猫を起こさないように
日: <span>2014年5月18日</span>
日: 2014年5月18日

ゼロ・グラビティ


ゼロ・グラビティ


ようやくゼロ・グラビティ見たんだけど、ネットでの評判とか7部門受賞とか、さんざんハードル上がってたせいも大きいと思うんだけど、びっくりするほどおもしろくなかった。オープンウォーターとか、パラノーマル・アクティビティとか、ディセントとか、リミットとか、若手監督の低予算シュチュエーション映画と同じ路線の脚本なのに、なまじ映像に予算かかってるのがわかるもんだから、メリットだけ手放してどうすんだよって思った。もっと本当に無重力の暗闇を遊泳するだけで、地上との会話劇とかで90分持たすと思ってたら、宇宙ステーションとか家族のトラウマとか入ってきて、一気に冷めてしまった。昔のSFが好きなので、宇宙までくんだりきてヒューマンドラマとかトラウマ解消とかやる作品はぜんぶ消滅しろって思う。木星だかまで行っときながら「愛しあうことだけはやめられない」とかゆう寝ぼけた台詞の見開きにカッとなって、他に言うことねえのか、殺すぞって、単行本を老婆の処女膜のようにビリビリに引き裂いたあの怒りは、昨日のことのように鮮明に思い出すことができる。プラネテスや宇宙兄弟より、私がだんぜん度胸星の方を好きなのはそういう理由なのだった。へうげものが国営放送の大河ドラマに採用されれば、いい加減、先生も満足して宇宙に戻ってくると思うので、そろそろ国営放送は本気を出しなさい。