」感想 ★★★★★
 「転生」が物語をビルドアップするギミック以上の「世界の謎」として、ストーリーの中心に置かれた作品って、存在するんですかね? もしご存知なら、こっそり耳うちしてください。

No.51:ゲーム「ドラクエ10オフライン」感想 ★★★★★
 新しいのに、ちゃんとドラクエしてて、心の底からホッとします。それにひきかえ、とりやま・すぎやま両氏の実質的な遺作となったタイトルに、あそこまで泥をぬったのはゆるせない。

 あれ、昨年に続いて、また1記事たりないなー。年末年始はだいたい酩酊してるから、小鳥猊下の本質である「振り子のような正確さ」が乱れちゃうなー。

No.05.5:ゲーム「原神・閑鶴の章」感想 ★★★★★
 「発表! 毒親選手権!」みたいな本邦の創作界隈に向けた痛烈なるカウンター。制作者の属性が私文学士か国立博士かの違いでしょうか。人生の節目に、深く刺さりました。

 ありました。個人的に、昨年を象徴するようなコメントです。慈愛は明日いっぱいまで開けておきますので、コメントやご依頼や萌え画像などあれば、ぜひ

雑文「2023年のnWoテキストまとめ」

 殺狼奈禍(禍威獣と同レベルのセンス)を経て、noteにフィクションなどの感想を書くことが、個人的な習慣として定着してしまったようです。いま今年のぶんを数えたら、81個ありました。各記事を読み返しての雑感を述べることで、2023年をダラダラとふりかえっていきます。同時に、各記事の個人的なお気に入り度も、星マークで示していくことにしましょう。

凡例:★★★★★(5点・最高)
   ★☆☆☆☆(1点・最低)

No.01:雑文「プレステ5雑感と革新的ゲームについて(近況報告2023.1.3)」 ★★☆☆☆
 一般人にも、プレステ5を苦労なく買えるようになった1年でしたね。VRアストロボットの革新性に気づかない業界人は、端的に言って感度が低いと思います。

No.02:映画「ウエスト・サイド・ストーリー」感想 ★★★★☆
 上半期にマーベルとディズニーがポリコレ疲れで減速し、下半期に報道のされすぎでショーヘイ疲れが加速するのを予言したかのごとき名文だと言えましょう。

No.03:映画「大怪獣のあとしまつ」感想 ★★★☆☆
 「高学歴・非生産業」(パッポン堂!)への怒りを煮詰めたような、みなさんの反応でしたね。いまは「低学歴・インフラ業」への敬意が、衰退期ゆえに高まるフェーズでしょうか。

No.04:ゲーム「ゴースト・オブ・ツシマ」感想 ★★★☆☆
 「ゲームは日本のお家芸!」と威勢よく薙刀を振り回していた女武者が、その裏では金髪碧眼の美男子にエヌ・ティー・アールされていたような気持ちになりました。ちなみに、クリアしてません。

No.05:アニメ「神々の山嶺」感想 ★★★★★
 最高におもしろいものが書けたとゲラゲラ笑ってたんですが、みなさんの反応はイマイチでした。フランス野郎のゲイジュツ臭さって、鼻につくよな! パリなんて、天王寺みたいなもんだろ?

No.06:寄稿「七夕の国 友の会」 ★★★★☆
 主催者の「小鳥猊下は非常に魅力的なテキストを書かれる方なので、オファーをぜひ。」との推薦文にも関わらず、今年は「ソー・ファー、ノー・オファー(ラップ)」にてフィニッシュです。

No.07:アニメ「おにまい」感想(第1話) ★★★★☆
 「泣いた(この批評を踏まえた上で全話視聴した上での感想です。これ以外の言葉は無粋では無いかとすら思う次第)」との感想をはてなに書いたキミ、届いてるよ!

No.08:アニメ「サマータイムレンダ」感想 ★★★★★
 「週刊少年ジャンプで、悪いほうの壊れ方をする作品の典型例」と思っていたら、ウェブ連載だったと判明。脳裏をクエスチョンマークが乱れとんでおります。ちなみに「俯瞰」、使わなくなりました。

No.09:雑文「海賊王には、なりたくない」 ★☆☆☆☆
 失言芸がウリの芸人さえ、生放送でいっさい作品名にふれなかったのには、背筋のうすら寒くなる感じがありましたねー。

No.10:映画「NOPE/ノープ」感想 ★★★★★
 「お約束を破壊する」系の映画がもてはやされる風潮は好きではありません。シンエヴァじゃないですけど、「絵作りへのこだわり」って、「ストーリーテリングの自信のなさ」から来ているんだと思いました。

 休憩。再開時刻はギシアン鬼(問題発言)の機嫌と、ダイスロール次第。

 このギスアン鬼、ホンマ場をギスギスさせよんなー。再開します。星マークはとりあげた作品ではなく、「小鳥猊下のテキスト」に対する評価です。

No.11:ゲーム「2023年のFGO」雑文集 ★★★☆☆
 原神スタッフの中にFGOを偏愛する人物がいるのは確定なので、「ホヨバと業務提携して、新アプリで第1部から作り直してもらう」ことは、実現可能性があると思います。本気で言っています。

No.12:ゲーム「FGO第2部7章後半」感想 ★★★★★
 とてもよく書けた「ファンガスへのラブレター」だと自負しております。それゆえに、例の間者家族みたく「人気作品の引き伸ばしフェーズ」に入った現状は悲しいです。クリスマスはよかったです。

No.13:小説「虐殺器官』感想 ★★☆☆☆
 本作が好きな方から間接的なお叱りを受けたので、少し反省しています(死者を茶化してはいけません)。でも、本文をもじった「少女との性交不可能性」というフレーズは、見るたびに笑ってしまいます。

No.14:雑文「アニメ版チェンソーマン・第1期終了に寄せて」 ★★★★☆
 アニメ版がコアなファンから校舎裏でボコボコにされるのを目撃した少女が、口元を押さえて涙を流しながら、「アタシ、タツキのことが好きなんだ……」と恋を自覚するテキスト。

No.15:ゲーム「ヘブバン・Angel Beats!コラボ」感想 ★★★★★
 「大阪名物パチパチパンチや!」と言いながら平手で両胸を交互にたたく芸人の、たたかれすぎた皮膚が黒ずんで変色しているのを見たときの気分を、上質なテキストに仕上げました。

No.16:雑文「PEOPLE‘S GENSHIN IMPACT(近況報告2023.2.21)」 ★★★☆☆
 雷電将軍への深い愛をカネで証明したときのテキスト。最近では戦力がそろいすぎて課金する余地があまりないのを、ビニル財布をビチビチゆわせながら嘆いています。

No.17:映画「ブルージャイアント」感想 ★★★★★
 本物の「熱」を描いた作品。冷めてガチゴチになったピザである16bitセンセーションが「作品には熱が必要」などと言い出したのにはテレビの前で怒り狂いましたが、その話はまた後ほど……。

No.18:映画「ザ・メニュー」感想 ★★☆☆☆
 アニャ・テイラー・ジョイを出すだけで画面がもっちゃうっていうか、映画の見かけになっちゃうのは、大問題だと思いました。フュリオサ、楽しみにしてます!

No.19:雑文「原神の文学性について(近況報告2023.3.6)」 ★★★★★
 「関白宣言」に対する「関白失脚」みたいな、セルフアンサーテキスト。エロゲーが腐り落ちて土壌となった場所から萌芽した文化を担う異国の若者たちを、心から称揚している。

No.20:雑文「新世紀エヴァンゲリオン二周忌に寄せて」 ★★★★☆
 シン・エヴァンゲリオン劇場版が殺したキャラクターたちと、まばゆいばかりの才能による貢献を体制側から無いもののように扱われている者たちへの供養。七回忌までは、やりますよ!

 あけましておめでとうございます。
 今年も、よろしくおねがいします。
 小鳥猊下・慈愛のようすは継続中。

No.21:雑文「テキストサイト・サーガ実績解除報告」 ★★★☆☆
 「『嫌われたら、どうしよう』と遠巻きに見ていたのが、思い切って声をかけたら両想いだとわかった」ケース。キミもそろそろ動いたほうがええよ?

No.22:雑文「SHOWHEYとCHOMSKY、そしてDAISAKU(近況報告2023.3.16)」 ★★★★☆
 池田大作の死が公表されたのは、驚きでした。プランツ・ドール状態からセルフ・メイド・マミー状態へと移行する「奥之院の空海」パターンだと思っていたので。

No.23:映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」感想 ★★★★★
 このアホマトリックスが「政治的な正しさ」への忖度から作品賞を含めた7冠を達成したことは、10年後くらいに「発狂したハリウッド」として回顧されるでしょう。

No.24:映画「シン・仮面ライダー」感想 ★★★★★
 江川達也のナメきったライダー漫画に本気でブチぎれていた島本和彦が、本作に向けて公にはただの一言さえ発していないことの重さを、ひしひしと噛みしめています。

No.25:雑文「神里綾華日記(近況報告2023.3.24)」 ★★★★☆
 バイク便を生業とするオッサン高校生が引き起こすドタバタ劇「ハイスクールはダンステリア」をだれも知らない世界に私は生きています。オウ、ノボール! シガレッツはノーヘルシーよ!

No.26:映画「RRR」感想 ★★★★★
 大学で英語を教えるハイキャリア女性が、ときどき私の映画感想に「スキ」してくれるんですけど、「賞賛、さもなくば無視」という時代において、ある種の人々のガス抜きになっているのかもしれないと思いました。

No.27:映画「グリッドマン・ユニバース」感想 ★★★★★
 「長袖のソデぐちから機械の手首が出る」みたいな作画の所謂「勇者シリーズ」って、もう完全にすたれてしまったんでしょうか。ガッガッガッガ、ガオガイガーみたいな歌詞だけ記憶にあります。

No.28:雑文「GENSHINとEVANGELION、そしてKANCOLLE(近況報告2023.4.14)」 ★★★☆☆
 「同じ作業の繰り返し」に異常な耐性を持つ人間として、いくつかのソシャゲを年単位で続けていますが、艦これのサービス停止には心からの喝采をあげるでしょう。

No.29:アニメ「推しの子」感想(第1話) ★★★★★
 レッド・アンド・ホワイト・シンギング・バトルにおいて、二次元の存在である星野アイが三次元のリアルアイドルどもを自身の歌唱へと隷属させる様を、二十年前の自分に見せてやりたいです。

No.30:映画「ダンジョンズ&ドラゴンズ」感想(少しFGO) ★★★★★
 レッド・ネック・ホワイトは、ほんまD&Dが好きやねえ。バルダーズゲート3もおもろいけど、ぜんぶの賞を総ナメにするほどかゆうたら、ちょっと疑問やし。もっとT&Tをやってこや!

No.31:雑文「K2とFRAGILE(近況報告2023.4.25)」 ★★★★☆
 スーパードクターKとか鉄鍋のジャンとか、ネットの普及していなかった時代の作品が「電子書籍」の「無料公開」で再発見されるのって、文化の成熟と同時にクオリティの停滞を感じます。

No.32:漫画「フラジャイル(24巻まで)」感想 ★★★★★
 巻を追って作画担当の成長を感じられるとてもいい漫画なんですけど、「死や性の描写が生々しすぎると、ある地点で大衆への伝播が減衰する」をどこか体現してしまっている作品でもあります。

No.33:ゲーム「崩壊スターレイル」感想 ★★★☆☆
 列島のゲーム業界が大陸のそれに凌駕されてしまっている現実を、まざまざと眼前に突きつけられる気分でした。JRPGの葬儀に現れた「美しい泣き女」と形容できるでしょう。

No.34:映画「ラストナイト・イン・ソーホー」感想 ★★★★☆
 好きになった俳優や作家の全作品を横に網羅していく種類のオタクなので、「見てしまった」というのが正しい表現でしょう。「クリティカル・アンコレクトネス」なる造語がお気に入りです。

No.35:雑文「GENSHINとSTARRAIL(近況報告2023.5.3)」 ★★★☆☆
 敗北感から過剰に言及してますが、衝撃的だったのは半島や大陸に劣るはずがないと信じていた資質である「消費者への誠実さ」が、ゲーム分野においてはすでに負けていたことですね。

No.36:ゲーム「FGOリリムハーロット」感想 ★★☆☆☆
 外野から難クセをつけられてムカついた記憶(記述あり)。FGOには圧倒的に劣ったライター(たぶん女性)が一人まぎれこんでいるので、その他の方々が相対的によく見える効果はあると思います。

No.37:映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」感想 ★★★★★
 ファミコン時代からのゲーマーにとって、「ゲーム遍歴から構築された文脈を抜いての視聴ができない」という稀有な体験をしました。任天堂コンプレックスは、どこかあります。

No.38:小説「三体(第3部)」感想 ★★★★☆
 中華のフィクションに膝を折る、じつに3度目の経験。筋肉質の巨漢がする「年に3度負けるヤツがあるかッ!!」とのツッコミが脳内に響くようです(幻聴です)。ネトフリのドラマ版、どうなりますかねえ。

No.39:ゲーム「ティアーズ・オブ・ザ・キングダム」感想 ★★★★☆
 「ブレワイがダメなのに、原神は大好きだって? そりゃ、ただの美少女好きだろ!」という自称・真のゲーマーからの嘲笑がつらいです。ゲーム人生すべてを否定された気分です。

No.40:雑文「宵宮賛歌(近況報告2023.5.28)」 ★★★★★
 原神という物語が持つ良心の、ひとつの到達点。他の記事からもわかる通り、「子どもという属性」を粗末にしないことは、個人的に大きな加点要素となります。

No.41:映画「ザ・ファーザー」感想 ★★★★☆
 認知症の当事者はもちろん、その介護をする家族も見たくないだろうし、いまは健常な方々にも「やがて行く道」の不安をしか与えない。「映画で撮る意味」を真剣に考えさせられる。

No.42:ゲーム「ディアブロ4」感想 ★★★☆☆
 繰り返しますけど、この規模のゲームを半年でラダーリセットするのって、いったいどんなプレイヤー層を対象にしているんですか? 小学生のなりたい職業に「ゲーム配信者」を入れることが目的なの?

No.43:雑文「STARRAIL, DIABLO4, OTAKU-ELF and KYLIELIGHT(近況報告2023.6.9)」 ★★★★☆
 古のオタクとして「江戸前エルフ」をメチャクチャ楽しみましたが、タイムラインでの言及はほぼ見られず、若い世代の審美眼を疑う気持ちになりました。

No.44:映画「怪物」感想 ★★★★★
 「淡い演出なのに、異常に強い思想」は、本作でもまったくブレていません。「何の人脈もない親御さんでも、我が子を芸能界デビューさせられる」ティップスが、惜しげもなく披露されております。

No.45:ゲーム「ファイナルファンタジー16(デモ版)」感想 ★★★☆☆
 ひさしぶりのオフラインFFに眼鏡をくもらされ、判断を血迷うさまが赤裸々に書かれています。この高揚感に続く体験が、あんな悲惨なものになるとは想像だにしていませんでした。

No.46:アニメ「僕の心のヤバイやつ」感想(12話まで) ★★★★★
 「子どもという属性に向ける視線」がいかに変化してきたかを分析しつつ、「核家族における子どもの生きづらさ」へと迫ります。どんな親の善意も、ここでは毒になってしまうのです。

No.47:ゲーム「ファイナルファンタジー16(製品版)」感想 ★★★★★
 大作JRPGへの不満をぶちまけるうちに、本邦のフィクションがいかに「戦後のある世代によって、思想的な汚染を受けているか」の輪郭が明らかになってゆく名テキスト。

No.48:雑文「PAPER MOONとFINAL FANTAZY(近況報告2023.6.26)」 ★★★☆☆
 奏章単体の印象は悪くないにせよ、「不必要なコピペ・ダンジョンによる水増し」を連想してしまいます。この「生き汚さ」は、ファンガスの資質と水油じゃないですかねえ。

No.49:映画「フレンチ・ディスパッチ」感想 ★★★☆☆
 絵作りへのこだわりが強い監督は、西洋人ならウェス・アンダーソンになり、東洋人なら庵野秀明になる。しかしながら、前者にはだれもが出演したがり、後者はあらゆる俳優が敬遠しはじめている。

No.50:映画「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」感想 ★★★★★
 「長い断絶から、老齢の俳優が再登板する有名シリーズ続編の是非」はおくとして、フィービー・ウォーラーという女優を知れたのは、最大の収穫でした。冒頭の小芝居がお気に入り。

No.51:雑文「GENSHIN EVENT and EVANGLION EFFECT(近況報告2023.7.14)」  ★☆☆☆☆
 よくない説教ですねー。小難しい言い方でモノ申したくなるときって、だいたい気持ちが落ちてるときですからねー。私の性自認はテキストサイトです(適当)。

No.52:映画「君たちはどう生きるか」感想 ★★★★★
 例のドキュメンタリーを見てしまうと、本編がかすむ感じさえあるのは、やはり「白髭のおんじ」と「酷薄クソインテリ」との濃厚なビー・エルを、我々がどこかで幻視していたからかもしれません。

No.53:書籍「プロジェクト・シン・エヴァンゲリオン」感想 ★★★★★
 いまさら関係者を集めて打ち上げをやったりするのは、Qアンノの中にどこか後悔やうしろめたさがあるからでしょうね。文末の小芝居がお気に入り。

No.54:映画「ミッション・インポッシブル:デッド・レコニング」感想 ★★★★★
 「トム・クルーズのダメさ」がギュッ(ギュッ!)と極限にまで濃縮された怪作。クリエイターが制作の主導権をにぎることの是非を、あらためて考えさせられます。

No.55:映画「夢と狂気の王国」感想 ★★★★☆
 ジブリへ職場体験に来た中学生に1週間ほどカメラをあずけても、同じ内容のドキュメンタリーが撮れるだろう女性監督の自我の無さ。サービス精神絶無の「酷薄クソインテリ」に、もっと迫らなきゃダメ。

No.56:雑文「DIABLO4, FLEABAG and SANCTUARY(近況報告2023.8.3)」 ★★★☆☆
 フィービー・ウォーラーがどういう政治力でハリソン・フォードの相棒へと抜擢されたのか、心の底から不思議に思います。角界はサンクチュアリをガン無視しましたねー。

No.57:ゲーム「FGOサバフェス2023」感想 ★★★☆☆
 ブンガクやヒヒョーやセージニンやクリップルドのノイジーさに嫌気がさしはじめた、元より何の分けへだてもなく無言で社会インフラを支えて人々を救うマジョリティ側に立つテキスト(説教)です。

No.58:映画「ター」感想 ★★★★☆
 「西洋文明の基底部分に横たわる」と表現しても過言ではない(言い過ぎ)アジア人差別について喝破するテキスト。人種差別から遠い人物さえ、「加担しない自分はスゴイ」という自意識で構造にからめとられている。

No.59:映画「ザ・フェイブルマンズ」感想 ★★★★★
 本来、アカデミー賞7冠を獲得すべきだった作品はこちら。キャメロンが青い肌とのイマジナリー・セックスにふけり、異世界から帰ってこない現在、スピルバーグだけが地上に残された最後の巨匠。

No.60:雑文「IUT続報に寄せて(近況報告2023.8.31)」 ★★★★★
 微積分さえあやしい、数学コンプレックスのかたまりである人物による、他業種への余計な「いっちょかみ」。どんなに高い知性であっても、感情だけが人生を駆動させるのだと思います。

No.61:アニメ「範馬刃牙」感想 ★★★★★
 以下の文言で過不足なく語りきれるのが、現代の虚構でしょうね。「(バーガーとコークを手に、あきれ顔で)このアニメは世界でいちばん視聴されている。だから世界でいちばん面白いものに決まってるだろ。」

No.62:ドラマ「ワンピース(実写版)」感想 ★★☆☆☆
 完全監修の実写化に飽き足らず、仁義を無視して制作会社を変えてまで、原作1話から再アニメ化するとの報を聞き、鬼舞辻無惨の精神的モデルって、この作者のことじゃないかなーと思いました。

No.63:ゲーム「スターフィールド(開始20時間)」感想 ★★★★☆
 最新のグラフィックボードを積んだPCの新調にまでおよんで残ったのが、過去最高にカネのかかった当おもしろテキストだけという笑えない状況です。ぜんぶ、マイクロソフトのせい。

No.64:漫画「ケンガンアシュラ」感想 ★★★☆☆
 なんだかすごく、「2巡目、3巡目以降のオタク文化から生まれた作品」という感じがしました。古いオタクにとっては、「現実をコピーした虚構の、さらなるカーボンコピー」のように思えてなりません。

No.65:ゲーム「スターフィールド(1週目クリア)」感想 ★★★☆☆
 あれだけ期待させておきながら、フタを開けてみれば古くさいゲームエンジンのまま、とっちらかった要素を調味できずに放りこんだ闇鍋状態。MODDERにも邪険だし、何がしたいの?

No.66:漫画「ベルセルク42巻」感想 ★★★★★
 漫画文化の成熟に伴って失われてしまった、本来あるべきだった「少年漫画」の在り方について論じています。それにつけても、男児に向けた「コロコロコミック」と女児に向けた「ちゃお」の偉大さよ。

No.67:アニメ「葬送のフリーレン」感想(4話まで) ★★★★★
 国民的スパイ漫画もそうですが、1巻から追いかけている作品がアニメ化を経て、旧ファンのそれとまったく異なる受容のされ方(アウラ納豆)をするようになるのは、とても興味深いです。

No.68:雑文「政治的ヌヴィレット礼賛(近況報告2023.10.13)」 ★★★★☆
 制約の薄い本邦のスピーチ環境が、虚構全般に対して全共闘的なるもののコンタミを受認している現実と対極の位置にあるストーリーテリングに、「自由の不自由さ」を痛感する。

No.69:アニメ「16bitセンセーション」感想(2話まで) ★★★☆☆
 エロゲー全盛の時代は、オタク文化のもっとも輝かしい表出だったと信じていますが、本作がその復権を目指した乾坤一擲かつ起死回生を「企図しなかった」ことは、きわめて遺憾です。

No.70:雑文「STARRAIL SENSATION(近況報告2023.10.26)」 ★★★★☆
 崩スタにせよ、原神にせよ、世界の現状をリアルタイムでメインストーリーへと反映しながら、あらゆる当事者の利害を否定しない語り口に、制作者の強い意志と覚悟を感じます。

No.71:ゲーム「FGO『白天の城、黒夜の城』」感想 ★☆☆☆☆
 「興味深い内容だが、つながっていない」との短い評をいただき、「ゲイカちゃん大ショック」の恐慌状態に陥ったテキストです。やっぱり、マウントの意識は独特の臭気を放ちますね。

No.72:映画「バービー」感想 ★★★★☆
 女優の卵っぽい人物から「スキ」をつけられたんですけど、なんど読み返しても何が琴線にふれたのかサッパリわかりません。もしかして、全裸の範馬勇次郎?

No.73:ゲーム「原神4章5幕・罪人の円舞曲」感想 ★★★★☆
 中華ゲームに言及するたび、人が離れていくんですけど、キミたちの大好きな「作者と作品は別」になぞらえて言えば、「国家と作品は別」です。

No.74:映画「ゴジラ-1.0」感想 ★★★★★
 書いてある内容をまとめれば、「CGは極上、プロットは普通、演技は最低」となります。海外での激賞についての感想は、「ケトゥ族の審美眼はその程度だろうな」です。

No.75:映画「ゲゲゲの謎」感想 ★★★★★
 もしかして、「リーダーをクソミソに批判して、人格まで攻撃する風潮が行き過ぎた結果、管理側の権限を奪いすぎてしまい、被使用者天国になっている」現状を戯画的ーーアニメだけにな!ーーに描いている?

No.76:漫画「チェンソーマン16巻」感想 ★★★☆☆
 タツキへのよく書けたラブレター。「ウェブ連載フォーマット」なるものがあるとすれば、それは漫画本来の在り方を破壊する、致死的な枠組みだと断言しておきます。

No.77:書籍「還暦不行届」感想 ★★★★☆
 正直なところ、心の熱量はかぎりなくゼロに近いんですけど、「ヱヴァ破からの正しい分岐」を他の監督に撮影していただく可能性がわずかでも生じればいいなと思い、イヤイヤ言及し続けています。

No.78:映画「アイの歌声を聴かせて」感想 ★★★★☆
 男性監督が「自分がセックスしたい理想の少女を丹念に造形する」以外の理由で、女子高生を主役に置く物語的な必然性って、あるんですかね? 作られすぎて、たがいに埋没してる感じがします。

No.79:アニメ「薬屋のひとりごと」感想(5話まで) ★★★★☆
 正月休みに、それこそ30年ぶりに「雲のように風のように」を見たんですけど、同じ後宮を舞台にしながら、エンパワメントの方向性がちがうのを感じられて、おもしろかったです。

No.80:映画「窓ぎわのトットちゃん」感想 ★★★★★
 他国の戦争状態に触発されてんのか、なんでもかんでも反戦を盛りこみすぎでウンザリ。最近のクリエイターには、「ただの創作物に現実を動かす力はない」ことへの絶望が足りないんじゃないですか?

 2023年の全note講評、おしまい。あれ、81記事あったはずなのに、1個足りないな? 見落としに気づいた人は教えてください。ちなみに、マシュマロを設置してから今日までの質問は0個でした。

No.63.5:雑文「『鵼の碑』刊行に寄せて(少しストリングス)」 ★★★☆☆
 抜けてました。発売日に購入したのに、まだ読み終わっていません。海外のSFはスルスルと頭に入ってくるのに、日本の小説は読みにくいなーと感じています。このシリーズだけ?

雑文「本邦のSF界隈、あるいは日本語ラップについて」

 本邦のSF界隈がその構成員の高慢と偏狭によって版図を失い続けてきたという指摘を、またぞろ自らの手で立証していると聞きおよんだ。

 以前いろいろしゃべったので同じ言葉は重ねるまいが、SFの本質って異文化コミュニケーションだと思うんだよね。知性の質そのものが異なっているだれかといかに意思疎通し、可能ならば共存の道を見つけようという試みがSFだって信じてるわけ。他者と意志を通わせることの困難さって、もっともミニマムな範囲でいうと幼少期に肉親とどうコミュニケートしていたか、その質がどんなものだったかが個人にとって大きいと思う。だから、どんな場でもだれとでも軽々とコミュニケーションしてのける人たちっているけど、うらやましいと思うと同時に、彼らはSFには到着しないだろうなって考えるわけ。個人としてコミュニケーションの不具を抱えているだれかにとって、SFっていう手段はすごい有効なセラピーっていうか、解決策っていうか、魂の癒やしだと信じ続けてきたわけ。

 今回の騒動だけど、わずかの想像力があれば改善可能だったシステムの不備を泣き言で看過し、かつ自分たちとは異なる文化土壌から来た存在をまずもって拒絶していて、どっちもすごいSFの本質とかけ離れたやり方じゃない? 思ったのは、ああ、やっぱりなー、日本のSF界隈から出たSFって本当の意味でのSFじゃないんだなー、ってこと。結局ジャパニーズラップと同じで、舶来の方法論を歪に模倣しながら、最後にはよそ者をだれも受けいれない土着のムラを形成するに至ったんだよね。ジャパニーズラップも、ジャパニーズサイファイも、国や人種を越えた偉大な虚構分野としてのジャンルに、何ひとつ影響を与えていない、何ひとつ還元していない時点で、もっと深刻なアイデンティティ・クライシスに陥ってしかるべきじゃないの? 結局のところムラを形成して、そこだけで有効な権威のボールをパス回しして、一定の満足を得ちゃったんだよね? ヒューゴー賞とネビュラ賞に国籍条項ってあったっけ?

 本邦の文化が持つ美徳と正反対の部分を極限にまで濃縮したものが、ジャパニーズ・サイファイ・ビレッジだという事実を再確認できたことだけは、良かったです。小鳥猊下でした。

雑文「先代の巫女について」

 ”The place you were speaking to the world is heading towards new world order, I want to know what is wrong the old world order?”

 平和に関する国際的な賞を受けたあの少女について、少し思うところを話したい。同賞は大上段に主観的かつ蒙昧なまでに高踏的で、いつも強い臭みを感じてきた。少女はこの受賞を契機として、融和可能・共存可能なムスリムの代表として、また、キリスト教世界の対イスラミック・ステイトの象徴として、政治的に利用され続けることになるだろう。そして以後の彼女は、彼女という個人を越え、一部のムスリムからは打倒すべき西洋文明の生ける偶像として、常に生命をねらわれつづける立場に置かれるだろう。この受賞は彼女の人生を、もしかするととても短いものにしてしまう可能性さえあるということだ。他の部門の授与が過去の実績に立脚しているのに対して平和に関する賞は近年、あまりに現在の世界情勢とリンクしすぎている。彼女が成長して大人になった後に賞を与えることも、選択肢として十分にあったはずだ。しかし、ノーベル委員会はイスラム国の台頭という現実に押され、彼女がまだ子どもであるという事実に目をつぶった。国際社会へ明確なメッセージを「今」発したいという誘惑に、膝を屈したのである。”I also had dreams like a normal child has.”、私には夢が「あった」。彼女はもう、ふつうの子どものように自身の将来を思い描くことはできない。この受賞は子どもを戦士とし、子どもから将来を奪うというイスラム国の方法と、奇しくも相似形を為してしまっている。委員は誰ひとりとして、大人の世界の戦争へ子どもを加担させることの醜悪さに、気がつかなかったのだろうか。

 ”…if you were shot but Americans in a drone attack, would world have ever heard updates on your medical status?”

雑文「文学とラノベについて」

 質問:文学とラノベの定義って、どうお考えですか?

 回答:確か以前も同じような話をした思うが、いちど語られれば再び語りなおす必要の無い非更新性が文学であり、同じテーマや筋立てを異なる書き手が時代に応じて幾度も語りなおさねばならないという切迫性がラノベである。

 しかし、この質問はそもそも前提がおかしい。つぶ餡とこし餡の優劣ならば激論も交わせようが、餡子と生クリームの比較を問われても、好みを答えるしかできないのと同じだ。ラノベは歴とした日本の文化だが、本邦には私小説こそ腐るほどあれ、文学が存在したことは一度もない。文学とは、いつでも止められる精神病めいた繰り言を指すのではなく、どうしても逃げられない世界の不条理と四つ相撲を組む肉体そのもののことだ。つまり、ソルジェニーツィンは文学だが、太宰治は文学ではない。この意味では、ラノベの方が真の文学により近いと言える。

 個人的なことを言わせてもらえば、小鳥猊下を許容できなかったという時点で、どちらも不十分なジャンルであり、さしたる興味はない。ちなみに「非更新性」というのは俺様の造語だ。あらかじめ権利は放棄してあるので、好きに使ってよい。

再録「nWo名作ツイート劇場vol.5(2010.9)」

 「あッ、街頭で春をひさぐ女性のメイクをした小鳥猊下が両手で相手を拒絶する仕草を作りながら、爪先から臀部の直下までを固めたギプスで地面をカツカツいわせながら、汚れた下履きを誇示しつつ紙ずもうの力士に似た動きで延々と後退してゆくぞ」

 「(アヒル口で)ストライキ・ビッチーズ!」

 「挑発しているのよ! 彼の脳内にしか生息していない、仮想敵どもを激しく挑発しているのよ!」

 「(アヒル口で)ストライキ・ビッチーズ!」

 (遊女が窓辺でうなじを見せながら)悲シクハアリマセン。悲シミナンテ、モウドコカヘ行ツテシマツタ。フオロワーガ増エテモリツイートノ増エナイ悲シミナンテ、ゼイタクナ甘ツタレデス。

 ダケド、夜パソコンノ前ヘ座ツテ、昔ノヨウニスグ更新ヤツイートスルコトガデキナイノハ、タシカニ悲シイ習慣デス。頭ガ重ク、背中ヤ腰ガ痛ク、ソシテ心ガ痛ムノデス。

 考エテモ更新ヤツイートデキナイノヲ、ドウシテモ繰返シ考エテイル、一番重ツタイ、エヌダブユオウノ時間デス。

 『何ガアンナツイートヲサセルノ』フオロワードモガカナラズ聞キマス。『オマエタチノ無関心ノセイダヨ』カナラズ答エルコトニシテイマス。

 幾通リモ作ツテアル、ツイート用人格ノヒトツヲ演ジナガラ、フオロワーノ失笑ヤ馬鹿笑イニ、憎々シサガコミアゲテ眼ヲソラシマス。

 一度本気ニナツテ、ホントウノコトヲリプライシカケタコトガアリマシタ。ソノフオロワーハ、トドノヨウニ太イ腹ヲシテイマシタ。エロゲーガ好キナ人デシタ。『君ノツイーテイングハ、悲シミガコオリツイタヨウダ』トカ言ツテイマシタ。

 ダケド、ソンナフオロワーハ、メツタニダイレクトメツセージシマセン。筋書ノキマツタツイートヲスラスラタドリナガラ、ホカノコトヲ考エテイル毎夜デス。

 (遊女が窓辺でうなじを見せながら)悲シクアリマセン。

再録「nWo名作ツイート劇場vol.4(2010.8)」

 諸君、アインシュテュルツェンデ(崩壊、の意)! 小鳥猊下です。

 先のツイーティングで著名人にとってのツイッターを鋭く分析しながら、諸君のような一般ピーポー(救急車、の意)へ言及しなかったのは、全くの片手落ち(右手ないし左手に先天的あるいは後天的な器質の欠損がある、の意)であったことを深く反省している。

 小生があまりにネット上で著名すぎるための見落としには違いない。しかし、言い訳をさせてもらうならば、今回の状況は諸君が蟻を踏み潰したのに気づかぬのと同様であるし、アスファルトに転がる蝉の遺骸が諸君の接近に伴い飛び立ったときの驚愕と同様である。

 小生の著名さを表す逸話として、雨戸で閉めきった四畳半で平日の昼日中に「今や小鳥猊下はキリストよりも有名だ」とつぶやき、全国各地の耶蘇教を信奉する施設から抗議の電話が殺到しなかったことは、諸君もよく知るところだと思う。

 閑話休題、なんとなれば、nWoは諸君のような名も無き無辜の市民の盲(右目ないし左目、あるいはその両方に先天的もしくは後天的な器質の欠損がある、の意)をとくために前世紀から(前世紀から!)存在しているのだから、あえて今回の御幸に恐縮することはない。

 結論から提示するならば、諸君のような一般ピーポーにとって、ツイッターが有効に機能するために必要なエレメント(リュック・ベッソン、の意)は、人格ないし幻想の共有である。

 例えば、現実に面識・交流があれば、「大便でした」等の意味不明の妄言的ツイートであっても、小学生時代、かの君が調理実習中に行った排便を想起して、たちまち文脈を立体化できる。

 例えば、同じ萌えゲーを愛していれば、「君子ちゃんマジ君子」等の意味不明の妄言的ツイートであっても、冠位十二階の制を題材にしたあの美少女ゲームのことだなと、たちまち文脈を再構築できる。

 そして、諸君とnWoはあらゆる現実を共有していない。連続性のあるツイートによって再三、小生が文脈構築を試みるのは、この事実を認識するがゆえだ。

 さらに言うと、就職すれば職場の愚痴、結婚すれば家庭の愚痴のような、肉の養生に魂の独立を絡めとられているストレイト・ツイーティングを嫌うゆえであり、いかに現世から遊離した架空に浮き足立てるか、嘘と猥褻とアレを追求できるかに挑み続けたいがゆえである。

 アレが何を指すのかはあえて伏せるが、まったく今回の文脈から乖離した豆知識としてツイーティングするが、回教徒の結婚および性交可能年齢は開祖の言行録に照らして、女子において9歳であることを付け加えておく。

 では諸君、ノイバウテン(バウテン、ノイ。ではなく、再建、の意)!

忘備録「託宣の少女について」

 質問:例の国連スピーチ、どう思いました?

 回答:男性原理の支配したこの世界では、一人の少女が突如として託宣の巫女に選ばれることがある。大人になるまでのわずかな時間、時々の政治の潮流を批判し、相対化するメッセージを、原理の外側から伝えるためだ(不思議なことに、少年がこの役割を果たしたことはない)。

 しかしながら、彼女はその試しとなるはずのスピーチに失敗した。ひとつ前の巫女であるマラ×2のスピーチが好対照だ。穏やかな語り口で対立を煽らず、「ワン・ティーチャー、ワン・ペン、ワン・ブック」みたいな、だれもが切り取りやすい知的で簡潔な、印象に残るフレーズが織り込まれていた。

 それに比べて、みんなのうらみはと言えば、米・ビッグ頭領に対する憎悪に満ちたやぶにらみとハウ・デアくらいしか印象に残らないというていたらくである。世の裏側にいるオーソリティたちは、カミさんに叱られているときみたいな口ごたえを許されない感じに、イヤな気分にさせられたに違いない。

 このスピーチを境として、線は引かれなかった。少し期待していただけに、じつに残念だ。私は、次の少女の到来を待ちたい。

忘備録「表現が不自由な話」

 「アウチ!エリナトンレー」みたいな展示会で、小生の親族の写真a.k.a.御真影にダメージを与える行為を繰り返す人物が「父がインペリアル・ファミリーが嫌いだって言ってたからやったのに、ボクの作品を見たときの父の表情が曇ったので傷つきました」とか話しているドキュメンタリーを偶然目にした。親子間に生じた確執やトラウマを公共の場所で垂れ流すこととか、脳か身体にダメージがある人物の作成した何かを芸術と呼ぶのって、ホント、本邦の病を直截に表している事象だなー、と思いました。

 あと数年前、「ゆとり・エデュケーション」導入の旗振りをしたモンカ・ショウのエクス・ビューロクラットがヌース・ペパーでインビュータを受けているのを読んだ。「ずっと折り合いの悪かった父親から、深夜に塾帰りの小学生がコンビニ前にたむろしているのを見て、『おい、あんなことで日本の未来は大丈夫なのか』と言われたことがきっかけでした」みたいな内容が語られていた。親に認められたい、親に褒められたいだけの脳に深刻なダメージのある高学歴の人物が、親子間に生じた確執やトラウマを公の場所で解消しようとするのが、本邦のポリティクスの病理の正体だなー、と思いました。

 みんなトラウマ解消の作法として、ジョージ・ルーカスのやり方をもっと学んで欲しいと思いました。

忘備録「正しい英語、あるいは人種差別について」

 お前らから萌え画像を、もらう前に、言っておきたい、ことがあるッ! それは何かと問われたならば、「ツッタイー」とか「ノトー」とか「タラムイーン」みたいな間違った表記の外来語を、俺様が多用する理由についてである。

 “Education is important, but beer is importanter.”みたいな看板がタンブラーで「いいね」されまくっているのを見たことが、そもそものきっかけだったように思う。このフレーズ、いったい何が面白いかというと、「教育よりもビールの方が重要」と言いたいのに文法が間違って(more important、為念)おり、この台詞をしゃべっている呂律の回らない低学歴のアル中を読み手に想起させ、やっぱり教育って大事だよなー、という逆の教訓を感得させるところがキモである。調べてみると、beerの部分をディスりたい別の対象に変えた派生が山ほど出てくる。つまり間違った文法というのは、時としてネイティブどもa.k.a.偶然英語圏に発生した生命体群に「軽蔑を伴う可笑しみ」を否応に惹起するということだ。

 また、トラヌプ・ビッグ・統領が本邦の棟梁(土建国家のボス、の意)であるアビー(かわいくないほう)の英語を揶揄するときの仕草と周囲の反応を見てもわかるように、正しくない発音は「公の場で指摘するのは上品ではない」が、「確実に皆の下卑た笑いを誘う」のである。何度も例えに出していると思うが、チーム・アメリカで北の総書記の言う”inevitable”へ白人女性が執拗に聞き返しをする様とか、サウスパークで単語の末尾へつけた母音を強調させる日本人の発音とか、おそらく不自由な英語を揶揄することは、人種差別などに属する性質の悪い笑いなのだと推測する。

 さて、そろそろ小鳥猊下の深淵なる意図が理解されてきたことと思う。そう、「猊下なんて衒学の極みみたいな敬称をわざわざ自分で使っておきながら、致命的に英語が間違っている」という滑稽さ、厳粛な謁見の間で男たちは下を向き、女たちは袖に口元を隠すという、権力者を笑う笑いをねらっているのだ。

 やれやれ、兵馬俑なみに無言の臣下どもへ、また重大な無私の贈り物をしてしまった。きょう以降、小鳥猊下のツイトーは貴様らにとって、ますます玄妙なる可笑しみを増すことであろう!

 それでは諸君、グッバドイー!(退場する主君へ、居並ぶ臣下からの忍び笑い)