猫を起こさないように
月: <span>2026年3月</span>
月: 2026年3月

アニメ「エヴァンゲリオン放送30周年記念特別興行」感想

質問:猊下におかれましてはこちら、ご覧になりましたか?ぜひご感想を拝読したく思います。

回答:動画流出の経緯について、横目にながめてはいましたが、自分で検索してまで見る気はなかったので、存在しないはずの機会をあたえてくださったことに、まずは感謝を申し上げます。情報統制への偏執狂的なこだわりから、鎮圧へやっきになるのと、それに続く対応の大失敗までをふくめて、じつにQアンノらしい、ドタバタの狂騒曲だなと思いました。つくづくエヴァというコンテンツは、新劇が後半2作でサイファイの線路を外れて私小説へと大脱線した結果、この還暦オヤジによる執拗かつ無意識の”萌え仕草”ーーあーん、ばかばかぁ、ウッカリ弊社スタッフがgoogleドライブをハッカーどもに開陳しちゃったよう(泣)! でもでもぉ、ひらめいたぞぅ、よぉし、わざわい転じて福となぁす(嬉)! 全世界のファンに無料で動画をプレゼントしちゃうぞぉ(驚)!ーーを好ましいと感じられるかどうかに、すべての評価軸をひもづけられてしまったなと、深いため息がでます。今回の特別興行を見て、まっさきに頭に浮かんだのは、1996年発売のCDに収録されていたボイスドラマ「終局の続き」で、いまだDAICONフィルムの延長線上にある”昭和の悪ノリ”を令和の御代において目の当たりにするのは、なつかしいというより、車酔いのようなめまいをともなうタイムスリップ感でした。パロディ時空で物語の本筋がないせいか、シンエヴァよりはキャラの本質を壊さず寄りそおうとする姿勢はありましたし、「甘き死よ、来たれ」のイントロにあわせた「アイノウ……」「オマエが歌うんかい!」という、浜ちゃんを彷彿とさせるベタなツッコミには、ほとんど展開がわかっていたにもかかわらず、思わずクスッと笑ってしまいました。しかしながら、テレビ版の企画書にのみ名を残す最終話タイトル「たったひとつの冴えたやりかた」という、冷蔵庫に残された最後の大ネタをギャグ短編で消費したのは、すべての人間的な救済を拒否して「これからも戦いつづける」宣言をQアンノに強制されてしまったアスカとあいまって、エヴァンゲリオン霊感商法の新たなステージが到来することを、ひしひしと予感させられるものでした。先日、監督をたがえたネクスト・エヴァが発表されたようですが、またぞろ、なんらかの形でアスカを再登板させそうな気配がただよってきているように思います。いちばん強いのは、「もう商売のために、旧劇と新劇を無理矢理つなげるのはやめてほしいな」という気持ちで、28年と7ヶ月半前に埋葬された彼女の遺体を二度目の墓荒らしの憂き目にあわさず、ただただ偉大なツンデ霊廟(笑)としてあがめたてまつり、そっと放置しておいてくれることを、かつてのファンとして心から願うものです。

ゲーム「ドラクエ7リイマジンド感想(クリア後)

 ゲーム「ドラクエ7リイマジンド」感想(クリア前)

 ドラクエ7リイマジンド、結局あれから本編をクリアして、プラチナトロフィーの一歩手前、DLCの三魔王をたおすところまでプレイしました。この転機がおとずれた経緯を説明しますと、かしこいAIがどんな局面だろうと打開してボスをたおしてしまうため、次第に魔王軍のほうへ感情移入するようになり、「たのむ、だれか勇者パーティを殺してくれ!」と追いつめられた敵幹部みたいな思考になっていったのです。その願いもむなしく、すべてのボスは勇者たちのまえに散華し、ほとんど絶望しながら2回目のオルゴ・デミーラにいどんだところ、なんと第4形態のマダンテ2発で勇者パーティはゲーム全編を通じて、初の全滅をとげたのでした! これには思わず椅子から立ちあがり、夜中にもかかわらず「やったー!」と心からの絶叫がほとばしったほどです(駆けてくる家人の足音)。そこからは、「くっそー、魔王めー」とようやく勇者としての主体を回復し、とりこぼしたアイテムをあつめ、装備や職業のシナジーを吟味し、ようやく手動の戦闘でレベリングを行いました。30時間が経過するまで気づいていなかったのですが、今回の転職システムは6以降の累積型ではなく、メインとサブにつけたジョブの魔法と特技のみアンロックされるFF11方式だとわかり、かなり印象は好転したことをお伝えしておきます。そうしてラスボスをたおし、異世界で神さまをたおし、さらなる異世界で神さまと4精霊をたおすまでの10時間弱は、過去のドラクエ体験の中でも、最高の記憶のひとつとなりました。特に、神さまと4精霊のバトルは極限の死闘で、4精霊をしりぞけ、神さまひとりを赤ネームまで追いつめた段階でMPはほぼ枯渇し、イオグランデとマヒャデドスの連発で生き残っているのは、これまた赤ネームのガボのみとなり、ザオリクでたてなおすか攻撃するかをゆうに5分ほどは悩み、ええい、ままよとくりだした”ばくれつけん”がすべて一桁台のカスダメだったにもかかわらず、神さまのHPを削りきった瞬間、夜中にもかかわらず「やったー!」と心からの絶叫がほとばしったほどです(再び、駆けてくる家人の足音)。ちなみに、そこから挑戦したDLCの三魔王は、”かみさまの心”を悪用した「ルカニ、バイキルト、マッスルダンス、ぶんしん、ばくれつけん」でいずれも瞬殺でしたので、特に感慨をいだくいとまはございませんでした。

 そして、新規層の流入を企図すべく、ここまでをマラカス両手のユルいラテン系なノリでバランス調整してきたくせに、プラチナトロフィーを目前にして、ちいさなメダルとラッキーパネルが黒縁メガネをかけた神経症の青白い日本人ーー名前は雨宮賢ーーとして立ちはだかってきたのです。「過去と未来の双方にちりばめられた100枚のメダルを、1枚の取りこぼしもなく集める」というタスクは、宝箱をいくつかとりのがしても探索率100%を達成できる原神を経験したあとでは、パワハラまがいの異常な作業としか思えません。他人のチェックリストと首っぴきでメダルのとりのがしをつぶしていくのですが、フラグ管理の都合から過去世界へのルーラがきかず、いちいち石板まで走らされるのは心底ゲンナリで、最悪の仕様だと感じました。そして、最後の最後で番町皿屋敷ばりに「いちまぁい、足りなぁい」となったときには、夜中にもかかわらず心からの絶叫ががほとばしったほどです(三たび、駆けてくる家人の足音)。また、昨今の事件からコンプラ的にまずいと思ったのでしょう、カジノがまるまる削除されており、代わりに入れられたラッキーパネルなる遊戯が、これまた最悪に輪をかけたミニゲームになっているのでした。簡単に説明すれば、「シャッフルありの神経衰弱」なのですが、最高難度の24枚なんて初見の数秒で記憶できるわけありません。まあ、「できる」と強く信じている全人類の上位数%に位置する知能の持ち主がこれを考案した可能性は否定できませんが、本邦のゲーム制作者たちは半島や中華のゲームがなぜいま、これだけ広範な地域と人種に受け入れられているかを、いまいちど真剣に分析して学ぶべきでしょうね。崩壊スターレイルのミニゲームは「知育玩具」などと揶揄されますが、ここから全世界のゲームプレイヤーの平均知能が、本邦のそれよりもずっと低い位置にあることを読みとらなくてはなりません。それにくらべて、ラッキーパネルの知的負荷はあまりに強すぎ、「もっとアホにむかって作れよ! 本編の戦闘バランスは、まちがいなくバカ専用(笑)なんだから、できるだろ!」という気持ちにさせられます。結局、ケイタイで撮影した動画を見ながらカードをめくるハメになるわけですが、クリアできたとして入手できるレアアイテムはランダムになっていて、コンプリートまでに必要な試行回数を想像するだけでイヤ気がさして、早々に断念しました。

 「メダル100枚」と「全アイテム入手」のトロフィー”以外”を獲得したところで、7リイマジンドの冒険はこれにて終了とさせていただきます。いまの胸中をたとえ話でお伝えさせいただくと、「シャトーブリアンをジュウジュウにウェルダンで焼いたあと、ローストビーフみたいに薄切りにしたものへ、ケチャップとマスタードをドバドバにかけて完食した」ような気分で、そのステーキハウスからの帰路、友人たちと爪楊枝でシーハーゆわせながら、「まずくはなかったけど、2度と行かねーかな」と野卑に笑いあっている感じと表現できるでしょう。全体的に、例の「マル、三角、四角、長方形、平行四辺形などにくり抜かれたフタの穴へ、形のあう積み木を入れさせることを意図した知育玩具なのに、マルの直径が大きすぎるため、すべての積み木をマルから入れられてしまうのをなげく、オモチャ製作者の動画」みたいなゲームでした。おわり。