制服の袖が気に入らず、いらいらと歯でしごくのをいさめながら、旧棟の一角へと向かう。変形した岩や、表皮をむきだしの丸太があちこちに転がっている。
地面にあぐらをかいた屈強な数人が、一斉にこちらを見る。いずれも、歪なほどに膨れあがった上半身を露にしている。気の弱い者なら、もうこれだけで謝って逃げ帰りそうだ。
けれど、ぼくの姿を認めた途端、たちまち皆が相好を崩した。いまや、ちょっとした有名人あつかいだ。
見覚えのある顔が近づいてくる。
「ご無沙汰です。挨拶に上がりたかったんですが、どうも入れ替わりの入院だったみてえで。傷の方はもう大丈夫なんですかい?」
愛想たっぷりな筋肉質の大男を、あまり気持ちのいい眺めとして感じないのは、おそらくぼくの偏見だろう。
「看病が良くてね」
何しろ、五人がかりだ。そのうちひとりが暴れまわるのを止めるのに、いつもひとりが忙殺されていたから、実質は三人がかりだったけど。
「そうでしょう。学園を救った人物を死なせるわけにはいきませんや」
どうやら、正確には伝わらなかったらしい。
「親爺さんはいるかな」
「朝からお待ちかねでさ。さ、どうぞこちらへ」
屈強な見かけに可能な限りのうやうやしさで、奥へと案内される。
無理に押し入ろうとする部外者あらば、たちまち打ち倒してしまうだろう若いプロテジェたちが、直立したままでぼくに敬意を表している。その目に映るメンター・ユウドは、虚実ないまぜに水ぶくれしたものに違いない。
こういうのは、すごく苦手だ。
ノックをする拳が扉を破らなければいいがと、いらぬ心配をする。制服の袖は、ほつれはじめている。今朝おろしたばかりなのに。
「メンター・ユウドをお連れしました」
「おう、入れ」
なつかしい胴間声。その響きへ安らぎを覚えるのに驚いた。ぼくはこの安心に飢えていたのだ。自分以上の人物を演じるのは、たとえ必要であっても神経を使うから。
部屋に入ると、床は足の踏み場もないほど本で散乱していた。四方の壁にしつらえた、実用一辺倒の頑丈そうな本棚は天井まで届き、すべてが本で埋まっている。
机に積み上げられた本の谷間から、気むずかしい表情がのぞく。
そのいかつい顔に、恐ろしく小さく見える鼻眼鏡がちょんと乗っているのを見て、ぼくは思わずふきだしてしまった。
「なんでえ、そんなにおかしいかよ」
子猫でもつまむみたいに、太い指で鼻眼鏡をもぎとりながら、体技科長は少し赤くなった。
「まあ、なんだ。劣等感の裏返しってやつよ。俺ァ、バカだからな」
言いながら、無造作に本の山を手ではらいのけ、ぼくたちの場所を確保すると、飼い主の命令を待つ忠実な犬のように戸口で背筋を伸ばすメンターへ、手をふって人払いを命じる。
久しぶりに差し向かいで対峙するが、なんだか言いたいことが多すぎて言葉にならない。それは、体技科長も同じだったのだろう。儀礼的な挨拶を交わすと、すぐに沈黙が降りた。
「おめえのとこに、編入させるんだってな」
会話の接ぎ穂はマアナだった。
「ええ。来月から、年少組であずかります」
制服の袖を口にふくんだままの頭に、そっと手をおく。マアナはきょとんとした表情で、ぼくと体技科長を見比べる。
「いいことだ。どんな子どもも、日常ってのにもどしてやる必要がある」
プロテジェを見るときの優しい微笑み。やはりこの人は、根っからメンターなのだ。
そして――
「俺は、今日限りで引退することに決めたよ」
いつかはやってくることだと知っていた。しかし、それは漠然とした予感に過ぎなかった。
「まだ学園長にも言ってねえ。おめえさんに、最初に伝えとこうと思ってな」
「あなたがいなくなったら、いったい誰が学園を守るんですか」
思わず、言っていた。いったん口に出したことをこの人が引っこめるとは思わない。だとすれば、引き止める言葉は体技科長を辛くするだけだ。それでも言わずにいられなかった。
「おまえがいるじゃねえか。スリッドもいる。うちの若いのもいる」
「ぼくだけでは無理でした。あなたがいなければ、今頃は学園も無かった」
「そりゃ、買いかぶりすぎってもんだ。俺たちは究極、殴りっこで負けないことだけを信条にしてんだ。 遠大な作戦なんてのとは、無縁の存在だぜ。それによ、うちの若い連中がおめえに向ける視線を見ろ。一度でもみんなの期待に応えたやつにゃ、応え続ける義務がある」
「いつかその期待が、学園を破滅させるとしてもですか。重すぎて、到底ぼくだけでは背負いきれません」
体技科長は浅く座りなおすと身を乗りだして、まっすぐにぼくを見つめた。まるで、聞き分けのないプロテジェを我慢強くたしなめるときのように。
「背負うとか、背負わないとか、そんな難しい問題じゃねえ。ただ、決して手を離さないことを決めるんだ。そして、死なないように生きればいい。生真面目なおまえさんにゃ、それだけで十分だよ」
「ぼくは、あなたからもっと多くを学びたい。なぜ今日なんですか」
プロテジェ時代、聞き分けのなさでは人後に落ちなかったぼくは、さらに言いつのる。
それが、すでに甘えであるとはわかっていた。
「スリッド、な。ありゃあ偏屈だが、言ってることはおおむね正しい。今回、俺は独断専行的にやりすぎた。その責任を取らなくちゃならねえ」
「学園を守るためでした」
「そう、学園を守るためだった」
節くれだった手で眼鏡をもてあそびながら、体技科長は少し黙った。
「あのときな」
眼前の年老いたメンターは、ふっと短く息を吐いた。
「殴りつける瞬間、失敗がわかった。ほんのわずかに、力が足りなかった。予測を誤ったのか、打撃が衰えたのか。あらかじめ頭の中に描いた像を身体が完全に追う。そうすりゃ、この世に壊せないものなんてなかったのによ」
他の二人のことには、触れようともしない。この人は、そういう人だ。どこどこまでも、己に責任を求め続ける。
「すまなかった。この通りだ」
机上に額をすりつけるようにして、体技科長が頭を下げた。
この臆病で、死にたがりで、いつも責任を投げ出す相手を探している、弱虫メンターに。
「謝るだなんて」
ぼくは胸が詰まって、何も言えなくなる。
「思い通りに身体を動かせなくなったら、それがいつだろうと引き際だと決めてきた。動けない体技科メンターなんざ、クソの役にも立たねえ。そうなったら、俺がいることで誰かが入れなくなってる場所を、きっと譲ろうってな。余力を残して、と思うかもしれねえ。迷惑をかけた分を死ぬまでつぐなえ、と責めるかもしれねえ。けど、これは俺のかっこつけだ。俺のわがままなんだよ。どうか許してくれ。他の誰かじゃねえ、おまえに許してほしいんだ、ユウド」
この人にそれを言われて、どうして断れるだろう。
想いを口に出せば、いい年をして泣いてしまいそうだった。ぼくは黙ったまま、ゆっくりとうなづく。
「ほっとしたぜ。なんせ、学園長以上の難敵をまず攻略できたんだからよ」
体技科長は、晴れ晴れとした笑顔で言った。
「安心しな。おまえさんが呼んでくれりゃ、いつでも助けにくる。義理堅いところだけがとりえでよ。俺ァこのさき、メンター・ユウドから永久に貸りてるんだ」
もし、斥候が行われなかったなら。
もし、議場の発言がなかったなら。
もし、リンの才能がなかったなら。
もし、シシュが敵を減らさなかったら。
もし、スリッドの計算がなかったなら。
もし、スウが跳躍していなかったなら。
もし、マアナが噛みつかなかったなら。
結局、ぼくひとりでは何ひとつ達成できなかったのだ。
マアナがぼくの右手をがりがりと齧っている。はげまそうとしての甘噛みなのか、本気で人間を食べてやろうとしているのか。
手のひらの感覚すらわからないほど、呆然としながら歩いた。どうやら、無意識にドミトリへ戻ろうとはしたらしい。
「あいかわらず、薄ぼんやりと生きてるみたいだな」
大きなお世話だよ。声のする方へ振り返って、仰天する。指先にまで染みこんでいた呆然自失が、血とともに逆流して脳天から飛びだしていった。
とたん、右手が痛む。この娘、本気で食べるつもりだったらしい。
「帰られていたとは、存知あげませんでした」
ぼくの身体は油の切れた蝶番のような動きで、ぼくの首を追った。
声の主は腕組みをしたまま、山のように積み上げた荷物に腰かけ(どうやって登ったのか)、実に不機嫌そうだ。
「いま着いたんだよ。あいかわらず、とっぽい男だ。その調子だと、先回りをして迎えに来たってわけじゃなさそうだな」
上下を包む真っ赤な衣服は、少なくとも旅装って感じじゃない。けど、金髪碧眼の中性的な顔立ちには、おそろしく似合う配色だ。
「近々に遊学を終えられるという情報は、ありませんでしたもので」
「ちぇっ」
ボスは子どもみたいに、露骨に舌打ちをした。実際、その外見はシャイの兄と言っても通じそうなくらいだ。
言語学科は実力第一主義である。能力が具現化するのだから、これほど序列がつけやすいことはない。極端な話、たとえ三つの子どもだとしても、能力さえ示せば明日から学科長になれる。
しかし、実は史学科長と同期だとか(これはキブの話)、地獄で悪魔を手玉にとって不老不死を得たとか、グラン・ラングで光の屈曲率を変えて幻覚を纏っているのだとか、とかく奇妙な方の噂が絶えない怪人物なのだ。
「せっかくおまえのことを心配して帰ってきてやったのに、どうにも官僚的な受け答えじゃないか。ちょっと留守にしてる間に、学園の自由な気風は失われてしまったみたいだな。それに言語学科のはしくれなら、グラン・ラングでちょいちょいと未来予知くらいはしてみせろよなー」
誰もできません、そんなの。もしかして、この人ならできるのか。
「まあ、でも、楽しいことはまだ残っているみたいだな」
ボスはわずかに目を細めて、値踏みするようにぼくとマアナ見下ろした。背筋をかけあがるのは、快感というよりむしろ悪寒だ。
「それに、少しは使うようになったみたいじゃないか。まだまだ、学科長様の半分くらいだけどな」
ということは、永遠の四分の一くらいを踏破できたというわけだ。この短期間で嘘みたいな大進歩じゃないか。
「けど、ふつうのメンターのくせに調子にのるなよな。学科長はえらいんだぞ。こんなこともできるんだぞ」
上に立つ人間のくせに、部下の成長を喜べない。負けず嫌いが玉に瑕――いや、玉はもはや元の表面を残さないくらいに瑕だらけだ。
ボスは両手の親指と人差し指で四角を作ると、崩れ落ちた東の尖塔へ向けてグラン・ラングをつぶやきはじめた。
その施術の正確さと、何より美しさにぼくは目を見張る。以前はさっぱりだったのが、くやしいことにボスの見立て通り、いまや半分くらいは意味がわかる。
半ば本気で、口の悪い金髪少年くらいに思ってた。こんなにすごい人だったのか。
音曲にも似たグラン・ラングの響きが、風に消える。
そして、時間を高速で逆回しにするかのように、吹き飛んだはずの尖塔が元通りの姿へ復元したのである。
驚愕に口を開けっぱなしにするぼくを見て、ボスは満足そうに「ふふん」と鼻で笑った。
「ざっとこんなもんだ。でも、過去の実像を投影しているだけだから、あそこに入ると大変なことになる。なにしろ、時間の流れが違うんだからな」
確かにすごい。すごいけど、いったい誰の得になるんだ、この施術は。学園に偏在する不思議スポットや怪奇現象の多くは、もしかするとこの人から発しているのかもしれない。
そして、間髪を入れず、
「わからないけどなっ」
出た、決め台詞だ。頭痛がやってくる前兆を薄く感じる。
言いながら、ボスは荷物の山から飛び降りる。間近で見れば、憎らしいくらい秀麗な横顔だ。
「とりあえず、学園長にただいまを言ってくる。それと、今夜はおかえりなさいパーティをするから、メンターとプロテジェを集めといてくれ。参加できないメンターの給与査定はゼロ、プロテジェには必修科目に及第点をやらないから、ちゃんと併せて伝えておくように」
こんなわがまま人間が戻ってきたというのに、どこかほっとしているのに気づいて、自己嫌悪に陥った。
つくづく自信のない、依存型の人間なのだ、ぼくは。
金色の後れ毛を風になぶらせながら、言語学科長は颯爽と歩み去った。
残されたのは冴えないメンターと、腹を空かせた少女と、荷物の山。
やっぱりこれは、ぼくが運べってことなんだろうな。
持ち上げた手近の旅行カバンは、いったい何が詰まってるんだというくらいに重い。その重さは、再び日常がはじまったことを改めて教えたのだった。
偉大なる永遠の補佐官、またの名を万年ナンバー2、メンター・ユウドの修行時代が再びここに幕を開けた。
いや、幕は閉じられたのかな。とほほ。
ロサンゼルス決戦
全編がクライマックス! つまり、とても平坦なストーリーテリングだったということ。アメリカ軍はもはや異常だ。自身の強さを虚構にまで求めだしている。ともあれ、「我々はそのために給料をもらっている」。
これはnWo社所属の日系アメリカ人、パイソン・ゲイによる英文レポートをカンボジア人スタッフの協力で日本語へ翻訳したものです。日英のパラフレーズが困難な単語をカタカナで表記したり、一部文意の不明瞭な箇所があることをあらかじめご了承下さい。なお、このレポートに記載された内容に関するご質問・ご要望・ご批判は、弊社広報室宛のメールでのみ受付けております。なお、英語以外の言語には対応できかねますので、あらかじめご了承下さい。
十年来のペンパルであるリカが原因不明のディズィーズに倒れ、ステイツのnWo本社から奈良ブランチ所属のミーにアージェントリィ、至急トキオのコミケトー・エイティに向かえというオーダーNo.66が下りマシタ(当社のプレジデントはシスの暗黒卿そっくりのいけすかない野郎デス)! オーッ、ネオ・トキオ! ミラクルという名のパラダイス! スリー・ツー・ワン・ゴー!
ミーはスーツケースに白青のバーティカル・ストライプのトランクスを押しこみながら(なぜって、ジャパンのギークスの間では、白青のホライゾンタル・ストライプのパンティが大人気と聞きましたカラ!)、胸の高鳴りをプット・アップ・ウィズできなくなっていマシタ! オーッ、サード・トキオ! セカンド・トキオ・ユニバーシティを擁する、エンジェルたちの誘蛾灯! オダワラ防衛線、突破されマシタ! オールモスト寝つけないまま、ミーはバレット・トレイン上のパーソンになったのデシタ!
トキオ・ステーションから意気揚々とキャブに乗り込み、行き先をトキオ・ビッグ・サイトと告げると、初老のドライバーのフェイスが侮蔑的にディストートするのがわかりマシタ! プアーなジャパニーズのフェイシャル・エクスプレシオン(ミーのマザーはフランス系移民なのデース!)とは思えぬほどのディストーションだったので、ミーはひどくサプライズしまマシタ! ジャパンにおけるギークスへのヘイトは、ステイツにおけるジューズ、ユダ公どもへのヘイトとセイム・クオリティであることをペインフルに実感させられたのデス!
トゥエニィ・ミニッツ・レイター、ニードルのむしろを思わせるキャブ内のアトモスフィアーからリリースされた先に、シュガーのランプに群がるアンツの如くくろぐろと、ギークスどもがビッグ・サイトを取り巻くのが見えマシタ! まさにシュガーの粒をネストに持ち帰るワーカー・アンツみたいデース! 会場から出てくるギークスはノー・エクセプション、例外なくモエ・ガールの描かれたブックをホールドしていマス! ストリクトリー・スピーキング、厳密にはブックというよりマガズィーン、ガールというよりはベイビーのようデシタ! モエ・ガールたちの表情はいずれもステイツならノー・ダウト、間違いなく寿命をはるかに超えたセンテンス、刑期を食らいこむだろうペドフィリア感をかもしだしていマス! 加えてギークスどものフェイスに張りついた表情は、いずれもステイツならジュリーズ、陪審員たちが数百年の懲役を求刑することにわずかのヘジテイトも感じないだろうクライム感をかもしだしていマシタ!
オオーッ、あれこそがワールドワイドにノトーリアスな土人誌なのデスネ! ミーを包むディープ・エモーションは、ジャングルの奥地で幻のバタフライを発見したときの昆虫学者のイットに似ていたと思いマス! オップス、本社へのレポートは正確を期さなければなりまセン! 土人というのは、ファースト・ネイションを表すジャパニーズの単語なのデース! ジャパンはポリティシャン(ミーがステイしていたときは、The Demonic Party of Japanとかいうロックンロールな名前のパーティが与党デシタ!)も広言するように、モノ・エシック・グループから成る国家なのデス! 土人誌というネーミングはジャパニーズのプライド・アンド・プレジュディズが混ざりあった複雑なセルフ・コンシャスネス、自意識を体現しているのデショウ!
ゼアフォー、ゆえにミーのようなフォリナーのメイドした土人誌は、ジャパニーズのデフィニション、定義では土人誌とは呼べないのデス! イン・ショート、つまりコミケトーではフランスワインなみの厳しいクオリフィケーション・ジェスティヨン(ワタシのマザーはフランス系移民デース! ラブ・マミー!)、品質管理が行われているというわけなのデス! ステイツならばレイシズムと呼ばれかねない偏狭さ(辺境さ?lol)デスが、マザーがフランス系移民のミーはそのナローさがカルチャーの正体であることを知っていマース! (ファック、マクダーナルズ!)
バット、コントラディクティング、矛盾したことにジャパニーズにおけるコミケトーのサウンドは「混み毛唐」と同じなのデス! ザットイズ、すなわち「外人たちで混みあっている」の意味をもインプライしていることになりマス! 民俗学のオーソリティー、クヒオ・ヤナギダ大佐が存命であれば、さぞやこの難問に頭を悩ませたことデショウ! ミーの推測はこうデス! ジャパニーズとネイティブ・アメリカンは同じアンセスター、先祖を持っているという仮説デス! オーッ、汝「混みあう毛唐ども」よ! ネーミングのセンスが似ているのもうなずけマース!
ギークスのウェイブに流されるままトキオ・ビッグ・サイトに入ると、すさまじいヒートとスメルにノージア、ミーは軽い吐き気とめまいを覚え、思わずシルク製のハンカチーフで口元をカバーしマシタ! すさまじいヒューマン・ガベッジに、もはや進むことも戻ることもままなりマセン! このままではファイナル・デスティネーションにたどりつく前にファイナル・デスティネーションにたどりついてしまいそうデス(訳者注:「最終目的地」と人生の終着である「死」をかけていると思われるが、同名の映画に言及している可能性も否定できない)!
バット、ドント・ウォリー、ノー・プロブレム! リカのビジネス・パートナー、ダコバのエージェント、代理人サメン・アッジーフのセルフォン・ナンバーをあずかってきているからデス! ミーのヴィジットの目的は、リカとダコバの土人誌、MMGF!(Modified Mason Gain Formula? 奇ッ怪極まるタイトルデース!)の販促アクティビティなのデシタ! コミケトーにおける裏技、セラーがバイヤーに優先してバックドアーから入場できるシステムを今こそメイク・ユース・オブ、利用するのデース!
ハウエバー、なかなか電話はつながりマセン! ジャパンはセルフォン・デベロップト・カントリーなので、奈良のようなカントリー・サイドのマウンテン・トップでも電話はつながりマス! トキオのようなアーバン・シティで電話がつながらない、こいつはミステリー、エクストリーム不可思議デス!
何度ものトライと長い長いコーリングの後、ファイナリー、ついに不機嫌そうなボイスのガイが電話に出マシタ! オーッ、ユー・マスト・ビー・サメンサーン! ハワユー!
「忙シイカラ要件ヲ手短カニ言エ!」
ドスのきいたボイスは、なぜかミーにハイスクールでのヒエラルキーを思い出させマシタ! ハイッ、手短に言わせていただきマース! リード・ミー・トゥ・バックドアー・プリーズ!
「ハア? テメエドコノ王様ダヨ? 売リ子モシタコトガネエトーシロニ貴重ナサクティケヲ渡セルワケネーダロ! 正面カラダラダラ歩イテ来ヤガレ!」
サドンリー、突然電話は切れてしまいマシタ! きっとビッグ・サイトに固有の電波シチュエーションが原因にちがいありまセーン! それにしても、サクティケとは何なのデショウカ? サクリファイス・ティッツ? ユーギオー的な? 俺はこのたわわな双乳を生贄に捧げて、胸の貧しいアーク・ペドフィリアを召喚するゼ?
そもそもイングリッシュ・ワードではなく、ライスを畑に植える作業、ソー・コールド「作付け」のことにリファーしていた可能性さえ否定できマセン! フロム・エンシェント・タイムス、古来よりジャパンではライスのアマウントが非常にインポータントなミーニングを持ち続けマシタ! コミケトーのバックドアーを使うには、イーチ・ファミリーのガーデンで栽培しているライスを持ってくる必要があったのかもしれまセーン! オーッ、日本の常識世界の非常識! 働かざるもの食う寝る遊ぶ! さすがはワールドに冠たるニート大国デース! ミーは文化の違いにソー・インプレスト、強い感銘を受けつつも、今回のミッションが想像以上に困難なものになることを感じていマシタ(弊社のプレジデントはシディアス卿そっくりのいけすかない野郎デス! アンリミテッド・パワー!)!
ほどなくして、ギークスのウェイブはミーを建物のインサイドへと運んでいきマシタ! ビッグ・サイトの中は、イグザクトリー、ステイツのスラム街を思わせるアウト・ローぶりデス! 壁際でシットダウン(sit down)しているものもいれば、壁際でシットダウン(shit down)しているものもいマス! コミケトーへ参加するために仕事をジャックイン(jack in)したことを公然と自慢するものもいれば、土人誌を片手に公然とジャックオフ(jack off)するものもいマス! 各ブースに掲げられたポスターはクリスタニティをビリーブ・インしているなら、ビッグ・サイトごとヘルファイアに焼き尽くされることを望むほど冒涜的な図画で彩られていマス!
その、サタニズム的な祝祭を体現する見かけとは裏腹に、ギークスたちはキューを乱さずに整然とならんでいるのデス! パスポートを持たないステイツのファンダメンタリストがこの会場を見たならば、あらゆるホーリーとアンホーリーが混在するありさまに、地上へヨハネのアポカリプスがアピアーしたと感じるかもしれマセン!
ハウエバー、フランス系移民の息子であるミーにとってこの程度のエンタルテテ・クンスト(祖父はドイツ系移民デス! ラブ・グランパ!)、退廃芸術はパリの路地裏でエッフェル・タワーの先端を見ながらアルジェリアンにアヌスを突き出して言うファック・シルブプレ、昼下がりのコーヒーブレイクと何ら変わらない平穏なものデース! ミーはギークスどもを持ち前の体格でオーバーフェルムしながら、サメン・アッジーフのブースを目指しマシタ!
バット、なかなか目的のブースを見つけることができマセン! シック・イン・ベッド、病床のリカが手を握るミーへ息も絶え絶えに、「これ……ダコバちゃんの……おっきなポスターにして……はってくれるって、そう、約そくしてくれたの……」と言いながらあずけてくれたイラストを元にブースを探すのデスガ、いっこうに見当たりマセン! ダコバのサークルはウォール・サークル(ウォール・マート? ウォール・ストリート? 意味不明デース!)なのでアット・ワンス、すぐに見つかると聞いていたのデスガ……
イヤ、見つかりマシタ! 会場のウォール沿いへセグリゲートされたエリアに、リカからもらったイラストを発見したのデス! どうりで見つけにくかったはずデス! なぜなら――
二枚の大判のポスターの下に、ひと回り以上小さなサイズで掲示されていたからだ。加えてテーブルの奥、山積みになった在庫の裏側へすっぽりと隠れてしまっており、よほど近くから注意深く見なければ気づかないだろう。段ボール製のつけ鼻を貼りつけるセロテープの下の皮膚にしりしりとしたかゆみが生じる。私は自分の気持ちが急速に冷えていくのを感じていた。地元のだんじり会を軽蔑し、地域の夏祭りを嫌悪する私も、コミケという場でならば祭りの一員になれるかもしれないと信じていた。しかし、待ち望んだ祭りの只中にあって私の胸を満たしているのは、一種の諦念と虚無感である。結局、私はこの人生において「いま」「この場所」に実在することを忌避し続けてきただけのことだったのか――
オオップス! あぶなかったデース! あやうくオサム・ダザイ的なノー・イグジット、出口の無いデプレッションに引きこまれるところデシタ! 気を取り直していつものようにチアフルにいきマース! ハーイ、ディス・イズ・パイソン・ゲイ! ホエア・イズ・サメンサン?
呼びかけに応じて、ウォールを背にしたテーブルの向こうから、ミドル・イースト風の容貌をした男が不機嫌そうにミーをギロリとゲイズしマシタ! その瞬間、ミーの背筋にはハイスクールでの理由なきヒエラルキーの感じと同じ種類の悪寒が走ったことを認めなくてはなりマセン! 口髭にターバン、イエローのアロハという正気をダウトするいでたちのこの男が、リカの言っていたサメン・アッジーフなのデス!
サメンはショルダーズをアングリーさせて隣のブースを占拠するロトン・ガールズ、腐女子ども(これは注釈が必要デショウ! ステイツのゾンビムービーのように身体が腐っているわけではありマセン! 腐っているのはその性根の部分でアリ、精神そのものなのデス! 魯鈍ガールズ、デース!)を押しのけて出てくると、ミーに向けて両手をあわせマシタ! アンドゼン、「あら、アクバル?」みたいなことを言ったのデス!
オーッ! ソレ、知ってマス、知っていマース! ミーはたちまちマイセルフがフルフェイスの笑顔になるのがわかりマシタ! ソウ、これはファースト・ガンダムからの引用に間違いありマセン! ミーはギークスとして試され、合格したのデース! ハートのボトムからハッピーな気持ちになったミーは、サメンのショルダーをバンバンどやしながら「アックバル兄サーン! アックバル兄サーン!」と連呼しマシタ! すると、サメンのフェイスはなぜかたちまち険しさをインクリースし、ミーはハイスクールでの理由なきヒエラルキーの感じをアゲイン、思い出しマシタ!
サメンは再びロトン・ガールズをかきわけテーブルの裏側へと戻っていきマス! ミーは両手でアス・ホールをカバーしながら、サメンとミーを見てウケとかセメとか(ハレとかケのような民俗学用語に違いありマセン!)ひそひそ話をする魯鈍ガールズと視線を合わさないようにしてブースに入りマシタ!
インサイドから見るとスーサイダルな狭さで、在庫のバレーに二人の売り子がひしめいていマス! 一人はエクストリーム猫背のヤングマンで、リアルをゲイズする時間よりもスマートフォンの画面をゲイズする時間の方が明らかに上回っていマシタ! 聞けば、このヤングマンもサメンのブースを間借りして土人誌を販売しているとのことデス! オーッ、フェローシップ・オブ・ザ・コミケトー! ホワッツ・ユア・ネイム?
ミーの問いかけに、ヤングマンはコリア製のペドフィリアだかセクスフォビアだかいうスマートフォンから一秒も目を離さないまま、リプライしマシタ! そのボイスにはミュートとブラーがかかっており、ジャパン在住歴三十余年のミーにとって久しぶりにリスニング力を試される良いオポチュニティーとなったのデス! ヤングマンの名前はオットマン・ゲイリー、栄枯盛衰みたいな名前のマガズィーンに、ソワカ反吐みたいなタイトルのカートゥーンを連載しているとのことデス! ジャパンのコミック・アーティストの多さはルーモア、噂には聞いていマシタが、すでにこのシット狭いブースだけで漫画家占有率は50%を越えていマス! オーッ、まさに「狂うジャパン(ギーク・カルチャーを推進するガバメントの標語)」デスネ!
そしてもう一人はシャドーの薄いカレッジ・ステューデントで、ティピカル・ジャパニーズがオーフンするところのネックをチルトさせるだけのインギン・ブレイなおじぎでレスポンドしてくれマシタ! 苦虫をイートしたような顔でサメンが言うには、このカレッジ・ステューデントがリカとダコバの土人誌をエディット、編集したとのことデス! オーッ、アナタが――
漫画と小説の余白設定を勘違いし、文字密度の高い、極めて読みにくい紙面を作り上げた張本人なのか。生涯に一度とまで思い詰め、本業に影響を生じるほど睡眠時間を削った校正の一部を反映させないまま製本に出した張本人なのか。売れるほどに赤が膨らむ、採算度外視の同人誌を、家人に使途を明かせぬまま土下座して捻出した虎の子の金子による同人誌を、不満の残る形で世に出さざるを得ない状況を作った張本人なのか。段ボール製のつけ鼻を貼りつけるセロテープの下の皮膚にしりしりとしたかゆみが生じる。一瞬、板垣恵介の格闘漫画の如く顔面の中央が陥没するほど右拳をねじこんでやりたい衝動にかられたが、そうしなかったのは単純に怒りを諦念が上回っただけのこと。私の人生に馴染み深い、消極的な惰性による問題の回避だった。
オオオップス! ステイツ・オブ・デプレッション・アゲイン! いまのは本当に危なかったデース! 気を取り直していつも通りチアフルにいきマショウ! ミーはエクストリーム愛想よくシャイシャイとハンドクラップしながら、「ヘイ、ボーイズ! ミーが来たからにはもうダイジョブヨー! 売って、売って、売りまくるネー!」とシャウトしマシタ! ハウエバー、返ってきたのはジャージャー・ビンクスを見るときの古参スターウォーズマニアと同じ中身の視線デシタ! ミーはたちまちマイセルフのフェイスがシリアスになるのを感じマシタ!
オーッ、アウェイ! すさまじいアウェイ感デース! ミーはヘルプを求めてサメンを見マシタが、「オイ、ボサット突ッ立ッテンジャネエヨ。狭イブースニデクノボーヲ入レテオクスペースハネエンダ」とアンチ・ソーシャルなピクチャーの土人誌が山積みされているテーブルへとミーを激しくプッシュしたのデス!
確かに、ミーに売り子の経験はありまセン! ハウエバー、ミーはガイシ(骸死)系企業にふきあれたリストラクチャリング・ストームを生来のチアフルネスのみで切り抜けたほどのガイなのデス! 売り子? プロバブリー、売女の親戚みたいなものに違いありまセン! ミーは肩幅に足を開くと、アスホールをワイドに構えマシタ! サア、ムカイ、どこからでもかかってきなサーイ! ミーの耳元では「帝王V!」の連呼が実際に聞こえるようデシタ!
バット、マイセルフのチークにキアイの平手を打ちつけながら顔を上げると、そこには生気の欠落した目をしたリビングデッドの群れが、内臓疾患を疑わせる土気色をした無表情で棒立ちにスタンドしていたのデス! そして、ケイオスそのものの見かけといでたちをしたギークスが、整然とした二列のキューでコスモスそのものを体現するかのように並んでいるのデス! サド性向を持つデブ専ホモのネクロフィリアならば、あるいは両手をクラップして大喜びするかもしれない光景デス! ハウエバー、いずれの性癖にも該当しないミーはそのとき、ベジタリアンが人食い族の村をヴィジットしたとき感じるだろうディープでマッシブなカルチャー・ギャップに、マイセルフのアスホールがきゅっとシュリンクするのを感じていたのデシタ……!!
To be continued…
デッドマン・ウォーキング
ミーのタイムラインにはソー・オーフン、頻繁にゾンビ・ムービーが登場しマス! 映画と言えばアートかポルノのミーはトピックに乗れず、イーチ・タイム、その度に悔しい思いをしてきマシタ! ハウエバー、ウォーキング・デッド! ソレ、知ってマス、知ってマース! ようやくミーの知っているゾンビ・ムービーがタイムライン上にアピアー、登場したのデース! これでミーもあの、なれあいメンバーズの一員デース!
この映画はショーン・ペンにとって生涯最高のスター・ロール、当たり役だったと信じて疑いマセン! 特にスーザン・サランドン扮するナン、尼僧とのやりとりはミーにとってモラル、道徳のベースメントとなっていマス! 「なんでアンタを敬わなくちゃならねえんだ。アンタが尼さんだからか」「いいえ、私が人間だからよ」。そしてあの、映画史に残るクライマックス! 刑務官の「デッドマン・ウォーキング!」の掛け声とともに死刑台へと弱々しく曳かれていくショーン・ペンの演技は、バースト・イントゥ・ティアーズ、涙無しには見られマセン! 最後の最後に待ち構える衝撃のレイプ・シーンは、もしユーがメイル、男性ならばユア・ペニスをイメディエットリー、即座に切り落としたくなるほどの凄惨なものデス! ミーのインポテンツもこのシーンが原因デス! ワ、ワッツ? マイガッ、この映画、ゾンビ出てこナイ、最後までゾンビ出てこナイヨー! なのにミーのタイムライン上ではゾンビ・ムービーにカテゴライズされていマス! こいつはミステリー、不可思議ネー!
A.I.
人類の滅亡後、人間に最も近似値を取る存在が人間と再定義される。数あるスピルバーグ作品の中で、これほどエンターテイメントを忘れたプライベートフィルムは他に無いだろう。夢分析の例を出すまでもなく、現実から再構築された物語こそが精神の深奥へ迫り得る。この手法は虚構日記と同じものだ。作り手は深い感銘を受けるがゆえに沈黙し、受け手は筋立ての荒唐無稽さに首を傾げる。結果、酷評のみがネットへ残され、固定化した低い評価のうちに視聴すべき価値の無いものとして忘れられていく。この過程もnWoと同じものだ。
碧の軌跡
発売から毎日少しずつ進めて、ようようクリアにたどりついた。途中からはFF13-2を同時並行でプレイしたため、ずいぶんと時間がかかってしまった。両者に共通したのは、クリアへの動機が最後には義務感のみとなったことだ。物語を楽しむという点で、JRPGは時間当たりのコストパフォーマンスが悪すぎる。ストーリーはいずれもJRPGの系譜を担うひどい厨二病だが、その内実は天と地ほども違った。厨二病とはヘルペスのようなもので、いったん罹患すれば完治は不可能である。一方をヘルペスが再発しないよう入念な体調管理をする健康マニアの中年マッチョと例えるならば、もう一方は爛れて赤く腫れ上がった口唇でライムをくちずさむ若者ラッパーだ。キャリアであることに自覚的かどうかが、両者の分水嶺となったのかもしれない。ともあれ、本邦で最もカネのかかっていない使い回しのシステムと、本邦で最もカネのかかった小学生の作文、この二作をプレイしさえすればJRPGの陥っている病理、進化の袋小路を君はあますところなく体験することができる。そして、いずれかがいずれかを買収すればJRPGの課題は一定の解決を見るような気もするが、我々の社会は使い回しのシステムに小学生の作文を搭載した凄まじい忌み子を中絶し損なうかもしれず、これは投資家の妄想に止めておくがよろしかろう。
シュタインズゲート
オフレポ後編作成のため、iPhone版を社畜仕事の合間合間でプレイ。ものすごく狭い客層めがけて、ものすごく賞味期限の短いボールを投げている感じ。しかもマウンドとベースの半ばの位置から、受け手がこれは野球だと気づかぬうちに放られるがゆえの、相対的な豪速球。実際、2012年3月現在、すでに少し古くなり始めているのが恐ろしい。文字通りの前世紀からネットに生息する私は大いに楽しんだが、例えば何の素養も無い家人がプレイした場合、意味のある物語として成立しているとさえ感じられないだろう。エニウェイ、世界広しと言えど、ジャパンのギークスにしかクリエイトし得ない、本番に至らぬ特濃カウパー、ディスコミュニケーションを超えたアンチコミュニケーションの精髄が凝固した作品と言えるデショウ(褒めてます)! でもでも、ネット上で絶賛の評ばかりなのは、ファイト・クラブと同じニオイがするニャン!
カンフーパンダ2
続編ゆえに許される冒頭からのハイテンポな展開へ、次々に畳み掛けるアクション、最後まで途切れないテンション。すべてに渡るあまりの流麗さが逆に高度な技術を高度に見せないのは、もはや達人の域だ。このレベルの作品がサラッと世に出て、続編ゆえの市場縮小からほとんど話題にも上らず忘れられていくことに、そら恐ろしさを禁じ得ない。エンターテイメントが水のように消費されていく。八千メートル級の山頂から徒歩で持ち帰った極上の雪解け水も、庭に置いた空き缶に溜まる泥混じりの雨水も、ただ同じ水として消費されていく。いや、現状を見渡せば泥混じりの方がフックがあって好まれる傾向にあるのかもしれない。私は昨今の「視聴を切った」みたいな言い方が反吐の出るほど嫌いだが、この表現へ何の臆面も無い、受け手優位の状況の中でモノを作らねばならない恐怖は、いかばかりかと思う。例えば、マウントポジションでボッコボコに殴られながら、「なんかおもしろいことしろよー、おもしろかったら殴るのやめてやるからよー」と言われて、半笑いで芸をする感じ。だいぶ話がそれまくったが、作り手の尊厳という意味合いから、カンフーパンダ2はスーパー・リコメンド、超オススメ、デース!