猫を起こさないように
シンドラーのリスト
シンドラーのリスト

映画「シンドラーのリスト」感想

 『一人の人間を救うものは世界を救う』

 (氏名の接尾語が-deluxeであろう巨漢が画面奥からカメラ方向に走ってきて)もおーっ! アンタたち、最近サボってんじゃないの? なにをって、アタシをほめることに決まってんじゃないの! インターネットって、欧米文化でしょ! 言葉が神さまとの契約とか言っちゃう世界の連中がつくってんのよ! そんなに愛してなくても、毎日アイ・ラブ・ユーっていうのが基本なのよ! ここは言葉にされなかったら存在してないのと同じ、契約の世界なのよ!

 そうそう、アタシこないだね、ひさしぶりにアレ見たのよ、アレって言ったらすぐわかりなさいよ、シンドラーのリストに決まってんじゃない! アタシもう何回見たかわかんないくらいこれ見てんだけど、まー、このスピルバーグってユダ公、毎ッ回毎ッ回みごとに感動させるわ! よい大人の、なんて言ってるけどアンタ、このリーアム・ニーソンがまさにアタシの考えるよい大人ってヤツよ! すこしはアンタたちも見習いなさいよ! 迫害者ってのはね、はじめは味方みたいな顔してやってくんのよ! アンタたちをじっさいに助けてくれるのは、見た目は迫害者みたいなヤツなのよ! 迫害する側がメチャメチャ力を持ってんのよ、迫害者のフリするしか助ける方法なんてないじゃないの!

 なのにアンタたちはアタシの14年にわたるおたくディスを見て、すっかりアタシを迫害者だとかんちがいしてさあ! いい加減、町ですれちがいざまにキモイって小声で言う連中と、14年間ずっとアンタたちの側から離れずにディスり続けてきたアタシとの違いを理解しなさいよ! オンナにここまで言わせるなんて、サイテーよ! いつかアタシはアンタたちから「二次元を救うものは三次元を救う」ってドイツ語で書かれた萌え画像を受けとるのよ! 「私は今までなにをやってきたんだ。この廃盤アニメDVD-BOXを手放せば、あと二、三人はおたくが救えたかもしれない。この売れ残りの黄ばんだ同人誌を手売りすれば、あと一人はおたくが救えたかもしれない。私には、もっとできたのに!」とか言いながら号泣する日を夢みてんのよ!

 だから、もっとアタシを愛しなさいよ! 夢、見させなさいよ!