猫を起こさないように
英国王のスピーチ
英国王のスピーチ

英国王のスピーチ


英国王のスピーチ


「生まれつき吃音の子どもはいません」。そう、生まれつき養育者を憎む子どもはいないし、生まれつき二次元を愛好する子どもははいないし、 生まれつきおたくの子どもはいない。つまりそれらは、のちの矯正により植えつけられた、後天的な性質であるということだ。この吃音というモチーフは、少なくとも精神的にはひどいどもりであるところの我々が抱える課題と大きく重なる部分を持つ。おたく諸氏は大戦萌えやら貴族萌えやらの言い訳を用意して、身体を斜めにしながら視聴を開始せよ。映画が終わる頃には、諸君の身体はまっすぐになっているはずだ。あと、内容に関して少し触れるならば、最後のスピーチの場面は大きなプレゼンを前に控えるあの緊張感がとてもよく伝わったが、国の存亡というよりは己のスピーチの成否にのみ気持ちがある様子は反面教師にしなければならないな、と思った。この二つは同じ重さで、同じ場所になければならない。それと、役者の力量のみが説得力を作るこの作品の中で、チャーチル役が演技負けしてるのがおしいなあ、と思った。なんか、モノマネのレベルなの。