ドラゴンズ・ドグマ
ディアブロ3の長すぎるメンテに苛立ちながら続きをプレイ。オープンワールド風味のモンスターハンター風アクションという所感はゆるがず。スカイリムを知らなければ、あるいはもっと楽しめたのかもしれない。そういえば3DOのゲームって、全般的にこんなプレイ感覚だったよな。
月: 2012年5月
テラビシアにかける橋
テラビシアにかける橋
もっとも大きな喜びの裏側で、もっとも大きな悲惨が行われる。両者の無関心、無関係こそが、この世界にある残酷さの正体だ。ぼくは喪失を知らない。ぼくはなにも好きではないし、ぼくにとってなにも大切ではないからだ。この命が消えるとき、ぼくはきっと喪失を感じるだろう。それはたぶん、 はたされなかった夢への後悔にちがいない。ぼくはただ、喪失を知りたかった。
the definitive SIMON and GARFUNKEL
the definitive SIMON and GARFUNKEL
ただ鎮魂を願う心の静謐さを、いったい何に託せばいいだろう。あれは小学校に上がる前だったろうか。テレビの子ども向け番組から流れていた、透明な歌声を思い出す。意味もわからぬまま、ただ聞き入った。あの頃、幸福に、生きることに、何の条件も承認も必要なかった。幼少期の幸せな静けさと結びついたあのハーモニーこそが、鎮魂にふさわしい――ギャアーッ(左目を押さえて床を転げ回る)! 永く封印せし深奥の秘に共鳴し……忘却の彼方より来たりて我が懊悩を増幅させるッ……!! 其の深淵での逢瀬が記憶……慄然たる極寒との邂逅を、成熟せし我が魂縛へ魔術の如く齎す……當に……冬の散歩道……!! 何だ此の……懐かしくも疎ましい……禍々しく律動する、冥府の詩句は……ッ!! 聞いているあいだずっと、額と両脇からネバネバした変な汗が出てきて止まらない! どの歌詞もすごい中二病で、その病理のあり方が日本的なことに何より驚かされた! そういえばポール・サイモンって、よく見るとなんか「まさる」って感じだしな! 「(舌たらずの声で)ねえねえ、あんちゃん! きよしこの夜のバックに悲惨なニュースを流してみたらどうかな!」「(爆発した頭髪で)冴えてんな、まさる! すげえ風刺がきいてるぜ!」 「(青鼻を垂らしながら)えへへ」 なんかもう、鎮魂とかどうでもよくなった! 鎮魂って、そういやチンコと音が似てるもんな! (ヘビメタ風の衣装をした男がエレキギターをへし折りながら)アイ・アム・ア・ロオオォォォォック!
ミッション・インポッシブル4
ミッション・インポッシブル4
あれから一年、本邦にとって記念すべき今日、塩漬けの核弾頭よりも稼働中の原子炉がずっと危険であることがわかり、核技術の流出よりも原発へのテロがはるかに現実味を持つようになってしまった世界で、このフィクションは私たちにとってむしろ逆説的な批評性を帯びて迫って――こねえよ! この毛唐ども、みじんも俺たちのことなんて考えてねえ! エヴァ風に言うなら「私たちはいらないのよ! イーサンだけがいればいいのよ!」であり、島本和彦風に言うなら「なぜ地上130階にサーバールームを作るのかって? ハハハ、その方が盛り上がるじゃないか!」であり、某スイマー風に言うなら「ちくしょー、なんも考えられねー!」であり、小林秀雄風に言うなら「トム・クルーズのバカは疾走する。観客は追いつけない」である! イケメンのバカ、うなるほどの富と名声を持ったハイパーバカによる、「とりあえず味は考えずに具材を全部入れてみたアクション闇鍋」がこの映画なのだ! この時代にクレムリンを爆破してみようなんてプロットを思いついて、じっさい爆破してみるなんてもう頭が悪すぎる(褒めてます)! どうでもいいけど、ゴーストプロトコルって何だろうね! 見終わったいま、そんな瑣末なこと本当にどうでもいいんだけどね!